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SS 異世界日本に転生した少年のお話
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「痛たたた……」
気がつけば体のあちこちが痛い。彼の記憶では、彼はアパートなる住まいの階段から落ちたらしい。僕も学院の階段から落ちたんだよな。
『彼』とは天野川冬馬氏であり、今の僕らしい。
そしてここは異世界の日本国。どうやら僕と彼は魂の交換をしてしまったのだ。不思議な空間ですれ違った僕たちの魂。冬馬氏が僕のあの体に入るのだと思うと非常に申し訳なく感じる。
階段から落ちた冬馬氏の体は、階段下で大の字になっていた。見上げれば青い空。空の色は異世界の日本も同じなんだな。
僕は彼の記憶を引き継いでいる。
……なんだこの世界は?
記憶では分かっていても、科学が発展しすぎていて、僕の理解が追い付かない。
スマホ、テレビ、ゲーム、アプリ、電車、自動車、飛行機……、全てが凄い! そして、魔法がない!? 魔法については遥か昔から無いらしい。
「魔物もいない平和な世界か……」
「あのぉ、大丈夫ですか?」
あれ? 僕に声をかけているのかな? そんな筈はないか。学院でも先生以外からは声をかけらた事のない僕だ。いや、二人ほど僕に話かけてくる男子がいたな。友達じゃなかったけど。
「もしぃ、大丈夫ですか?」
若い声の女の子。寝ている状態で、頭を後ろに倒すと、長い黒髪の美しい女の子が僕を心配そうに見ていた。歳は僕と同じぐらいだろうか。
そしてもう一つ見えたのは、短めのスカートから否応なしに目に入ってしまったピンク色の下着。
いかん、いかん。数年振りに義妹のシルフィ以外の同年代の女の子と喋るのだ。男爵家の恥とならぬように接しないといけない。
大の字になっていた体を起こして、美しいお嬢様と向き合う。
「美しいお嬢様、ご心配をおかけ致しました。私は大丈夫でございます」
「は、はぁ? お、お嬢様?」
「私はリオン・アザトーイ。アザトーイ男爵家に生まれて十六年。お嬢様のようなお美しい女性に、お声かけて頂き、今日ほど素晴らしい日が、過去にあったでしょうか! いや、無かったと、私はここに宣言いたします。ああ、素晴らしきかな、異世界日本! もし、宜しければ、美しいお嬢様のお名前を……?」
あれ? 美しいお嬢様の姿が見えなくなっていた。
や、やっちゃったよ僕。ついつい嬉しくて、無駄に喋ってしまった。アハハ。
◆
冬馬氏の体は痩せていて、でも鍛えていたのだろうか、筋肉はしっかりとついている。現世の最後に祈った言葉。来世は痩せて体にしてほしいという願いは、冬馬氏の体に転生した事で叶った。
さあ、新しい人生の始まりだ。
冬馬氏の記憶を引き継いだのだから、彼が向かっていた、スーパーなる食材屋に僕も向かう事にした。
いや、しかし、この異世界日本はやはり凄い。
道を走るたくさんの自動車。馬車なんかよりもよっぽど速く、騎兵よりも遥かに強そうだ。これだけの自動車を保有しながら戦争はしていない。戦争が始まったら、やはり自動車で突撃をするのだろうか?
おや? あれは先ほどの……。
「美しいお嬢様、先ほどは私のような者にお声をかけて頂きありがとうございました。改めてお礼申し上げます」
「なんだテメェ!」
僕に声をかけてきたのは赤い髪の若い男だ。
「これは失礼しました、異国の方」
「はぁ? 何言ってんだテメェ? 誰が異国の方だ、誰がッ!」
「日本人は黒い髪と冬馬氏の記憶にはあります。赤い髪ですと……ん? 冬馬氏の記憶では、この異世界にはそんな人種はいないようですね。……宇宙人?」
「んな筈ねえだろ! 誰が宇宙人だ! 染めてんだよ! たくっ、テメェ、ムカつくから、取り敢えず一発殴らせろ!」
どこの世界にも野蛮な人間はいるものだ。僕が許可をする間もなく、赤髪の男は僕に殴りかかってきた。
おや? でも素人さんかな? 学院の授業で受けた先生のパンチはもっと速かった。そして、冬馬氏の体は僕が思っていた以上に機敏に動く。痩せているって素晴らしい!
