上 下
74 / 77
第四章

兎72羽 神様の鎧

しおりを挟む
「キャーーーーーッ!」

 夜の街にキョウカさんの悲鳴が響く。ケンさんの永久凍土で1番目と3番目の鎌鼬が足止めをされ、2番目の鎌鼬が単騎で獣耳娘達のパンツを狩りに来た。
 そしてその前に縮地で飛び出したキョウカさん。スカートを捲り上げる1番目の鎌鼬がいない状況で2番目の鎌鼬が鎌を振るう。
 切り裂かれるキョウカさんのショートパンツ。あらわになるキョウカさんのピンクのパンツに僕も八剣伝の3人も釘付けにされた。

「ちゃ、着装月兎!」

 キョウカさんの体が光り輝き月兎を着装した。

 プラチナゴールドの長い髪に白いウサ耳のカチューシャ。
 青いゴシックチョーカーには赤い宝石が輝き、その背中には青く長いリボンが靡いている。
 胸元に白いモフモフの付いた天色の鮮やかブルーカラーのレオタードに黒のタイツ。
 可愛い水色のリボンが付いたハイヒールを履いた絶世の美少女バニーガールの登場に八剣伝と獣耳娘達が目を丸くする。

「……許さない……許さないんだからーーーッ!」

 顔を耳迄赤くし、透き通るコバルトブルーの瞳に涙を溜めつつも怒りの炎がメラメラと燃えている。キョウカさんはバイザーを降ろした。

「縮地!」

 暗闇を補う為に降ろしたであろうバイザーはインビジブルモンスターの鎌鼬が見えている?キョウカさんは縮地を連続して使い鎌鼬を追いかけているようだった。

「待ちなさーいッ!」

 縮地は相手を見てから距離を詰める。戦闘経験が多いベテランさんなら予測も出来るだろうが、僕もキョウカさんも冒険者1ヶ月の初心者だ。流石に鎌鼬の動きは予測出来ない。

「そ、ソウマ殿ォ!アレは何でござるか!?」
「え、エロ可愛い~~~」
「めちゃめちゃ美少女ォォォ!」

「アレは最強鎧月兎。僕達の切り札だよ!」

「…………神様……神様の鎧だピョン」

 兎耳族のピョンちゃんさんは月兎を知っているみたいだ。

「ピョンちゃんさんは月兎を知っているの?」

「兎耳族のお伽話に出て来るピョン。月から来たお姫様の鎧だピョン」

 月からのお姫様……かぐや姫?……かぐや姫は十二単だったよね?

 キョウカさんは頑張っているけどかなり苦戦しているみたいだ。

「マリヤさん!レミーナさん!僕達も着装しよう!」

「「はい!」」

「「「着装!月兎!!!」」」


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

魔王のジョブを持っているVRMMOのアバターで異世界へ転移してしまった件

Crosis
ファンタジー
借金まみれになり自殺した滝沢祐介は、目覚めると自分がプレイしていたVRMMOのアバター、クロ・フリートの身体とチート能力を持ち異世界に転生してしまう。 しかしいくら強力な力があってもお腹は満たせない為転生してすぐ、空腹により気を失うのであった。 そんな彼のハーレム異世界奮闘記である。

前世で家族に恵まれなかった俺、今世では優しい家族に囲まれる 俺だけが使える氷魔法で異世界無双

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
家族や恋人もいなく、孤独に過ごしていた俺は、ある日自宅で倒れ、気がつくと異世界転生をしていた。 神からの定番の啓示などもなく、戸惑いながらも優しい家族の元で過ごせたのは良かったが……。 どうやら、食料事情がよくないらしい。 俺自身が美味しいものを食べたいし、大事な家族のために何とかしないと! そう思ったアレスは、あの手この手を使って行動を開始するのだった。 これは孤独だった者が家族のために奮闘したり、時に冒険に出たり、飯テロしたり、もふもふしたりと……ある意味で好き勝手に生きる物語。 しかし、それが意味するところは……。

異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜

アーエル
ファンタジー
女神に愛されて『加護』を受けたために、元の世界から弾き出された主人公。 「元の世界へ帰られない!」 だったら死ぬまでこの世界で生きてやる! その代わり、遺骨は家族の墓へ入れてよね! 女神は約束する。 「貴女に不自由な思いはさせません」 異世界へ渡った主人公は、新たな世界で自由気ままに生きていく。 『小説家になろう』 『カクヨム』 でも投稿をしています。 内容はこちらとほぼ同じです。

【追放29回からの最強宣言!!】ギルドで『便利屋』と呼ばれている私。~嫌われ者同士パーティーを組んだら、なぜか最強無敵になれました~

夕姫
ファンタジー
【私は『最強無敵』のギルド冒険者の超絶美少女だから!】 「エルン。悪いがこれ以上お前とは一緒にいることはできない。今日限りでこのパーティーから抜けてもらう。」 またか…… ギルドに所属しているパーティーからいきなり追放されてしまったエルン=アクセルロッドは、何の優れた能力も持たず、ただ何でもできるという事から、ギルドのランクのブロンズからシルバーへパーティーを昇格させるための【便利屋】と呼ばれ、周りからは無能の底辺扱いの嫌われ者だった。 そして今日も当たり前のようにパーティーを追放される。エルンは今まで29回の追放を受けており次にパーティーを追放されるか、シルバーランクに昇格するまでに依頼の失敗をするとギルドをクビになることに。 ギルドの受付嬢ルナレットからの提案で同じギルドに所属する、パーティーを組めば必ず不幸になると言われている【死神】と呼ばれているギルドで嫌われている男ブレイドとパーティーを組むことになるのだが……。 そしてそんな【便利屋】と呼ばれていた、エルンには本人も知らない、ある意味無敵で最強のスキルがあったのだ! この物語は29回の追放から這い上がり『最強無敵』になった少女の最強の物語である。

