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その悪役令嬢は閉じ込められた辺境で元奴隷の執事に 『すやすやえっち』 される。

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※内容:悪役令嬢、睡眠姦、奴隷糸目執事など

―――――――――――――――――――――――――――――
悪役令嬢は断罪され、吹雪舞う大地へたった1人の執事と旅立つ。
彼女を待っているのは……執事の歪んだ溺愛。

※執事が気持ち悪いので、気をつけてください。
頭可笑しい系がだめな人はご注意を。

―――――――――――――――――――――――――――――




「ああ、寒いんですの……本当に雪だらけですのね」

「ええ、コルネリアお嬢様、さあ、付きましたよ。すこし雪の中を歩きますので……手を」

「まあ、ありがとう。カルリト。あなたが付いてきてくれて助かったわ。本当に、良かったのかしら?」

「何を仰るのですか、もちろんです」



 うっすらと水色に見えるふわふわとした長い銀髪にタレ目がちな深い青い瞳、雪のような真っ白の肌。

 小柄で、雪に簡単にすっぽり埋まってしまいそうな僕のお嬢様。



 僕は、幼い頃からコルネリアお嬢様に仕えている使用人だ。

 この度、このコルネリアお嬢様の執事となって、共にこの雪に埋もれた辺境へとやってきた。



 僕の名前はカルリト。青みがかった黒髪に、ツリ目がちの糸目だが、瞳は紫色をしている。



 幼い頃奴隷だったのをこのコルネリア公爵令嬢に買われた。

 ……といっても、小さかった彼女は人助けのつもりで僕を購入したのだ。



 僕はおもにお嬢様の遊び相手として、屋敷に住まわされた。

 年齡を重ねるに連れて、屋敷の業務に携わるようになり、色々任されるようになり、優秀な使用人として公爵家で働くようになった。



 お嬢様は毎年毎年美しくなっていき、そしてかなり小柄で可愛らしいままだった。

 僕はただの使用人ではあったが、まるで騎士であるかのように密かに忠誠を誓っていた。



 僕は彼女を心底愛していたが、社交界の頂点であるお嬢様と元奴隷の僕では話にならないこともわかっていた。いつか彼女が、あの下品な婚約者のもとへ嫁ぐ日にも付いていき、彼女が心安らかに生活を送れるようにサポートするつもりだった。



 なのにあのクズが。



 彼女の婚約者は、昨年浮気をした。

 平民の女だ。



 彼らが通う学園には、平民が特待生として入ることができる。

 そこへピンクの髪の非常識な女が入ってきたのだ。



 あろうことかそのピンクは、お嬢様に罪を負わせた。



『コルネリア様が、私のノートをやぶった』

『コルネリア様に水をかけられました……』

『コルネリア様に階段から突き落とされました……』  



 それを涙ながらに、コルネリアの婚約者である王子に嘘の告げ口をしたのだ。

 そして、あの王子クズはお嬢様ではなくピンクを信じ、そして愛し――挙げ句のはてには卒業パーティでお嬢様をこの1年を通して深い雪に埋もれる土地に追放する、と言い放ったのだ。



 そして僕以外には誰も信じてもらえない可哀想なお嬢様は、僕だけを連れてこの土地にある古城へと閉じ込められる事になったのだ。









 ――ありがとう。クズ。



  これでお嬢様は……





 

     ボ  ク  の  も  の  だ。







「……(薄笑)」



 僕は笑顔で、城門の扉を固く閉ざした。







「寒くないですか? お嬢様」

「ええ、大丈夫よ。あなたがすぐに暖炉に火をいれてくれたから……。あなたは本当に優秀ね。食事から何から全て用意してくれて……あなたがいてくれて、よかっ……あ。ごめんなさい」

           