赤髪の男のパンチを僕は軽く横に躱す。
「テメェ、避けてんじゃねえよ!」
「いや、避けますよね? 殴られたら痛いですし」
「うっせぇぇぇぇッ!」
赤髪の男が連続パンチらしいものを放ってきたが、剣撃の訓練で、剣術の先生から受けた連撃に比べたら止まっているように見える。
右左、右左と単調な赤髪の男のパンチを全て交わした。
「はぁ、はぁ、はぁ、クッソ、テメェ……」
「キャッ!」
顔に真っ赤にした赤髪の男はあろう事か、美しいお嬢様の手を掴み、引き寄せた。
「テメェが次に避けたらこの女をぶちのめす!」
怯えた顔で体を震わせている、美しいお嬢様。こうなっては仕方ない。取り敢えず、肉体強化魔法でもかけておこう。
あれ?
肉体強化魔法は発動はしたけど、効果が僅かしか付与されていない。この異世界に魔法がない理由は、魔気の濃度が薄いからなのかもしれないな。
「なにブツブツ言ってんだぁッ!」
「あっ、ああ。どうぞご自由に」
いちおう肉体強化魔法は発動しているみたいだし、教練で殴られるのは慣れている。
「おりゃあぁぁぁ! ぶっ殺ぉぉぉす!」
赤髪の男が、美しいお嬢様を放し、僕に殴りかかってくる。僕を何度も殴り、何度も蹴りまくった。
はて?
全く痛くないし、全く怖くない。赤髪の男は鬼の様な形相で殴り続けてはいる。痛くないのは僅かばかりの肉体強化魔法のお陰か?
そして、ああ、なるほど。ぶっ殺すと言っておきながら、殺気がないんだこの人。これならゴブリンの方がよっぽど怖い。
僕は赤髪の男の拳を右手で抑えた。
「もう、いいんじゃないんですか?」
「ヒィ……、ば、化け物かよ」
赤髪の男の拳を話すと、ヨロヨロとよろめきながら後ろに下がり、彼の後ろにいた美しいお嬢様とぶつかってしまった。
「キャッ」
美しいお嬢様はお尻から転倒し、赤髪の男は、クソッと言い残して立ち去っていった。
「だ、大丈夫ですか、美しいお嬢様」
僕は美しいお嬢様を起き上がらせる為に、右手を差し出し、美しいお嬢様は少し戸惑いながら僕の手を取った。
「痛ッ」
「えっ」
美しいお嬢様を引き上げようとしたら、美しいお嬢様は顔をしかめて痛いと言う。
どうやら転倒した時に、右手を痛めてしまったようだ。僕が手を放すと右手首をさすっている。
「大丈夫ですか!?」
僕は片膝をついて、美しいお嬢様の右手を取る。
「えっ、あ、あの……」
見れば少し腫れている。
「ヒール」
回復魔法のヒールを唱えるが、やはり魔気が少なくて回復効果が少ない。
「ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒ……」
相変わらず僕は間抜けだな。魔気の少ないこの異世界で魔法を行使すると、体内の魔力消費が激しいみたいだ。
「……す、すみま……せん」
僕は魔力が尽き果て昏倒してしまった。
◆
「目が覚めましたか?」
目が覚めたら、僕の顔を上から覗き込む黒髪の天使様がいた。サセタ神様が異世界落ちした僕にお遣わしになったのだろうか?
「……天使様?」
「えっと……、あの……、違います」
あたりを見れば、先ほどの通りで、僕は長椅子に寝ているようだ。
……天使と見紛う美少女は、美しいお嬢様だった。そして頭に伝わる柔らかい感触……。これはまさか、伝説の膝枕!?
