108 / 116
大和との出会い10
しおりを挟む
迎えたコンサート当日。
大和くんと待ち合わせするだけでも私にとっては一大事。
駅のトイレでしっかりお化粧を直した。
今自分にできる一番可愛い状態で会いたい。
改札を出ようとすると、既に到着していた大和くんを発見。
立ってるだけなのに絵になるなぁ。横顔が外人さんみたい。
見惚れていると大和くんが私に気付いて手を振ってくれた。
「来てくれてありがとう!」
「誘ってくれてありがとう!」
今日の朝ご飯何食べた?とかたわいもない話をしながら会場に向かう。
会場に着くとコンサートはもう始まっていた。
「後輩の出番だけ見れれば良いから。」って小声で教えてくれる。
出番は少し先だったみたいで、大和くんは隣でパンフレットを読んでる。
私も横から覗いていると「一緒に見よう!」って言ってくれた。
座席の中央に座ってたのに私寄りに少し移動してくれた大和くんと肘が触れ合う。
このままだとドキドキで心臓が持たなそうで、肘置きに置いていた手をそっと下ろした。
大和くんは特に気にせずパンフレットを見つめたまま。
私は演奏が心地良くて聴き入っていた。
あまりにも演奏が心地良すぎて途中からウトウトしてしまっていたみたい。
ツンツンってされてハッとした。
隣を見ると大和くんが声を出せない代わりに肩を揺らして笑っていた。
「ねぇみゆちゃん手貸して?」小声で耳元で大和くんが囁く。
言われるままに手を差し出した。
私の手を取って掌をじっと見ている。
何しているのか全然分からないけど、ドキドキしすぎて手汗が出てくる。
しばらく私の手を見つめた後に「手相見てたの!」って満面の大和スマイル。
私が固まっていると「この前教えてもらったのに見方忘れちゃった笑」って耳元で囁いて再び大和スマイル。
今すぐ叫びたい位きゅんってした。
このままだと私の心臓がやばいです。笑
固まっている私の手を解放してくれて今度は前を指さす大和くん。
後輩の演奏が始まるよって合図。
こちらもすごく心地良い演奏だったけど、ここから先は記憶がない。
今度はウトウトしてたからじゃなくてドキドキときゅんきゅんで思考停止状態だったから。
気付いたら「演奏終わったからもう行くよ!」って大和くんに声をかけられていた。
どうやら休憩時間になったみたい。
慌てて荷物をまとめて会場を出た。
「コンサートどうだった?」
「すごく良かった!」
「俺も!想像以上に良かった!」
「演奏心地良かったなー。」
「途中寝てたでしょ?」
「寝てないよ!心地良すぎてウトウトしちゃったけど笑」
「てかさ!みゆちゃんって面白いよね!」
「へっ!?」
「へってなに!?笑」
本当に楽しそうに笑ってる大和くん。
面白いって褒め言葉なの?
「あり、、がとう、、?」
「みゆちゃん誘って良かったわ!まだ時間平気だったらお茶して行かない?」
行きたい、、けどもう時間がギリギリ。
「ごめんね。今日はもう行かなくちゃ。」
「そっかぁ。じゃあまた夜電話するわ!」
「うん!」
「お友達と楽しんで!」
「ありがとう!」
このコンサートでの出来事をいつものみんなに話したら
「手相見せてってやばいね」
「きゅんきゅんするー」
って好意的な意見と
「思わせぶりすぎ」
「みゆのこと好きじゃなかったら怒る」
って否定的な意見に分かれた。
「みゆのことが好きなら最高!!」
って所で結果的にはまとまった。笑
大和くんの気持ちにまだ確信が持てない私。
この頃からお互い時間が合えば最寄駅から家までの帰り道にも電話することが日課になっていて、1日に2、3回は電話することもあった。
帰り道の電話だけは私からも積極的に掛けれるようになった。
それなのに。
いつものように駅に着いて大和くんに電話をしたのに、何コール鳴らしても繋がらない日があった。
いつもなら電話に出れなくてもすぐに折り返しの電話かメールが必ず来ていたけどそれもない。
こんなこと初めてで胸がザワつく。
メールも送ってみたけど返信がない。
結局この日は寝る前になっても電話が掛かってこなかった。
毎日電話をするようになってからこんなこと初めて。
急に不安になった。何かあったのかな?って心配にもなった。
一度繋がらなかった電話をもう一度掛ける勇気なんてなくて、この日はモヤモヤしながら眠りについた。
最近舞い上がってたけどやっぱり私はただの友達だったんだ。
今までの電話も暇つぶしでしかなかったのかな?