 お嬢様が『僕に感動して』涙ぐまれた。



 僕はお嬢様をそっと抱き寄せた。



「あ……。あったかい。あなたにこんな風に慰めてもらうのは、何年ぶりかしら」

「そうですね、とても久しぶりです」



 ええ、とても久しぶりです。

 お嬢様が年頃になるにつれて――。

 年齡の近い男侍従は近寄らせない、そんな公爵の決め事のせいで、お嬢様に近づけないようになってから、僕は大変ストレスがたまっておりました。



「外は吹雪なのね」



「ええ、この城は冷えますが、雪が入ってはこないようですね……それでは、御用があればそこのベルを鳴らしてください。僕はこれで」



「そう、おやすみなさい、リト」

「はい、おやすみなさい……コルネリアお嬢様……」



 僕はお嬢様の部屋の扉を閉めて、廊下を見やった。



 誰もいない。



 誰もいないこの城でお嬢様と二人……。



「はは……」



 おっといけない。

 僕は口を抑えた。



 お嬢様の食事には、睡眠薬を入れた。

 おそらく、今夜は疲れもたまっているだろうし、きっと起きない。

 深く、とても深くお眠りください……。



 お嬢様……僕は王都の屋敷にいる時、たまにあなたが寝ている部屋に忍び込んで寝顔を眺めていたんですよ……。

 可愛らしいお嬢様。

 どれだけ僕が貴女を欲しかったか……わかります?





 ★



 僕は風呂に入り、身体の汚れを落としガウンを羽織った。



 さあ、お嬢様。今から行きますよ……。



 ガウンのしたで、逸はやる僕のモノがそそり立っている。

 こらこら、まだ大人しくしていろ……。



 部屋を開けると、王都の屋敷よりずいぶん小さな部屋のせいか、お嬢様の香りがほのかに香った。



「……ああ。いい香りだ……」



 僕は恍惚として、深呼吸した。



 見るとお嬢様は、まるで人形のようにきれいな顔で……あ、いや。

 涙の跡がある。



「……僕がいない間に泣いてしまったのですね。寂しかったですか……」



 ペロリ。



 僕はベッドに腰掛け、お嬢様の涙跡を舐めた。

 そして頭を撫でてヨシヨシ、ここまでよく頑張ったねと声をかけながら慰めた。



 お嬢様は、なんの反応もなくスヤスヤだ。

 睡眠薬がよく効いているようだ……。



 純粋で可愛いお嬢様……。

 なのにあのピンクは悪役令嬢、と罵っていた。

 おまえのほうこそ悪役ではないか。

 何人もの男を”マタ”いでいる、汚らしい女。



 まあもうどうでもいい。



 ああ、お嬢様を前にしてくだらない事を考えてしまった。

 申し訳ありません、お嬢様……。



 僕はお嬢様の胸元に手を伸ばした。



「ふふ。お嬢様……いけませんよ。夜着のリボンがほどけています」



 そう言って僕は、お嬢様のリボンをほどいた。

 お嬢様の程よい大きさの胸がのぞく。



「……ああ、なんて」



 僕はおそるおそる手を伸ばし……お嬢様の胸に触れ、掴んだ。

 ふわりとした、まるで羽毛のような感覚。

 僕はそれだけでもう夢心地だった。



「ん……っ あ……ん……」



 とてもやめるなんて事ができず、弱い力で揉み続けると、お嬢様が小さく呻いた。



「なんて、柔らかいんですか……。よかった、あのクズが触れなくて……」



 夜着を半分ほど脱がせ、彼女の上半身を改めて観察し、触れていく。



「ああ、思った通りのきめ細かい肌……そして、やわらかく、あたたかい……」



 部屋は薄暗いが、そこに浮かび上がる彼女の肢体は美しい。



 お嬢様の鎖骨から胸、脇腹を撫でる。



「はう……ん……」



 気持ちよさそうな声がでた。



「もっと気持ちよくしてあげますね、その前に……」



 私はお嬢様に対して手を組んで祈った。



「わたくし、カルリトは一生コルネリアお嬢様に尽くし、この身を捧げます。――そして愛し続けます。ですがお嬢様は純粋なお方。いきなり男と身体を重ねるなどおつらいでしょうから……眠っている間に慣らしておきますね。慣れてきたら……ちゃんと愛し合いましょう」



 そう、誓いの言葉を告げたあと、お嬢様の唇に自分の唇を重ね、舌を差し入れた。



 !!!



 ああ、なんて柔らかい唇……っ!



 僕は夢中になってお嬢様の口内に侵入し、舐めあげ唇を唇で愛撫するのにしばし夢中になった。



 ああ! ああああ!!

 嬉しすぎて気が狂いそうだ!