ソロキャンパー俺、今日もS級ダンジョンでのんびり配信。〜地上がパニックになってることを、俺だけが知らない〜

相上和音
ファンタジー
ダンジョン。 そこは常に死と隣り合わせの過酷な世界。 強力な魔物が跋扈し、地形、植物、環境、その全てが侵入者を排除しようと襲いかかってくる。 ひとたび足を踏み入れたなら、命の保証はどこにもない。 肉体より先に精神が壊れ、仮に命が無事でも五体満足でいられる者は、ほんのごく少数だ。 ーーそのはずなのだが。 「今日も一日、元気にソロキャンプしていきたいと思いま〜す」 前人未到のS級ダンジョン深部で、のんびりソロキャンプ配信をする男がいる。 男の名はジロー。 「え、待って。S級ダンジョンで四十階層突破したの、世界初じゃない?」 「学会発表クラスの情報がサラッと出てきやがった。これだからこの人の配信はやめられない」 「なんでこの人、いつも一方的に配信するだけでコメント見ないの!?」 「え? 三ツ首を狩ったってこと? ソロで? A級パーティでも、出くわしたら即撤退のバケモンなのに……」 「なんなんこの人」 ジローが配信をするたびに、世界中が大慌て。 なのになぜか本人にはその自覚がないようで……。 彼は一体何者なのか? 世界中の有力ギルドが、彼を仲間に引き入れようと躍起になっているが、その争奪戦の行方は……。

ゲームの世界は異世界だから女体化とか、何でもありでいいよね?

かず斉入道
ファンタジー
主人公山田理樹は物心ついた頃から、ある悪夢によって魘される日々が続いている その内容と言うのが、万里の長城のような城壁の上で男が美女の首を絞め殺し、城壁から、女性落とすと言った恐ろしい内容であり。 その女性の遺体がキョンシーのように立ち上がり、自分をなぶり殺しにした男。 そう、理樹の前世である、あの悪名高い董卓仲頴の軍師であり。 魔王董卓漢の丞相、天下人へと導いた男、李儒が理樹の前世だから、彼を七代迄祟ってやると言いながら 少年の枕元に夜な夜な立ってはうらめしやと、呪いの言葉を詠唱する恐怖映画のような内容なのだが。 その悪夢に魘されていた理樹なのだが。とうとう、夢の中で酷い事をする前世の自分に対して憤怒! まあ、夢の中と言う事もあり、美しい女性と幼い少年の事を彼は庇い助けると。 その美しい女性……。 そう、全霊帝の死後、未亡人だった妖艶で麗しい何太后様が、自分を助けてくれた李儒の転生者理樹の勇気と優しさに心を打たれ女神化。 理樹がプレイしている三國志オンライン戦記の世界へと導き、力を与えるのだが。 彼のプレイしているアプリゲームは、良くある武将が戦姫化しているゲームなので彼も李儒化して、麗しいダークエルフの魔法少女へと進化。 駄目でエッチな何太后様と強力して前世の自分。 悪と闇の力が増幅しボス化した自分を無事撃破すれば。 今度は、元の主人である董卓仲頴が、自分の許へと帰れと推してくると。今度は理樹のゲームの中のメインキャラである漢の覇王曹操も、自分の軍師にと推してくる中で黄巾の乱が起り。張角姉妹が洛陽の城郭へと襲ってくるのだが。癖のある三人の主君。何太后と董卓仲頴、曹操孟達の三人が仲良く手を取り合い。張角姉妹を撃退する為に出陣。 さて李儒(理樹)は上手く三人を纏める事ができるのでしょうか? 三国志をメインした架空戦記で御座います

魔法の廃れた魔術の世界 ~魔法使いの俺は無事に生きられるのだろうか?~

雨露霜雪
ファンタジー
底辺貴族の末っ子で七歳の少年であるブリッツェンへと転生した、三十五歳で無気力なライン工。 魔術の才能がない彼は、公言するのは憚られる魔法の力があるのだが、それを隠して生きていかねばならない。 そんな彼が様々な人と巡り合い、時には助け時には助けられ、エッチな妄想を抑えつつ十、二十代と心がじっくり成長していく様を描いた、日常的まったり成長記である。 ※小説家になろうとカクヨムにも投稿しております。 ※第五章から、小説家になろうに投稿している原文のままですので、ルビや傍点が見辛いと思います。

異世界召喚されたのは、『元』勇者です

ユモア
ファンタジー
突如異世界『ルーファス』に召喚された一ノ瀬凍夜ーは、5年と言う年月を経て異世界を救った。そして、平和まで後一歩かと思ったその時、信頼していた仲間たちに裏切られ、深手を負いながらも異世界から強制的に送還された。 それから3年後、凍夜はクラスメイトから虐めを受けていた。しかし、そんな時、再度異世界に召喚された世界は、凍夜が送還されてから10年が経過した異世界『ルーファス』だった。自分を裏切った世界、裏切った仲間たちがいる世界で凍夜はどのように生きて行くのか、それは誰にも分からない。

処理中です...