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第二章

兎39羽 最強鎧VS死界の皇帝

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「す、凄いよ!」

 僕達は各自ステータス画面を開けてステータスを確認していた。

ソウマ カジヤマ
種族:人属 年齢:16 職業:事務員
レベル:78
HP:588
MP:882
STR:201
DEX:291
VIT:176
AGI:265
INT:382
MND:323
LUK:265
スキル:剣術Lv8 , 弩術Lv12
特殊スキル:複製Lv7
称号:異世界転移者
加護:異世界転移者の加護
  パーティーの加護

 レベル78って凄い!46から一気に上がった!それだけ黄金髑髏は強く、その攻撃が半端ないって事だ。しかし……職業が事務員って……?

 キョウカさんとマリヤさんもステータスアップに吃驚している。

 勿論スキルは戦闘経験が少なく、師匠がいる訳ではないので余り伸びていない。まぁ、異世界に来てまだ1ヶ月も立っていないんだ。焦らずに行こう。

「あ、あの~~~~~、皆さん?ちょっといいですか?」

 黄金骸骨が何か遠慮がちに僕達に話し掛けてきたよ?

「どうしたの?」

「今は戦闘中ですよね?」

「もう攻撃は終わり?」

「………………何で……何で攻撃が効かないの?」

「完全防御耐性だから」

「………………絶対に?」

「「「絶対に~!」」」

 黄金骸骨の気持ちも分からないでもない。ついさっきまでは命のやり取りをしていたのだから。でも今は僕達3人が全員月兎を着た事によって此方が死ぬ事は完全に無くなった。

 だから……

「じゃあ今後は此方こちらのターンだね!」

 ステータス画面を閉じて僕達は戦闘態勢にうつる。

 僕とキョウカさんは剣で斬り掛かり、マリヤさんはレベル3魔法の烈炎弾を黄金骸骨にヒットさせる。

 マリヤさんの魔法で無傷なのはレベルによる影響?僕も斬り掛かったが手応えが無い。聖剣を持つキョウカさんは?
 彼女を見ると首を横に振っていた。

「ブワハハハハハ!!!我は不死の皇帝ノーライフエンペラーなり!貴様ら如きカトンボでは1μmの傷も付けられるぬは!!!」

 いきなり元気になった黄金骸骨。なんと正体はノーライフエンペラーだった。アンデット系モンスターの頂点、ヴァンパイアの王、デュラハンやドラゴンゾンビ冴えも眷族として従える死界の皇帝。それがこの黄金髑髏だ。

「……聖剣グラムアルキュルスでも傷付かない?」

「ガハハハハハハ!如何に聖剣であろうと竜殺しと神殺しの剣では余は倒せんのだよ~ん!」

 だよ~んって……。聖剣グラムアルキュルス。グラムは竜殺しでアルキュルスは神殺しって事か……。

 しかし………………。

「お互い決め手が無くなっちゃいましたね……」

 マリヤさんがぼそっと呟く。

「「「「……………………………………(汗)」」」」






 高い天井を見上げ溜め息と共に僕も呟く。

「………………帰るか」

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