「す、すみません、美しいお嬢様」
「あ、あの……、美しいお嬢様という呼び方も恥ずかしいので止めて下さい。わ、私の名前は八重桜小春といいます」
僕は慌てて体をお越し、名のりをあげる。
「僕はリオン・ツンデーレ。ツンデーレ男爵家に名を連ねる者です」
「リオン……? 男爵家……? 外国の方ですか? 日本人に見えますが?」
「日本人? そうですね。この体は天野川冬馬氏の体ですから」
「えっと……、何を言われているのかよく分からないのですが?」
「そうですね、わかり易く言えば、この体の名前は天野川冬馬氏、リオン・ツンデーレは僕の魂の名前です!」
「…………全くよく分かりません」
僕は八重桜小春様に、僕におきた不思議な出来事を話した。確かに魂の異世界転生など、中々に信じられるものではない。
「私は信じますよ、リオンさん。最初は危ない人かと思いましたが、魔法使いなんて、この世界にはいませんから、私はリオンさんの話しを信じます」
小春様はそう言って、僕の話しを信じてくれた。小春様は優しくて、めちゃめちゃ良い人だ。
それから、僕は日本の事を、小春様はアザトーイ王国の事を、お互い聞き合い、気が付けば日が傾こうとしていた。
小春様の提案で、レストランで夕食を食べながら話しの続きをする事になった。
人生初の女性との会食である。心臓がドキドキしている。
異世界日本は、とても素晴らしい国だった。
【おまけ】
僕は新しい仕事につくために就職面接にきた。
「天野川冬馬くんだね」
面接のおじさんが言う。
「はい。しかし僕の事はリオンと呼んで下さい」
「君はふざけているのか?」
「天野川冬馬は冬馬氏の体の名前、リオン・ツンデーレは僕の魂の名前です!」
「はい、不採用。帰っていいよ」
また落ちた! 何でですか!?
【作者より】
現代に来たリオン君も頑張っています。
これにて「よし、国を買おう!」は完全完結です。
ありがとうございました!
気がつけば体のあちこちが痛い。彼の記憶では、彼はアパートなる住まいの階段から落ちたらしい。僕も学院の階段から落ちたんだよな。
『彼』とは天野川冬馬氏であり、今の僕らしい。
そしてここは異世界の日本国。どうやら僕と彼は魂の交換をしてしまったのだ。不思議な空間ですれ違った僕たちの魂。冬馬氏が僕のあの体に入るのだと思うと非常に申し訳なく感じる。
階段から落ちた冬馬氏の体は、階段下で大の字になっていた。見上げれば青い空。空の色は異世界の日本も同じなんだな。
僕は彼の記憶を引き継いでいる。
……なんだこの世界は?
記憶では分かっていても、科学が発展しすぎていて、僕の理解が追い付かない。
スマホ、テレビ、ゲーム、アプリ、電車、自動車、飛行機……、全てが凄い! そして、魔法がない!? 魔法については遥か昔から無いらしい。
「魔物もいない平和な世界か……」
「あのぉ、大丈夫ですか?」
あれ? 僕に声をかけているのかな? そんな筈はないか。学院でも先生以外からは声をかけらた事のない僕だ。いや、二人ほど僕に話かけてくる男子がいたな。友達じゃなかったけど。
「もしぃ、大丈夫ですか?」
若い声の女の子。寝ている状態で、頭を後ろに倒すと、長い黒髪の美しい女の子が僕を心配そうに見ていた。歳は僕と同じぐらいだろうか。
そしてもう一つ見えたのは、短めのスカートから否応なしに目に入ってしまったピンク色の下着。
いかん、いかん。数年振りに義妹のシルフィ以外の同年代の女の子と喋るのだ。男爵家の恥とならぬように接しないといけない。
大の字になっていた体を起こして、美しいお嬢様と向き合う。
「美しいお嬢様、ご心配をおかけ致しました。私は大丈夫でございます」
「は、はぁ? お、お嬢様?」
「私はリオン・アザトーイ。アザトーイ男爵家に生まれて十六年。お嬢様のようなお美しい女性に、お声かけて頂き、今日ほど素晴らしい日が、過去にあったでしょうか! いや、無かったと、私はここに宣言いたします。ああ、素晴らしきかな、異世界日本! もし、宜しければ、美しいお嬢様のお名前を……?」
あれ? 美しいお嬢様の姿が見えなくなっていた。
や、やっちゃったよ僕。ついつい嬉しくて、無駄に喋ってしまった。アハハ。
◆
冬馬氏の体は痩せていて、でも鍛えていたのだろうか、筋肉はしっかりとついている。現世の最後に祈った言葉。来世は痩せて体にしてほしいという願いは、冬馬氏の体に転生した事で叶った。
さあ、新しい人生の始まりだ。
冬馬氏の記憶を引き継いだのだから、彼が向かっていた、スーパーなる食材屋に僕も向かう事にした。
いや、しかし、この異世界日本はやはり凄い。
道を走るたくさんの自動車。馬車なんかよりもよっぽど速く、騎兵よりも遥かに強そうだ。これだけの自動車を保有しながら戦争はしていない。戦争が始まったら、やはり自動車で突撃をするのだろうか?
