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第四章
兎67羽 ベッドは2つ、心は?つ
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アルフィナ王女はお城への紹介状を書いてくれて、明日の午後にお城へ行く事なった。
その後に宿屋探しをしたのだけれど、色々あって僕達は王都でも高級と呼ばれるホテルに宿を取った。なかなかペットと一緒に泊まれる良さげな宿屋が見つからなかったからだ。流石に兎達を空間収納袋に入れてしまうのは可哀想だ。
しかし空いていた部屋は二人部屋が二つ。さて部屋割りどうしよう……。
「キョウカさんとぉ、マリヤさんはぁ仲が良いから~、私がぁソウマさんとぉ同じ部屋でぇいいですよ~」
とのアイディアをレミーナさんが出したが、速攻却下された。
「それ一番危ないから!」
「事件が起きます!メロン盗難事件です!メロンが危ないです!」
そ、そうなの?メロン盗難されちゃうの?危ないのは僕の方では?
話し合いの末に、前の街では同じ部屋だったキョウカさんと同室になった。
みんなで夕食を食べた後に僕とキョウカさんは各々のベッドで横になった。赤兎と青兎はベッドの布団に潜り込んでいる。
「いやはや明日、お城に行けるなんて吃驚だね」
「お伽話に出てきそうなお城ですよね」
「デスティニーランドのシンデレラ城みたいだもんね」
「デスティニーランド?」
「デスティニーランドだよ?」
「千葉にあるんですか?」
「…………キョウカさんの時代には無かったかも?」
「…………泣いていいですか?」
「そ、そそそ、そう言えば昼間のピンク色の髪の女の子ってモンクかな?」
「文句?あの子に何か文句が有るんですか?」
「そうなんだよね!僕の事をタコ助って!……違う違う違うよ!モンクは僧侶の中でも接近戦が得意な武僧の事だよ。ナックルダスターで鎌鼬を殴ろうとしてたから」
「急に来たから吃驚しましたよね」
「強そうだったけどね」
「はい。…………あ、あの~」
「ん?何?」
「明日、お城に行った後はラルンの街に帰りますか?」
「ん?どうしたの?」
「あ、いえ、その……街でお買い物とか出来るかな……って不謹慎ですよね。ラルンの街ではラビリンス攻略で皆さん頑張っているんですから……」
キョウカさんは王都のお店を目を輝かせて見ていた。素敵なお店が沢山並んでいたし、少しぐらいならいいんじゃなかろうか?
「いいんじゃないかな?用事が済んだら街に買い物に行こうよ」
「あ、ありがとうございます!マリヤさんも喜びますよ!」
「そっか!楽しみだね」
隣のベッドのキョウカさんを見ると赤い顔で僕を見ている?
「どうかしたの?」
「あ、いえ、何でもないですよ!(ホントはソウマ君と二人で歩きたいな~なんて言えないよね)」
夜中に物音がして目が覚めた。隣のベッドのキョウカさんが部屋の奥へと消えて行くのが見える。トイレかな?そう思って再び目を閉じる。
そして間もなく……アレ?僕の布団にキョウカさんが入ってきたよ?背中越しにキョウカさんを感じる。すぴースヤスヤ、すぴースヤスヤ。……寝てるし……。
布団の中で振り替えりキョウカさんの肩に手を伸ばす。ムニョ?ムニョムニョ?僕の手は柔らかいマシュマロをつかんでしまった。指先に伝わるブドウの蕾の感触が男子高校生的臨界点を越えようとしている。
「キョ、キョウカさん?ベッド間違えてるよ」
手をマシュマロから肩に移して揺すってみる。
「むにゃむにゃ……ソウマ君……ありがとう……むにゃむにゃ」
キョウカさんのニコニコ顔の寝顔がとても可愛い。僕の夢を見ているのかな?夢の中の僕は何しているのかな?でもキョウカさんが幸せそうな寝顔ならそれが一番だね。
僕はキョウカさんに背中を預けて目を閉じる。ドキドキしながらも眠りに付いた……むにゃむにゃ。
「……ソウマ君……大好きだよ……」
その後に宿屋探しをしたのだけれど、色々あって僕達は王都でも高級と呼ばれるホテルに宿を取った。なかなかペットと一緒に泊まれる良さげな宿屋が見つからなかったからだ。流石に兎達を空間収納袋に入れてしまうのは可哀想だ。
しかし空いていた部屋は二人部屋が二つ。さて部屋割りどうしよう……。
「キョウカさんとぉ、マリヤさんはぁ仲が良いから~、私がぁソウマさんとぉ同じ部屋でぇいいですよ~」
とのアイディアをレミーナさんが出したが、速攻却下された。
「それ一番危ないから!」
「事件が起きます!メロン盗難事件です!メロンが危ないです!」
そ、そうなの?メロン盗難されちゃうの?危ないのは僕の方では?
