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【吸血鬼の花嫁様】紫薔薇の戯言
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【吸血鬼の花嫁様】
紫薔薇の皇子の戯言
兄上が赫薔薇王として皇位継承した
その日、兄上は人間界に降ったと想うと
兄上が連れ帰ってきたのは
美しい1人の御姫様
髪は緋月に照らされて
綺麗に輝き揺らめく純潔なる美しい白
その瞳は肌と髪の白が映えるように
煌めく緋色の瞳
人間の甘い香りがする筈なのに
すぐ、甘い香りの上から兄上の
紅華の香りが漂う
一眼で兄上が何をしたのかわかった
その時から、俺は
【君を好きになってしまった】
『あ、いたいた。
今日も此のテラスにいたの?兄上を待って?
兄上なら、今頃…じじ…っ。
ごほんっ‼︎元老院の連中と
話して合ってるんじゃないかな?
?元老院…兄上が何をしてるか知りたい…。
……はぁ…それ俺にいうの?君…。』
此の子は俺の好意なんかに気づいていない
最初から兄上が、目をつけ
兄上自ら護り続けた子だ
今じゃ【王の姫】…。
どんなヴァンピールでも、此の子には
手を出せないだろうな
考え込む俺を覗き込む様に
緋い君の瞳が僕を見つめる
『あー…わかったわかったから…。
教えたげるから、そこに座ってて
元老院ってのはね
此の魔界での話だけど
各々魔族には種別、種の違いがある
勿論、争いなんかもあるわけで…
ま、その種族の長達が集まって
休戦状態、和平結んで
仲良くしながら暮らしましょうねっていう話
それを態々、何回も何回も
会合とやらを開いて、話し合ってる訳だよ
結局は和平破りたい奴も暗躍してる証拠な訳
其れを【赫薔薇の王】
俺達ヴァンピールの長である兄上が
うま~く元老院の爺さん共を
丸め込みに行ってるって話
…って…だから難しいから
話さない様にしてたけど案の定じゃない
こんなつまんない話より、何か君
興味ある事ないの?
何でも、まぁ…ある程度なら?
俺にも何か話くらいできるかもだし』
君は無邪気に笑顔を浮かべ
俺の話が聞きたい。
そう告げた…。
柔らかく暖かな微笑み
甘い甘い御菓子みたいな香り
君の柔らかな髪に口付ける
【意味は思慕】【貴方を思う】
君の華奢で白い手首を掴んで
君を引き寄せる
君との距離が近くなって
甘い吐息に酔わされそうで
『ね…君は兄上が…そんなに好き?』
その質問の答えはすぐに帰ってくる
君は顔を赤らめながら、潤んだ瞳で
【好きだ】と
叶わない恋なんてしたくはなかった
此処まで誰かを、好きになるなんてなかった
君を愛してしまうなんて…。
想わなかったから…。
俺は紅い月を見ながら君に告げる
伝わらない想いへの
俺への皮肉を込めて
『【今日は星が綺麗だね】』
君はただ頷く
意味なんてわからないんだろう?
当たり前だ…君には一生を賭けても
伝える事はないから
『君は、本当に甘い香りがするね。
……ちゅっ。
……ふふ…っ、首筋にキスしたくらいで
そんな顔してたら他のヴァンピールに
襲われちゃうよ~?あははっ!』
君の首筋に通う紅い紅い
その蜜を吸う事など出来ない
【兄上を慕う俺として】
【兄上の唯1人の姫君に】
『そんな裏切り…できる訳無いじゃん。
……ううん。なんでもなーい。
君はさ…唯…其の儘…。
純粋な君でいて…君と兄上は…
俺が必ず守るからさ。
君だけは…ずっと笑顔でいてよ…』
【儚い物だ】【紛い物だ】
兄上への想いも
君への恋慕すら
俺は全て隠して欺いて
自分自身すら戯言で、偽り続けてる
これは永遠に結ばれもしない
永遠に君に届きはしない
だから、せめて
『手、出して。
ん…ありがとう…。
これ、紫薔薇のグレスレッド
メイドに作り方教わったんだよね
俺意外に手先器用だった、あはは。
………其れを。つけててくれるだけで
俺は嬉しいかな…。それだけでいい』
グレスレッドの意味は【手枷】
首筋へのキスは【執着】【誘惑】
君への届かない想いを込めて
君の頬に手を添える
『……兄上なら、君だけを必ず
きっと、何に変えても護って愛し続けるさ
だから、兄上の帰りが遅くても
…君は心配しなくていいよ…。
兄上が【赫薔薇王の花嫁】として
此の魔界に連れてきたんだ
兄上は君を愛して今にも会いたいくらいさ。
だから…心配そうな
そんな悲しい顔してたら、帰ってきた兄上が
悲しんじゃうよ?
…だから…笑顔で居てあげな…。
泣きたくなったら…俺が何時でも
肩とか胸とか膝とか?あはは
貸したげるから…。ね?』
いうたびに虚しく痛く
虚構の感情に塗れた俺は…。
今日も君の笑顔を見る為に壊れていく
それも…良いかもしれないね…。
…ね。可憐な花嫁様…?