おや? あれは先ほどの……。
「美しいお嬢様、先ほどは私のような者にお声をかけて頂きありがとうございました。改めてお礼申し上げます」
「なんだテメェ!」
僕に声をかけてきたのは赤い髪の若い男だ。
「これは失礼しました、異国の方」
「はぁ? 何言ってんだテメェ? 誰が異国の方だ、誰がッ!」
「日本人は黒い髪と冬馬氏の記憶にはあります。赤い髪ですと……ん? 冬馬氏の記憶では、この異世界にはそんな人種はいないようですね。……宇宙人?」
「んな筈ねえだろ! 誰が宇宙人だ! 染めてんだよ! たくっ、テメェ、ムカつくから、取り敢えず一発殴らせろ!」
どこの世界にも野蛮な人間はいるものだ。僕が許可をする間もなく、赤髪の男は僕に殴りかかってきた。
おや? でも素人さんかな? 学院の授業で受けた先生のパンチはもっと速かった。そして、冬馬氏の体は僕が思っていた以上に機敏に動く。痩せているって素晴らしい!
赤髪の男のパンチを僕は軽く横に躱す。
「テメェ、避けてんじゃねえよ!」
「いや、避けますよね? 殴られたら痛いですし」
「うっせぇぇぇぇッ!」
赤髪の男が連続パンチらしいものを放ってきたが、剣撃の訓練で、剣術の先生から受けた連撃に比べたら止まっているように見える。
右左、右左と単調な赤髪の男のパンチを全て交わした。
「はぁ、はぁ、はぁ、クッソ、テメェ……」
「キャッ!」
顔に真っ赤にした赤髪の男はあろう事か、美しいお嬢様の手を掴み、引き寄せた。
「テメェが次に避けたらこの女をぶちのめす!」
怯えた顔で体を震わせている、美しいお嬢様。こうなっては仕方ない。取り敢えず、肉体強化魔法でもかけておこう。
あれ?
肉体強化魔法は発動はしたけど、効果が僅かしか付与されていない。この異世界に魔法がない理由は、魔気の濃度が薄いからなのかもしれないな。
「なにブツブツ言ってんだぁッ!」
「あっ、ああ。どうぞご自由に」
いちおう肉体強化魔法は発動しているみたいだし、教練で殴られるのは慣れている。
「おりゃあぁぁぁ! ぶっ殺ぉぉぉす!」
赤髪の男が、美しいお嬢様を放し、僕に殴りかかってくる。僕を何度も殴り、何度も蹴りまくった。
はて?
全く痛くないし、全く怖くない。赤髪の男は鬼の様な形相で殴り続けてはいる。痛くないのは僅かばかりの肉体強化魔法のお陰か?
そして、ああ、なるほど。ぶっ殺すと言っておきながら、殺気がないんだこの人。これならゴブリンの方がよっぽど怖い。
僕は赤髪の男の拳を右手で抑えた。
「もう、いいんじゃないんですか?」
「ヒィ……、ば、化け物かよ」
赤髪の男の拳を話すと、ヨロヨロとよろめきながら後ろに下がり、彼の後ろにいた美しいお嬢様とぶつかってしまった。
「キャッ」
美しいお嬢様はお尻から転倒し、赤髪の男は、クソッと言い残して立ち去っていった。
「だ、大丈夫ですか、美しいお嬢様」
僕は美しいお嬢様を起き上がらせる為に、右手を差し出し、美しいお嬢様は少し戸惑いながら僕の手を取った。
「痛ッ」
「えっ」
美しいお嬢様を引き上げようとしたら、美しいお嬢様は顔をしかめて痛いと言う。
どうやら転倒した時に、右手を痛めてしまったようだ。僕が手を放すと右手首をさすっている。
「大丈夫ですか!?」
僕は片膝をついて、美しいお嬢様の右手を取る。
「えっ、あ、あの……」
見れば少し腫れている。
「ヒール」
回復魔法のヒールを唱えるが、やはり魔気が少なくて回復効果が少ない。
「ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒ……」
相変わらず僕は間抜けだな。魔気の少ないこの異世界で魔法を行使すると、体内の魔力消費が激しいみたいだ。
「……す、すみま……せん」
僕は魔力が尽き果て昏倒してしまった。
◆
「目が覚めましたか?」
目が覚めたら、僕の顔を上から覗き込む黒髪の天使様がいた。サセタ神様が異世界落ちした僕にお遣わしになったのだろうか?
「……天使様?」
「えっと……、あの……、違います」
あたりを見れば、先ほどの通りで、僕は長椅子に寝ているようだ。
……天使と見紛う美少女は、美しいお嬢様だった。そして頭に伝わる柔らかい感触……。これはまさか、伝説の膝枕!?