話し合いの末に、前の街では同じ部屋だったキョウカさんと同室になった。
みんなで夕食を食べた後に僕とキョウカさんは各々のベッドで横になった。赤兎と青兎はベッドの布団に潜り込んでいる。
「いやはや明日、お城に行けるなんて吃驚だね」
「お伽話に出てきそうなお城ですよね」
「デスティニーランドのシンデレラ城みたいだもんね」
「デスティニーランド?」
「デスティニーランドだよ?」
「千葉にあるんですか?」
「…………キョウカさんの時代には無かったかも?」
「…………泣いていいですか?」
「そ、そそそ、そう言えば昼間のピンク色の髪の女の子ってモンクかな?」
「文句?あの子に何か文句が有るんですか?」
「そうなんだよね!僕の事をタコ助って!……違う違う違うよ!モンクは僧侶の中でも接近戦が得意な武僧の事だよ。ナックルダスターで鎌鼬を殴ろうとしてたから」
「急に来たから吃驚しましたよね」
「強そうだったけどね」
「はい。…………あ、あの~」
「ん?何?」
「明日、お城に行った後はラルンの街に帰りますか?」
「ん?どうしたの?」
「あ、いえ、その……街でお買い物とか出来るかな……って不謹慎ですよね。ラルンの街ではラビリンス攻略で皆さん頑張っているんですから……」
キョウカさんは王都のお店を目を輝かせて見ていた。素敵なお店が沢山並んでいたし、少しぐらいならいいんじゃなかろうか?
「いいんじゃないかな?用事が済んだら街に買い物に行こうよ」
「あ、ありがとうございます!マリヤさんも喜びますよ!」
「そっか!楽しみだね」
隣のベッドのキョウカさんを見ると赤い顔で僕を見ている?
「どうかしたの?」
「あ、いえ、何でもないですよ!(ホントはソウマ君と二人で歩きたいな~なんて言えないよね)」
夜中に物音がして目が覚めた。隣のベッドのキョウカさんが部屋の奥へと消えて行くのが見える。トイレかな?そう思って再び目を閉じる。
そして間もなく……アレ?僕の布団にキョウカさんが入ってきたよ?背中越しにキョウカさんを感じる。すぴースヤスヤ、すぴースヤスヤ。……寝てるし……。
布団の中で振り替えりキョウカさんの肩に手を伸ばす。ムニョ?ムニョムニョ?僕の手は柔らかいマシュマロをつかんでしまった。指先に伝わるブドウの蕾の感触が男子高校生的臨界点を越えようとしている。
「キョ、キョウカさん?ベッド間違えてるよ」
手をマシュマロから肩に移して揺すってみる。
「むにゃむにゃ……ソウマ君……ありがとう……むにゃむにゃ」
キョウカさんのニコニコ顔の寝顔がとても可愛い。僕の夢を見ているのかな?夢の中の僕は何しているのかな?でもキョウカさんが幸せそうな寝顔ならそれが一番だね。
僕はキョウカさんに背中を預けて目を閉じる。ドキドキしながらも眠りに付いた……むにゃむにゃ。
「……ソウマ君……大好きだよ……」
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