紫薔薇の皇子の戯言
兄上が赫薔薇王として皇位継承した
その日、兄上は人間界に降ったと想うと
兄上が連れ帰ってきたのは
美しい1人の御姫様
髪は緋月に照らされて
綺麗に輝き揺らめく純潔なる美しい白
その瞳は肌と髪の白が映えるように
煌めく緋色の瞳
人間の甘い香りがする筈なのに
すぐ、甘い香りの上から兄上の
紅華の香りが漂う
一眼で兄上が何をしたのかわかった
その時から、俺は
【君を好きになってしまった】
『あ、いたいた。
今日も此のテラスにいたの?兄上を待って?
兄上なら、今頃…じじ…っ。
ごほんっ‼︎元老院の連中と
話して合ってるんじゃないかな?
?元老院…兄上が何をしてるか知りたい…。
……はぁ…それ俺にいうの?君…。』
此の子は俺の好意なんかに気づいていない
最初から兄上が、目をつけ
兄上自ら護り続けた子だ
今じゃ【王の姫】…。
どんなヴァンピールでも、此の子には
手を出せないだろうな
考え込む俺を覗き込む様に
緋い君の瞳が僕を見つめる
『あー…わかったわかったから…。
教えたげるから、そこに座ってて
元老院ってのはね
此の魔界での話だけど
各々魔族には種別、種の違いがある
勿論、争いなんかもあるわけで…
ま、その種族の長達が集まって
休戦状態、和平結んで
仲良くしながら暮らしましょうねっていう話
それを態々、何回も何回も
会合とやらを開いて、話し合ってる訳だよ
結局は和平破りたい奴も暗躍してる証拠な訳
其れを【赫薔薇の王】
俺達ヴァンピールの長である兄上が
うま~く元老院の爺さん共を
丸め込みに行ってるって話
…って…だから難しいから
話さない様にしてたけど案の定じゃない
こんなつまんない話より、何か君
興味ある事ないの?
何でも、まぁ…ある程度なら?
俺にも何か話くらいできるかもだし』
君は無邪気に笑顔を浮かべ
俺の話が聞きたい。
そう告げた…。
柔らかく暖かな微笑み
甘い甘い御菓子みたいな香り
君の柔らかな髪に口付ける
【意味は思慕】【貴方を思う】
君の華奢で白い手首を掴んで
君を引き寄せる
君との距離が近くなって
甘い吐息に酔わされそうで
『ね…君は兄上が…そんなに好き?』
その質問の答えはすぐに帰ってくる
君は顔を赤らめながら、潤んだ瞳で
【好きだ】と
叶わない恋なんてしたくはなかった
此処まで誰かを、好きになるなんてなかった
君を愛してしまうなんて…。
想わなかったから…。
俺は紅い月を見ながら君に告げる
伝わらない想いへの
俺への皮肉を込めて
『【今日は星が綺麗だね】』
君はただ頷く
意味なんてわからないんだろう?
当たり前だ…君には一生を賭けても
伝える事はないから
『君は、本当に甘い香りがするね。
……ちゅっ。
……ふふ…っ、首筋にキスしたくらいで
そんな顔してたら他のヴァンピールに
襲われちゃうよ~?あははっ!』
君の首筋に通う紅い紅い
その蜜を吸う事など出来ない
【兄上を慕う俺として】
【兄上の唯1人の姫君に】
『そんな裏切り…できる訳無いじゃん。
……ううん。なんでもなーい。
君はさ…唯…其の儘…。
純粋な君でいて…君と兄上は…
俺が必ず守るからさ。
君だけは…ずっと笑顔でいてよ…』
【儚い物だ】【紛い物だ】
兄上への想いも
君への恋慕すら
俺は全て隠して欺いて
自分自身すら戯言で、偽り続けてる
これは永遠に結ばれもしない
永遠に君に届きはしない
だから、せめて
『手、出して。
ん…ありがとう…。
これ、紫薔薇のグレスレッド
メイドに作り方教わったんだよね
俺意外に手先器用だった、あはは。
………其れを。つけててくれるだけで
俺は嬉しいかな…。それだけでいい』
グレスレッドの意味は【手枷】
首筋へのキスは【執着】【誘惑】
君への届かない想いを込めて
君の頬に手を添える
『……兄上なら、君だけを必ず
きっと、何に変えても護って愛し続けるさ
だから、兄上の帰りが遅くても
…君は心配しなくていいよ…。
兄上が【赫薔薇王の花嫁】として
此の魔界に連れてきたんだ
兄上は君を愛して今にも会いたいくらいさ。
だから…心配そうな
そんな悲しい顔してたら、帰ってきた兄上が
悲しんじゃうよ?
…だから…笑顔で居てあげな…。
泣きたくなったら…俺が何時でも
肩とか胸とか膝とか?あはは
貸したげるから…。ね?』
いうたびに虚しく痛く
虚構の感情に塗れた俺は…。
今日も君の笑顔を見る為に壊れていく
それも…良いかもしれないね…。
…ね。可憐な花嫁様…?
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