「す、すみません、美しいお嬢様」
「あ、あの……、美しいお嬢様という呼び方も恥ずかしいので止めて下さい。わ、私の名前は八重桜小春といいます」
僕は慌てて体をお越し、名のりをあげる。
「僕はリオン・ツンデーレ。ツンデーレ男爵家に名を連ねる者です」
「リオン……? 男爵家……? 外国の方ですか? 日本人に見えますが?」
「日本人? そうですね。この体は天野川冬馬氏の体ですから」
「えっと……、何を言われているのかよく分からないのですが?」
「そうですね、わかり易く言えば、この体の名前は天野川冬馬氏、リオン・ツンデーレは僕の魂の名前です!」
「…………全くよく分かりません」
僕は八重桜小春様に、僕におきた不思議な出来事を話した。確かに魂の異世界転生など、中々に信じられるものではない。
「私は信じますよ、リオンさん。最初は危ない人かと思いましたが、魔法使いなんて、この世界にはいませんから、私はリオンさんの話しを信じます」
小春様はそう言って、僕の話しを信じてくれた。小春様は優しくて、めちゃめちゃ良い人だ。
それから、僕は日本の事を、小春様はアザトーイ王国の事を、お互い聞き合い、気が付けば日が傾こうとしていた。
小春様の提案で、レストランで夕食を食べながら話しの続きをする事になった。
人生初の女性との会食である。心臓がドキドキしている。
異世界日本は、とても素晴らしい国だった。
【おまけ】
僕は新しい仕事につくために就職面接にきた。
「天野川冬馬くんだね」
面接のおじさんが言う。
「はい。しかし僕の事はリオンと呼んで下さい」
「君はふざけているのか?」
「天野川冬馬は冬馬氏の体の名前、リオン・ツンデーレは僕の魂の名前です!」
「はい、不採用。帰っていいよ」
また落ちた! 何でですか!?
【作者より】
現代に来たリオン君も頑張っています。
これにて「よし、国を買おう!」は完全完結です。
ありがとうございました!
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みんなの感想(11件)
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長文での感想ありがとうございます!めちゃめちゃ嬉しいです!
本作品はトーマと三人の女の子の追放ハーレム&温泉スローライフを書こうと筆を取りました。
しかし花咲がスローライフが下手である事がすぐに発覚。十万字をダラダラ書いても面白い作品にならないので、路線変更で、経済戦争とザマァを入れました。
花咲はバトルも下手なのでバトルが少なめで、クスノハを少し持て余してしまい、クスノハには申し訳ないなぁと思っています。
ザマァを書くのが始めてだったので、ご指摘の点は次にザマァを書くときに改善したいと思います。
以前に書いた作品でダラダラ書いて収集がつかなくなった経験があったので、本作品は10万字で完結させる目標を持って書きました。
そのせいで、幾つかの伏線が回収出来ないまま終わりました。次回はプロットと文字数を気にしながら無駄な伏線やキャラは出さないようにしたいですね。
あえて残した伏線としてレオノーラさんとのクエスト(クルッテールが何故狂ってしまったのか)や、ヴェグランド国の手に渡った巨大ダイヤ、そしてサディスティアを買うのか、買わないのか。
花咲の筆は止まりましたが、トーマたちの物語は止まっていないと思い、伏線を残しました。
最後まで本作品をご愛読頂きありがとうございました!!
最終話まで読んで頂きありがとうございました!
自分なりには、多少のアレアレ?もありましたが、トーマたちが幸せなエンディングを迎える事が出来て良かったです。
最初は建国系スローライフをベースの作品を作る予定でしたが、今回の自分の目標が10万字作品を完結させるというテーマもあり、内容が詰め詰めになってしまいました。そのせいで、数名の方が…………。
でも本当に最後まで読んで頂き、そして感想まで頂き、ありがとうございました!!
自分はこの作品お気に入りです!
続きがめちゃめちゃ気になる!とても面白い作品です!
作者様!楽しみにしてますので頑張ってください!
感想いただきめちゃめちゃ嬉しいです!
ホットランキングが80位に下がっていた、ランキング外になると諦めていたタイミングで頂けたので、本当に嬉しいです!!
本作を気に入って頂きありがとうございます。
大味の設定に、ご都合主義、ノリと勢いで書いてます。
引き続き宜しくお願いします