恋愛下手な私の今まで。

miyu.

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翔太の彼女6

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珍しくヘアアレンジして大学に行ったある日。

色んな友達が褒めてくれたのが嬉しくて、どうしても翔太にも見せたくなってしまった。

天然パーマな私は、髪の毛は何もいじらずに出かける事が多かったから。たまにはちゃんとしてる所も見せたかった。

「翔太ー!今日髪の毛可愛くして行ったらみんな褒めてくれたよー!」

翔太にも見せたいって言えなかったけど、勇気を出してメールを送った。

「えー!俺も見たいんだけど!帰りは何時頃になりそ?」

期待通りの反応をしてくれた翔太にニヤニヤする。

翔太は飲み会だったので、私も友達とご飯に行くことにして、夜待ち合わせすることになった。

私は翔太の駅を通り越した先に家があるので、翔太の最寄駅で待ち合わせ。

「やっほー♪」

ほろ酔いの翔太。

「ほんとだー!可愛いじゃん!」

翔太に褒められて嬉しくなる。

少し話していると、「危ないから送ってく!」って翔太が言った。

ここから私の家まで歩くと1時間半位かかるのに。

「電車で帰るから良いよ。翔太家帰るの何時になると思ってるの?」

「違うよー車で送るの!」

「お酒飲んでるからだめ!」

「これ位全然平気~!」

ほろ酔いかと思ってたけど結構酔っ払ってたみたい。

なんとかなだめたんだけど、歩きで送るってどうしても譲ってくれなくて。

一駅だけなら私の終電に間に合いそうだったので、夜のお散歩デートってことで送ってもらうことにした。

「本当は家まで送りたいけど、ごめんね」って翔太。

少しの間だけど夜のお散歩デート!

手を繋いでゆっくり歩いて時々じゃれあって。

ずっと笑ってたらあっという間に到着してしまった。

もっと一緒にいたかったけど、終電があるのですぐにばいばいした。

一駅私を送ってくれたせいで、上りの終電は終わってしまってて、歩いて帰って行く翔太。

翔太の家ここから結構遠いのに。

ごめんねとありがとうの気持ちを精一杯伝えた。

電車のホームから見える所に来て翔太は手を降ってくれる。

翔太の優しさに改めて幸せを感じた日だった。

こんなに優しさの塊の人、翔太以外にいるのかな?
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