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片思いの騎士様が面会謝絶。と言われても心配なので、ちょっと様子を見に行きます。

襲われるエミリア

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 暗闇の鍾乳洞に、ピチャン、ピチャン、と水が滴り落ちる。


「や……ああん……あっ……ああぅ……」


 その暗闇の中で、エミリアはわけがわからないまま、快感を与え続けられていた。

 手足が触れるのはゴツゴツとした岩。
 たまに天井から落ちてくる雫。

 響く自分の甘く卑猥な声。
 そして自分の身体に絡みつく、生暖かくヌルヌルした魔物たち。


 エミリアに今わかるのはそれだけだった。


 川辺でスライムに捕まり、そのままこの鍾乳洞まで連れてこられた。
 食べられるのかと思ったら、スライム達は、エミリアを愛撫し始めた。

 そして……順番にエミリアの蜜壺をすすり続けている。

 蜜の出が悪くなると、エミリアの身体を刺激して、また生産させられる。

「はあ……っ ああ……ん……」


 もう何時間経っただろう。
 
 最初は抵抗して逃げようとしていたエミリアも、もう抗う力を失い、されるがままになっていた。


 ……私、このまま死ぬのね……?

 
 涙が流れる。


 ベルンハルト様……。
 一夜だけでも彼と過ごせてよかった。

 こんな風に魔物に身体を弄ばれる前に……。


 そうだ、彼のことだけ考えていよう。
 彼のことだけ考えて、その幸せのなかで、死にたい。

 ベルンハルト様。
 ベルンハルト様。
 ベルンハルト様……。

 スライムから与えられる快楽のなか、ずっと彼の優しい微笑みを眼裏に浮かべ続けた。


 どれだけ同じ時間を繰り返したのか――。


 ブチッ! ベチャ!!


 という音がした。

 そして、エミリアはスライムから解放された。


「え……?」


 暗闇なので、何が起こったのかわからない。

 ――スライムに身体を包まれていたので、急に洞窟の冷たさでゾクリ、とする。


「これは――いいもの見つけちゃったな」

 パッと、明かりがついた。
 魔法だろうか。

「う……」

 眩しさに目を閉じた。

「おやぁ、眩しかった? ごめんねぇ」

 ひんやりした手に、頭を撫でられる。

「だ、だれ……」

 まだ開けにくい目をゆっくり開いてみると、傍に貴族令息のような格好をした青年がたっていた。

 しかし、その青年の肌は青白く、目は金色で、その瞳孔はヘビのようだった。


「……あなた、に、人間じゃな、い」
「そうだよ……僕は魔族だ」

 そういって、舌なめずりをするその舌は2つに割れている。

「いやいやまさか。君みたいな若くて可愛い女の子がスライムの巣に連れ込まれているなんて、めずらしい……」

 その魔族はエミリアに近づくと、彼女の上で腰を落とし、両腕をついた。
 そして、2つに割れた舌を、エミリアの首筋から乳房へと舐め降ろしていく。

「ふぁ……あ……や……っ」


「可哀想にね、助かったと思ったよね?」

「んっ……」

 魔族はエミリアの下腹部に指を滑らす。


「あんなスライムじゃなくて……ここからは僕が君を犯してあげる。ここにたっぷり注いであげるね」

 魔族はエミリアの下っ腹をなでた。

「……ひっ!?」

「ああ、白くて柔らかい……。こんな上質な人間めったに手に入らない……これは僕もやる気がでるというもの……」

「な、何故私を……っ。私、魔力とか、ありません! 普通の人間で……っ」

「普通の人間で充分だよ。街へいって攫うのも面倒だし、スライムのを横取りするほうが手っ取り早くてね。……それに君みたいな金髪で緑色の瞳に真っ白な肌の少女なんて、めったに手にはいらない。街へ行ってもね……ああ、なんてやわらかいんだ」

 そう言うと魔族はエミリアの乳房を長い爪の生えた手指で弄ぶ。

「……ああんっ」
「おや……反応がいいね。さてはさっきからスライムに色々覚えさせられたね? ふふ」

「教えられたってなに……」
「ヨクなる方法。……先生交代だ。今からは僕が教えてあげるよ、お姫様……」

 割れた舌で乳首をチロチロと舐めまわされる。

「あっ……ああああん! いやあ……!」

 スライムに散々いじくられたはずなのに、自分でもまだこんな声がでるのかと、嫌気がさした。

「元気、元気でいいねぇ……。あとで僕の住処へ連れて行ってあげるけど……とりあえず、ご挨拶しようね」

 魔族が指を一振りすると、その指から長い爪がポロリとおちた。

「ナカを傷つけたら、いやだからね。僕は気に入ったおもちゃは丁寧に扱うタイプなんだ。幸運だったね君」
「ナカ……? ……いや、やめて……」


 スライムは、乳房や、膣口外部分を刺激されるだけだった。
 また、スライムに生殖機能はないことはエミリアも知っていた。

 だから、少なくともベルンハルトと通じた最奥は守りきって死ねると思っていた。

 しかし、この魔族は……違う。

 ――本当の意味で、犯され奪われる……!
 最悪、魔族の子を孕まされる!


「いや、いや……!」

「こら……暴れるんじゃないよ。ああ、スライムのお陰で充分濡れてる。これは、ほぐさなくてもいいかな?」

「いやああ、ああっ」

 魔族の細長い指が、エミリアのナカに入ってきた。

「ああ、充分ほぐれてるね。……残念ながら処女じゃないね……というかここから血の匂いがする……誰かに奪われたばっかり? 淫乱な子だね」

 魔族が指を増やす。

「やっ! あ! 痛……っ」

「嘘だぁ、こんなにほぐれてるのに……。安心していいよ、僕は別に処女信仰者じゃないから、可愛がってあげる……」

 魔族の唇が近づいてきた。

「……いや!」

 エミリアは顔を背けてキスを拒否った。

 ――ベルンハルト以外の男に唇を許したくはなかった。


 そうだ……。

 いっそ、この魔族を怒らせて、犯されるよりも前に、殺されてしまおう。
 エミリアはそう思った。

 どんなに酷い殺され方をしたとしても、それでベルンハルトとの思い出を守って死にたい。


 パン!

 頬を叩かれた。

「あう……っ」

「そう、そういう事するなら。逆らうならば。――前座はなしでいこうか。どうせ誰かに操を立てているんだろう? 即効で忘れさせてあげよう」


 魔族はエミリアの両足に割って入り、降ろしたズボンからそそり立つ青い肉棒をエミリアの秘部に押し当てる。

「い、いや!!」

 エミリアはそれを見て、吐き気がした。

「大丈夫だよ、こんなの、なんでもない事だ……」

 魔族のソレの先が、膣口を探し当てグニグニと、侵入を開始する。

「い……いやあああ!! ベルンハルト様!! ベルンハルト様あああ」

「あはははは、いいね。人間の悲壮から生まれる感情は――美味し……」


 ズバッ……!!


 大きな音がして、魔族の首が飛んだ。

「あ……っ!?」

 そして、その首の向こうに――。

「エミリア!!」

 涙でいっぱいのエミリアの瞳にベルンハルトが映る。

 ベルンハルトはエミリアの上にまだまたがっている魔族のボディを蹴り飛ばし、持っていた剣を投げ捨ててエミリアを抱きしめた。
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