恋愛下手な私の今まで。

miyu.

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あきらの彼女9

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とりあえず、ドライヤーで髪を乾かす。

無心でやっていたらかなりのスピードで髪が乾いた。

あきらまだ戻ってこないなー。

何して待ってるのが正解なのかなー。

お酒飲むのもなー。

お菓子食べてるのもなー。

ソファーに座ってるのもなー。

どうしようかなー。

こういうシチュエーションになったことがないので、どうすればいいか分からなかった。

だってお泊まりするってそういうことだよね、、?

悩みに悩んで私が辿り着いた答えは寝たフリ作戦。笑

眠くないけど無理やりソファーに横になって、ギュッて目をつぶってあきらを待った。

しばらくすると「ガチャ」ってお風呂場の扉が閉まる音がした。

すぐにリビングの扉が開く。

ドキドキバクバクで心臓が飛び出しそうだったけど、目をつぶったままをキープ。

「みゆ寝ちゃった。。」

あきらの少し寂しそうな声。

独り言言うあきらが可愛い。

どうしていいか分からず、そのまま寝たフリを続けた。

あきらのドライヤーを使う音が聞こえる。

使い終わって片付ける音も聞こえる。

こっちに近付いて来る気配。

「みゆー。寝ちゃった?」

頭を撫でられた私はわざとらしく眠そうに目を開けた。

「ごめん。寝ちゃった。」

「風呂上がったら寝てたからびっくりしたよ!笑」

「すごい眠かったんだもん。でももう起きた!」

「起きたの!?笑 俺も眠いからさ、歯磨いて寝よう!」

あきらは歯ブラシを用意してくれてて、一緒に歯を磨いた。

青とピンクのお揃いの歯ブラシにキュンってした。

「さっ!寝るぞ!」

移動式のベッドが上から降りてくる。

もうこの時にはさっきとは比べ物にならない位心臓がバクバクしてた。

「みゆ先登って?」

「わかった。」

私がベッドに登ったのを確認するとすぐにあきらも登ってくる。

あきらがベッドに着いた瞬間にチュってされた。

不意打ちで固まってると、続けてキスをしてくるあきら。

いつの間にかあきらは部屋の電気を消していた。

そして、何回もキスを繰り返しながら私の手に指を絡ませる。

身体中が暑くて、恥ずかしくて、くすぐったかった。

心臓は永遠にバクバクし続けてる。

しばらくそのままイチャイチャしてたんだけど、唐突にあきらが口を開いた。

「ねー。。あのさ。。みゆって今まで結構経験あるの?」

「へっ!?」

いきなり雰囲気変わりすぎて気が抜けた。笑

そういえば、あきらとこういう話ってしたことなかったなー。私があまり興味ないだけだったのかもしれないけど。

「私はね、、キスより先はしたことない。」

「そうなの!?」

「引いた?笑 実は今まであんまりそういうの興味なくて。今まで付き合った人とはなるべくそういう雰囲気にならない様にしてたの。」

「すっげー意外だわ!俺もさ、実は初めてなんだ。」

こっちの方が意外だった。

「俺さ、大学入るまでずっと好きな人いて。だから他の奴とかに全然興味なくて。」

「その人は彼女じゃなかったの?」

「うん。俺の片想いで終わった。告白もしなかった。」

「そうだったんだ。なんか意外だなー。」

「どういう意味だよ!笑」

「ごめんごめん。あきら見た目オラオラだし、最初チャラそうに見えたから。それなりに遊んでたのかと思ってた。笑」

「おい!失礼な奴だな!笑」

「えへへ。でも純粋なあきらの一面が分かって嬉しい!」

「本当!?俺さ、高校卒業して地方からこっち来て、その人のことずっと引っかかってたんだよ。みゆを見つけるまでは。」

「う、うん。」

「みゆを初めて大学で見て、一目惚れしたんだ!しかもその人の時とは違う感覚でさ。」

「うん。」

「こういう言い方は良くないんだけど、みゆのおかげでその人を消化出来たんだ。」

「うん。」

「みゆを見てからは毎日キラキラしててさ、どこの学部だろう?また会えるかな?って大学行くのが楽しみでさ。」

「うん!」

「そしたらある時突然みゆとの繋がりを見つけたわけ!」

この辺から心がくすぐったくて、嬉しくて、ニヤニヤを抑えるのに必死だった。
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