「は……ふぅっ」

「お嬢様、苦しいですか? 大丈夫です、ちゃんと息ができるようには、してあげますからね」



 僕が唇をはなすと、彼女の唇がぷるん、と揺れ、二人の唾液が糸を引いて垂れた。



「はぁ……」



 僕は一息吐いて、ガウンを脱ぎ捨てた。



 手を恋人つなぎにして、お嬢様に覆いかぶさり、その物欲しそうに開いている唇にまた舌を差し入れ、しゃぶりつく。



 お嬢様のはだけた上半身と僕の上半身が重なる。温かい。柔らかい。

 すこし身動きすると、僕の股間のものがお嬢様の股間に何度もあたってしまう。



「ん……ふぅ……ふう……」



 寝ているお嬢様の息があがってきた……。



 愛おしすぎる。

 その形の良いひたいに、滑らかな感触の頬から首筋まで、いっぱいキスをする。



「気持ちいいですか……? 僕はとっても気持ちがいいです」



 ああ、ずっと手を繋いでいたいけれど、他にもいっぱいあなたとやりたい事があるんです、僕は。



 彼女の夜着を、全て取り払う。

 いつの間にか吹雪がやんで、月明かりがさしこみ、彼女の肢体を照らす。……美しい。



 だめだ、股間が痛い、一度お嬢様になぐさめてもらおう。



「お嬢様、どうか哀れな僕を慰めてください……」



 僕は彼女の手をとり、僕のものを握らせこすらせる。



「ああ……上手です、お嬢様。とても、気持ちがいいです……っ」



 僕は、彼女の手で一旦果てた。



「く……とても良かったですよ、お嬢様……ですが、まだ夜は長いですよ」



 口に乳房を含み、乳首を舐め回す。

 なんて可愛い突起なんだ……。



「あ……ん、ううん……」



 お嬢様が乱れた声を上げ始めた。

 お嬢様が僕の舌で気持ちよくなっていらっしゃる……!



 そう思うと僕は、興奮してもっともっとと、愛撫した。



「あああん、あっ………やん……っ」

「可愛い、なんて可愛いんだ……コルネリア……」



 胸を愛撫しながら、下着の紐を緩めて、中に手をいれると、すごく濡れている。



 指でまさぐり、膣口を探し当て指をゆっくり差し込む。



 ビクン、と身体が跳ねる。



「ああっ」



 身体が疲れていると感じやすいでしょう? お嬢様。

 

 クチュ……、と薄暗い部屋に音が響く。



「お嬢様いけません、僕は奴隷なんですよ......? こんなこといけません……」



 クチュクチュ。



 硬かったナカが、ほぐれていく。

 ちゃんと準備しましょうね。



「ああん……はうん……」



「お嬢様、奴隷相手にはしたないですよ……ああ、いっぱい垂らして……僕が舐め取ってあげます」



 太腿についた愛液を舐め上げながら、彼女の秘部へと舌をはわせ、口づける。



「あああっ あ……あん…」



 お嬢様が息を切らしている。

 薄暗いのでわからないが、きっと可愛らしく頬もピンクにそまっているはず。



 それにしても愛液が、次々に溢れてくる。

 なんて淫乱な身体なのですか……。すばらしい。



「そんなに喘いでも寝ているなんて……どんな卑猥な夢を見ているんです……?」



 あ。



 まさか。



 僕とこうしながら……まさか夢であのクズとしてないだろうな。



「それは……駄目だよ、コルネリア。悪い子だ」



 僕は耳元でコルネリアに息を吹きかけ、囁く。



「コルネリア? ……コルネリア……お嬢様?」



「ん……リト……」



 眠るお嬢様に声が届いたのか、彼女は僕の名前を読んだ。



「そう、リトだよ。良い子だね。ご褒美にもっと気持ちよくしてあげる……そうだ、そろそろ一つになろうね」



 僕は先ほど一度、お嬢様に処理していただいたソレを、大きく開かせたお嬢様の秘部に差し込む。



「ああっ」



「大丈夫、ゆっくりゆっくりやるからね。君を傷つけるなんて、絶対しない……」



 僕は、優しく。あくまで優しく。時間をかけて彼女の狭いそこに、僕のソレを挿入していく。



「お嬢様、すごい……ですね、とても気持ちがいいです。ああ、僕だけ気持ち良いのでは……? それは申し訳がなく……そうだ、お嬢様はすこし痛い方が気持ちいいかな?」



 すこし途中で膣壁を擦るように腰を動かすと、彼女の身体はビクンと跳ねた。



「ああっ!!」



 彼女が腰を捻る。ああ、だめだよ……まだ動いちゃ。

 すこし慌てた僕は、一気に最奥まで差し込み、突いてしまった。

 彼女の全身がブルブルと震えた。



「あああっ……あ……? なに……?」



 ……おや、意識が……。



 僕はすぐさま、手でお嬢様の目を隠した。



「どうしました、お嬢様?」

「リト? いるの? まっくらでわからないのだけど……。身体がなにか、おかしくて……」



「おかしい? それはいけませんね。大丈夫です、僕がいます。ほら……眠るまで傍にいますから、安心して」



 空いた手でお嬢様の手を優しく握る。



「うん……」



 しばらくすると、安心した様子で彼女はまた眠りに落ちた。

 僕のモノが彼女の中に入っているというのに……まったく、のんきで可愛くて可笑しい。



「フフ……素直な良い子です……」

 

 頬にキスをして、僕は行為を続ける。

 一度起きてしまったから、早めにすませよう。



「あっ……ああん……ああ」

「ああ……コルネリア……なんて可愛いんだ」



 僕が奥を突くたびに、可愛い声があがる。

 彼女の足が僕の身体に絡みつく。

 起きたのかと少し、疑ってしまう動き、だがちゃんと眠っている。



 喘ぎながら眠り続ける僕の姫。



 ねえ、コルネリア。

 あの時、奴隷オークションで目があった瞬間に僕は恋に落ちたんですよ。



 まさか、あの可愛らしい女の子が。この僕の腕の中に、落ちてくるなんて……。



 ずっとこうしていたい、そう思いながらも終わりはくるもので、僕はそろそろ達してしまいそうだ。



「ああ、だめなのに。こんなところで孕ませちゃいけない……っ でも注ぎたい……っ」



 僕は腰を振りながら苦悩した。

 こんなに気持ちいいのに、最後を我慢しないといけないなんて。



「……くっ」



 だめだ、それは、彼女が目覚めて、心が通じてからでないと。

 さすがに今日は、それだけは我慢だ……。

 

 しかし、わずかな理性で僕が賢明に彼女を守ろうと戦っているのに。



 彼女の次の一言が全てを台無しにした。



「ああ……っ。リト……好き……」

「……っ!!」



 そのタイミングでお嬢様が発したその寝言に、僕は思わず僕の体液を彼女の中に撒き散らしてしまった。



「はあ……。はあ……」



 これは事故だ……。申し訳ありません、お嬢様。

 でも、ヨかった……です。

 降り積もる長年の欲望をやっと満たすことができました。



 ありがとう。僕に全てを許してくれたね、優しい人だ……。





 そして、さらに。

 ……ねえ、僕のことを好きって言いましたね?

 いつからです?

 ……ねえ?



 大丈夫、僕もですよ。



 フフフフフ。



     コルネリアは、

          ぼくが、

            すきなんだね……。





「フフフッ。アハハハハァ……」

 僕は遠くに見えた月を眺めながら、思わず笑ってしまった。



 ああ、愛しています、お嬢様。



 美しくて、聡明で可愛らしくて理想的なお姫様。



 そんな貴女が、寝ている間に処女を失ってしまうなんて、うっかりさんなところもあるんですね……。お茶目さん。



 僕は、お嬢様の胸で息をして目を閉じた。



 ステキだ……あなたの鼓動が聞こえる。もう少し、このままで。







「いたたた」

「どうかしたんですか?」



 次の日、お嬢様が腰をさすっていらっしゃった。



「やあね、おばあさんみたい。腰がいたいの」

「寒いから響いたんじゃないですか? あとでマッサージしましょう」



「わ、ほんと? リトはホントになんでもお願いできちゃうわね」

「ええ、なんでもお申し付けください」



 そして、ずっとここで暮らしましょうね。二人で。



 朝も昼も夜も。愛していますよ。コルネリア……。







 ――その後。



 二人は次第に(主にコルネリアの)心の距離が近づき、数カ月後には晴れて恋人同士になった。



 そして(コルネリアにとっては)初めて、一線を超える日がやってきた時。



「……あら? 初めては、かなり痛いって聞いていたのにあまり痛くないわ」

「くすくす。そういう人もいるそうですよ。よかったんじゃないですか……? ほら、続けますよ」

「リト、大好き……どうしてかしら、ずっと前からこうしていたことがあったみたいに感じる……」

「フフ、僕も……僕もそう感じてるんですよ、コルネリア。お互い、運命を感じていたのかもしれません……」



 カルリトは毎日、令嬢に愛を囁く。

 無邪気な悪役令嬢はその言葉に、屈託のない笑顔を浮かべるのだった。



 冷たい雪の城の中は、二人のあたたかい箱庭。



 【終】
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