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第三章

兎54羽 だいだろぼっち現る!

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 レミーナさんを列に加えて鍾乳洞の奥にある祠を目指す。隊列はまたしても僕が前、後にマリヤさん、レミーナさん、キョウカさんとなっていた。

 バイザー装備をしている僕達と同じレベルとは言えないだろうけど、エルフ族のレミーナさんは暗闇でも物が見える。灯りをともすと的になる危険もあるので、僕達は暗闇の中を進んで行った。

 レミーナさんは月兎を持てないのでチラホラと飛んで来るゴーストも撃退しながら進んで行くと大きなホールに出た。広さにして体育館ぐらいの大きさかな。所々に石筍があり、かなり高い天井からはツララのような鍾乳石が無数垂れ下がっていた。

 そして其所にいるのは浮遊するゴースト達、五体の亡者、一番奥の亡者が例の高僧だろう。明らかに他の亡者と身なりも纏う邪気も違っている。

「この位置で戦闘!退路は確保!キョウカさんも前に来て!マリヤさんはライトの魔法で広間を照らしてくれ!レミーナさんは後方を警戒しながら例の卵を探して下さい!」

「「「はい!」」」

 マリヤさんの魔法で明るくなった広間。僕とキョウカさんは剣を構えて臨戦態勢を取る。しかしゴースト達が襲い掛かって来る気配が無い。

 高僧の亡者が両手を掲げ雄叫びを上げた。

「ギャゴウォーーーーーーーーーッ!」

 ゆらゆらと空中を彷徨っていたゴースト達が高僧に引き寄せられて行く。更に四体の亡者も高僧に取り込まれた。ラスボスお約束の吸収合体だ!高僧は見る見る巨大化して行き、身丈7,8mの巨人亡者となった。

 この村は昔々、八柱の神様がいたとかで八柱村、其れがいつしか八頭村になったという。しかし僕からしたらミステリーの金字塔『村』だ!だからアイツは八つ墓っ地の巨人、ダイダロぼっちと名付けよう!

「今ぁ、あの巨人亡者の体の中に光る物がぁ見えました~。強い精霊力を~感じます~」

「つまり精霊の卵はダイダロぼっちの中って事か」

「「だいだろぼっち?」」

「アイツの呼称はダイダロぼっちでいこう!」

「「「は、はい?」」」
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