少しずつでも確実に距離が近付いていたと思ってたのに、急に大和くんをすごく遠い存在に感じた。
大和くんと待ち合わせするだけでも私にとっては一大事。
駅のトイレでしっかりお化粧を直した。
今自分にできる一番可愛い状態で会いたい。
改札を出ようとすると、既に到着していた大和くんを発見。
立ってるだけなのに絵になるなぁ。横顔が外人さんみたい。
見惚れていると大和くんが私に気付いて手を振ってくれた。
「来てくれてありがとう!」
「誘ってくれてありがとう!」
今日の朝ご飯何食べた?とかたわいもない話をしながら会場に向かう。
会場に着くとコンサートはもう始まっていた。
「後輩の出番だけ見れれば良いから。」って小声で教えてくれる。
出番は少し先だったみたいで、大和くんは隣でパンフレットを読んでる。
私も横から覗いていると「一緒に見よう!」って言ってくれた。
座席の中央に座ってたのに私寄りに少し移動してくれた大和くんと肘が触れ合う。
このままだとドキドキで心臓が持たなそうで、肘置きに置いていた手をそっと下ろした。
大和くんは特に気にせずパンフレットを見つめたまま。
私は演奏が心地良くて聴き入っていた。
あまりにも演奏が心地良すぎて途中からウトウトしてしまっていたみたい。
ツンツンってされてハッとした。
隣を見ると大和くんが声を出せない代わりに肩を揺らして笑っていた。
「ねぇみゆちゃん手貸して?」小声で耳元で大和くんが囁く。
言われるままに手を差し出した。
私の手を取って掌をじっと見ている。
何しているのか全然分からないけど、ドキドキしすぎて手汗が出てくる。
しばらく私の手を見つめた後に「手相見てたの!」って満面の大和スマイル。
私が固まっていると「この前教えてもらったのに見方忘れちゃった笑」って耳元で囁いて再び大和スマイル。
今すぐ叫びたい位きゅんってした。
このままだと私の心臓がやばいです。笑
固まっている私の手を解放してくれて今度は前を指さす大和くん。
後輩の演奏が始まるよって合図。
こちらもすごく心地良い演奏だったけど、ここから先は記憶がない。
今度はウトウトしてたからじゃなくてドキドキときゅんきゅんで思考停止状態だったから。
気付いたら「演奏終わったからもう行くよ!」って大和くんに声をかけられていた。
どうやら休憩時間になったみたい。
慌てて荷物をまとめて会場を出た。
「コンサートどうだった?」
「すごく良かった!」
「俺も!想像以上に良かった!」
「演奏心地良かったなー。」
「途中寝てたでしょ?」
「寝てないよ!心地良すぎてウトウトしちゃったけど笑」
「てかさ!みゆちゃんって面白いよね!」
「へっ!?」
「へってなに!?笑」
本当に楽しそうに笑ってる大和くん。
面白いって褒め言葉なの?
「あり、、がとう、、?」
「みゆちゃん誘って良かったわ!まだ時間平気だったらお茶して行かない?」
行きたい、、けどもう時間がギリギリ。
「ごめんね。今日はもう行かなくちゃ。」
「そっかぁ。じゃあまた夜電話するわ!」
「うん!」
「お友達と楽しんで!」
「ありがとう!」
このコンサートでの出来事をいつものみんなに話したら
「手相見せてってやばいね」
「きゅんきゅんするー」
って好意的な意見と
「思わせぶりすぎ」
「みゆのこと好きじゃなかったら怒る」
って否定的な意見に分かれた。
「みゆのことが好きなら最高!!」
って所で結果的にはまとまった。笑
大和くんの気持ちにまだ確信が持てない私。
この頃からお互い時間が合えば最寄駅から家までの帰り道にも電話することが日課になっていて、1日に2、3回は電話することもあった。
帰り道の電話だけは私からも積極的に掛けれるようになった。
それなのに。
いつものように駅に着いて大和くんに電話をしたのに、何コール鳴らしても繋がらない日があった。
いつもなら電話に出れなくてもすぐに折り返しの電話かメールが必ず来ていたけどそれもない。
こんなこと初めてで胸がザワつく。
メールも送ってみたけど返信がない。
結局この日は寝る前になっても電話が掛かってこなかった。
毎日電話をするようになってからこんなこと初めて。
急に不安になった。何かあったのかな?って心配にもなった。
一度繋がらなかった電話をもう一度掛ける勇気なんてなくて、この日はモヤモヤしながら眠りについた。
最近舞い上がってたけどやっぱり私はただの友達だったんだ。
今までの電話も暇つぶしでしかなかったのかな?
少しずつでも確実に距離が近付いていたと思ってたのに、急に大和くんをすごく遠い存在に感じた。
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…
ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。
しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。
気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる