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大和との出会い8
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翌日。
みんなでランチをしていたら大和くんから電話。
驚きすぎて携帯を二度見した。
心臓がバクバクだったけど、何コールか待って平常心を装いながら電話に出た。
「みゆちゃん昨日はありがとね!あのさ、俺の財布持ってたりする?」
「お財布?」
屋台で買い物した時に「また出すの面倒くさいから持ってて?」って私の鞄に大和くんがお財布を入れていたのを思い出した。
「お財布あったよ!」
「まじで?良かったー!落としたと思った!」
「返すの忘れてたね。」
「俺も忘れてたわ。今日は授業何限まで?」
「4限!」
「終わったら喫煙所来れる?」
「分かった!」
また喫煙所に行くことになってしまった。
授業が終わりお財布を届けに喫煙所へ向かうと、、
「みゆちゃーん!」
私を見つけた大和くんが遠くから手を振っている。
また注目を浴びてしまって恥ずかしい。
しかも今日は可愛くてスタイルの良い大和くんのお友達が沢山いた。
本当にみんなモデルさんみたい。
「助かったよ!ありがとう!」
満面の大和スマイル!きゅん。
「みゆちゃんこのあと何かあるの?」
「今日はバイト。」
「そっか。飯行きたかったな。」
「え?」
「え?って嫌だった?」
驚きすぎて心の声が出てしまった。笑
「ううん!嫌じゃないよ。」
「次いつひまなの?」
「来週はいつでも!」
「火曜は何限まで?」
「午前中!その後研究進めようと思ってる。」
「じゃあ火曜で!いつものとこ迎えに行くわ!」
「うん。ありがとう!」
なんとご飯の約束をしてしまった。
また2人で会えることになるなんて夢みたい。
この現場を後輩に見られていて、駅に向かった私を小走りで追いかけて来た。
「お疲れ様です!大和さんと付き合ってるんすか?」
「え?付き合ってないよ?」
「じゃあ何で財布持ってたの?」
「昨日渡されてお互い忘れてたの。」
「ふーん。普通財布渡す?」
「えー分かんない。何も考えてなかった。」
「大和さん気あるんじゃない?てか大和さんめっちゃ良くないっすか?」
「イケメンすぎて私には無理だよ。レベルが違いすぎる。」
「みゆさんもっと攻めちゃえばいいのに!」
こんなこと簡単に言ってくるこの後輩は誰とでもすぐ仲良くなれるタイプ。
男女年齢関係なく、社会人の知り合いも沢山いて、野心も強くて私とは見てる世界が全然違う。
めちゃくちゃイケイケでギラギラ感もすごくていつもブランド品で身を固めてる。
一見話しかけづらいけど中身はすごく良い子で、人懐っこくてよく話しかけてくれるから結構仲良くしていた。
「とにかく!みゆさん大和さんと頑張って?必要なら俺も手伝うから!」
「いや、それは大丈夫。見守ってて笑」
「拒否しないでよ笑」
「大和くんに余計なこと言わないでね!じゃあ私バイト行くねー!」
後輩と別れて電車に乗っていると大和くんからメール。
『みゆちゃん財布ありがとね!』
この連絡をきっかけに毎日大和くんとメールをするようになる。
最初はご飯の約束とか待ち合わせとか業務連絡が多かったけど、だんだん他の話もするようになった。
『今母親と買い物来てて俺は荷物持ち』とか『今日は俺が夕飯作った』とか『妹と出かけた』とか家族の話もしてくれた。
大学生なのにお母さんとお買い物行ったり、家族との時間も大事にしてたり、どれだけ心の優しい人なんだろう!って些細なやり取りにきゅんきゅんが止まらない。
やり取りが数日続くと、それぞれのスケジュールを報告し合うようになった。
連絡を取る頻度も多くなり、メールの文章もどんどん長くなる。
大和くんがどんな1日を過ごしているか私にも共有してくれる。
大和くんが飲み会と言っていたある日。
彼の終電の時間に電話がかかって来た。
電話は業務連絡以外してないからまた心臓がバクバク。
リビングにいたので自分の部屋にダッシュしてから電話を取った。
「みゆちゃーん!何してるの?」
「テレビ観てた。」
「そっか。今地元帰って来たところ。」
「おかえり!」
「ただいま!家まで電話付き合って?」
「うん、いいよ!」
「今日結構飲んじゃった。」
そう言って飲み会の話と友達の話を聞かせてくれた。
ほろ酔いで電話をくれるのってすごく嬉しい。
「そろそろ家着くわ。」
「はーい。」
「あのさ、後でまた電話しても良い?」
「いいよー!」
「まじ?急いで風呂入って来る!」
「急がなくていいよ笑」
「じゃあまた後で!」
大和くんの最寄駅から家までの数十分の電話だけでもすごく楽しかったのに、またこのあとも電話できるなんて幸せすぎる!
大和くんがお風呂の間に寝る準備を済ませて、ベッドでゴロゴロしているとすぐに電話が鳴った。
「お風呂早いね!」って言ったら「ダッシュで入ってきた!」って大和くん。
このままだと心臓のバクバクときゅんきゅんが永遠に続きそう。
この日は結局3時間も電話していた。
次の日は寝不足だったけど、浮かれすぎていて朝の目覚めはスッキリ。
周りのみんなには「初電話でよく3時間も話すことあったね」って驚かれた。
ちゃんと電話をしたのは初めてだったけど、会話に困ることも沈黙もなくて、お互いにひたすら喋り続けていた。
なんの違和感もなく気付いたら3時間経っていた感じ。
ここからたまに電話をするようになって、気付いたら毎日電話する仲になっていた。
毎日最低2時間は話していて、お互い次の日に何もなければもっと長く話すこともあった。
みんなでランチをしていたら大和くんから電話。
驚きすぎて携帯を二度見した。
心臓がバクバクだったけど、何コールか待って平常心を装いながら電話に出た。
「みゆちゃん昨日はありがとね!あのさ、俺の財布持ってたりする?」
「お財布?」
屋台で買い物した時に「また出すの面倒くさいから持ってて?」って私の鞄に大和くんがお財布を入れていたのを思い出した。
「お財布あったよ!」
「まじで?良かったー!落としたと思った!」
「返すの忘れてたね。」
「俺も忘れてたわ。今日は授業何限まで?」
「4限!」
「終わったら喫煙所来れる?」
「分かった!」
また喫煙所に行くことになってしまった。
授業が終わりお財布を届けに喫煙所へ向かうと、、
「みゆちゃーん!」
私を見つけた大和くんが遠くから手を振っている。
また注目を浴びてしまって恥ずかしい。
しかも今日は可愛くてスタイルの良い大和くんのお友達が沢山いた。
本当にみんなモデルさんみたい。
「助かったよ!ありがとう!」
満面の大和スマイル!きゅん。
「みゆちゃんこのあと何かあるの?」
「今日はバイト。」
「そっか。飯行きたかったな。」
「え?」
「え?って嫌だった?」
驚きすぎて心の声が出てしまった。笑
「ううん!嫌じゃないよ。」
「次いつひまなの?」
「来週はいつでも!」
「火曜は何限まで?」
「午前中!その後研究進めようと思ってる。」
「じゃあ火曜で!いつものとこ迎えに行くわ!」
「うん。ありがとう!」
なんとご飯の約束をしてしまった。
また2人で会えることになるなんて夢みたい。
この現場を後輩に見られていて、駅に向かった私を小走りで追いかけて来た。
「お疲れ様です!大和さんと付き合ってるんすか?」
「え?付き合ってないよ?」
「じゃあ何で財布持ってたの?」
「昨日渡されてお互い忘れてたの。」
「ふーん。普通財布渡す?」
「えー分かんない。何も考えてなかった。」
「大和さん気あるんじゃない?てか大和さんめっちゃ良くないっすか?」
「イケメンすぎて私には無理だよ。レベルが違いすぎる。」
「みゆさんもっと攻めちゃえばいいのに!」
こんなこと簡単に言ってくるこの後輩は誰とでもすぐ仲良くなれるタイプ。
男女年齢関係なく、社会人の知り合いも沢山いて、野心も強くて私とは見てる世界が全然違う。
めちゃくちゃイケイケでギラギラ感もすごくていつもブランド品で身を固めてる。
一見話しかけづらいけど中身はすごく良い子で、人懐っこくてよく話しかけてくれるから結構仲良くしていた。
「とにかく!みゆさん大和さんと頑張って?必要なら俺も手伝うから!」
「いや、それは大丈夫。見守ってて笑」
「拒否しないでよ笑」
「大和くんに余計なこと言わないでね!じゃあ私バイト行くねー!」
後輩と別れて電車に乗っていると大和くんからメール。
『みゆちゃん財布ありがとね!』
この連絡をきっかけに毎日大和くんとメールをするようになる。
最初はご飯の約束とか待ち合わせとか業務連絡が多かったけど、だんだん他の話もするようになった。
『今母親と買い物来てて俺は荷物持ち』とか『今日は俺が夕飯作った』とか『妹と出かけた』とか家族の話もしてくれた。
大学生なのにお母さんとお買い物行ったり、家族との時間も大事にしてたり、どれだけ心の優しい人なんだろう!って些細なやり取りにきゅんきゅんが止まらない。
やり取りが数日続くと、それぞれのスケジュールを報告し合うようになった。
連絡を取る頻度も多くなり、メールの文章もどんどん長くなる。
大和くんがどんな1日を過ごしているか私にも共有してくれる。
大和くんが飲み会と言っていたある日。
彼の終電の時間に電話がかかって来た。
電話は業務連絡以外してないからまた心臓がバクバク。
リビングにいたので自分の部屋にダッシュしてから電話を取った。
「みゆちゃーん!何してるの?」
「テレビ観てた。」
「そっか。今地元帰って来たところ。」
「おかえり!」
「ただいま!家まで電話付き合って?」
「うん、いいよ!」
「今日結構飲んじゃった。」
そう言って飲み会の話と友達の話を聞かせてくれた。
ほろ酔いで電話をくれるのってすごく嬉しい。
「そろそろ家着くわ。」
「はーい。」
「あのさ、後でまた電話しても良い?」
「いいよー!」
「まじ?急いで風呂入って来る!」
「急がなくていいよ笑」
「じゃあまた後で!」
大和くんの最寄駅から家までの数十分の電話だけでもすごく楽しかったのに、またこのあとも電話できるなんて幸せすぎる!
大和くんがお風呂の間に寝る準備を済ませて、ベッドでゴロゴロしているとすぐに電話が鳴った。
「お風呂早いね!」って言ったら「ダッシュで入ってきた!」って大和くん。
このままだと心臓のバクバクときゅんきゅんが永遠に続きそう。
この日は結局3時間も電話していた。
次の日は寝不足だったけど、浮かれすぎていて朝の目覚めはスッキリ。
周りのみんなには「初電話でよく3時間も話すことあったね」って驚かれた。
ちゃんと電話をしたのは初めてだったけど、会話に困ることも沈黙もなくて、お互いにひたすら喋り続けていた。
なんの違和感もなく気付いたら3時間経っていた感じ。
ここからたまに電話をするようになって、気付いたら毎日電話する仲になっていた。
毎日最低2時間は話していて、お互い次の日に何もなければもっと長く話すこともあった。
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