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22.ミネルヴァ視点
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「もうっ!なによ、あいつら………。コロッと態度をかえてっ!」
祝賀パーティーで私がディアナではないと分かった途端、会場の貴族は手のひらを返した。
私達を見る貴族達の視線を思い出すだけで怒りで身体が震える。
こんなに努力したのに…………。
どうしてみんなディアナ、ディアナ、ディアナ、………………。
小さい頃からそうだった。
ディアナが魔力無しだと判定される前から……。
※※※
「ディアナ、ミネルヴァ、二人に髪飾りを買ってきたのよ。どっちがいい?」
「ミネルヴァが選んで。私はどっちでも良いよ。」
「ディアナは偉いわねぇ!ミネルヴァ、お礼を言いなさい。」
※※※
「フリクル伯爵がディアナの事を随分褒めていた。礼儀正しくて可愛いらしいと。息子の嫁に欲しいそうだ。良かったな。」
「まぁ!フリクル伯爵がっ!良かったわ。年頃になったら会わせましょう。」
フリクル伯爵が来た時、先にディアナが挨拶していた。私は少し遅れただけなのに………。
※※※
「ディアナの髪は綺麗な色ねぇ。おまけに真っ直ぐで。ミネルヴァは少しクセがあるのかしら?」
いつも父も母もディアナ、ミネルヴァと呼ぶ。
私が姉なのに、私の名前はいつも後……。
※※※
折角ディアナは魔力無しで私よりずっと劣っていることが分かったのに………。
バルドルに見初められたせいだっ!
私の方がディアナよりも綺麗なのに。
もう自慢の髪だって黒くなってた。
平民だったアイツは日焼けもしてて、全然綺麗じゃない。
なのにディアナが良いところを全部奪っていく。
憎い、憎い、憎い、
※
「お父様、ディアナを何とかして!私がバルドルと結婚したいの。そうすればまた皆が私に頭を下げるわ。」
「ミネルヴァ、もう無理だ。陛下にも目を付けられた。何もできん。」
「そうよ。ミネルヴァ、諦めなさい。」
「なによっ!今まで散々ディアナを虐めておいて!お父様とお母様まで手のひらを返すの?いいわよ!もう、頼まない!!」
私が扉を乱暴に締めて家を出ると、弟が追いかけてきた。
「お姉さま、大きい声でどうしたのですか?」
「あんたには関係ないわよっ!」
弟は長男で、みんなに可愛がられてきた。
私の気持ちなんて分かる訳無い。
私は町でナイフを買った。
ディアナを傷付けることしか考えられない。
町に出て人の噂を頼りに、ディアナが働いていると評判になっている店を探しだした。
ーーけれど……
私は結局ディアナを傷付けることが出来なかった。
皆がディアナを庇う………。
私には庇ってくれる人なんていなかったのに……。
バルドルに怒鳴られた。
『お前達をディアナが助けた』
『陛下に嘆願した』
私を庇ってくれるのはディアナだけだったのか……。
私は牢には入らずサナトリウムの閉鎖病棟で療養する事になった。
同じ事を繰り返す毎日。
ここでは誰も自分と人とを比べない。
欲もない、そんな場所。
みんなで毎日花を見て空を眺め美味しい食事を食べる。
「お花ってこんなに可愛らしいのね。空って毎日色が違うの。初めて気が付いたわ。」
隣に居た同じような年頃の少女に話し掛けた。
「ミネルヴァさん、お花を見る余裕も空を見上げる時間も無かったのね。辛かったでしょう?」
……そう、私……辛かったの、ずっと分かって欲しかったの。
ーーディアナだったら私の気持ちを分かってくれたのだろうか?ーー
外に出て人に会うことはないからお洒落をする必要も無い。
「ミネルヴァさん、ここに来て表情が優しくなったわ。きっとこの生活が合うのね。」
私の主治医がそんな事を言っていた。
ここでの療養費はバルドルが出してくれたらしい。
私は穏やかな生活の中で大切にする人を間違えた事に気が付いた。
遅かった。
でも、気付くことが出来た。
祝賀パーティーで私がディアナではないと分かった途端、会場の貴族は手のひらを返した。
私達を見る貴族達の視線を思い出すだけで怒りで身体が震える。
こんなに努力したのに…………。
どうしてみんなディアナ、ディアナ、ディアナ、………………。
小さい頃からそうだった。
ディアナが魔力無しだと判定される前から……。
※※※
「ディアナ、ミネルヴァ、二人に髪飾りを買ってきたのよ。どっちがいい?」
「ミネルヴァが選んで。私はどっちでも良いよ。」
「ディアナは偉いわねぇ!ミネルヴァ、お礼を言いなさい。」
※※※
「フリクル伯爵がディアナの事を随分褒めていた。礼儀正しくて可愛いらしいと。息子の嫁に欲しいそうだ。良かったな。」
「まぁ!フリクル伯爵がっ!良かったわ。年頃になったら会わせましょう。」
フリクル伯爵が来た時、先にディアナが挨拶していた。私は少し遅れただけなのに………。
※※※
「ディアナの髪は綺麗な色ねぇ。おまけに真っ直ぐで。ミネルヴァは少しクセがあるのかしら?」
いつも父も母もディアナ、ミネルヴァと呼ぶ。
私が姉なのに、私の名前はいつも後……。
※※※
折角ディアナは魔力無しで私よりずっと劣っていることが分かったのに………。
バルドルに見初められたせいだっ!
私の方がディアナよりも綺麗なのに。
もう自慢の髪だって黒くなってた。
平民だったアイツは日焼けもしてて、全然綺麗じゃない。
なのにディアナが良いところを全部奪っていく。
憎い、憎い、憎い、
※
「お父様、ディアナを何とかして!私がバルドルと結婚したいの。そうすればまた皆が私に頭を下げるわ。」
「ミネルヴァ、もう無理だ。陛下にも目を付けられた。何もできん。」
「そうよ。ミネルヴァ、諦めなさい。」
「なによっ!今まで散々ディアナを虐めておいて!お父様とお母様まで手のひらを返すの?いいわよ!もう、頼まない!!」
私が扉を乱暴に締めて家を出ると、弟が追いかけてきた。
「お姉さま、大きい声でどうしたのですか?」
「あんたには関係ないわよっ!」
弟は長男で、みんなに可愛がられてきた。
私の気持ちなんて分かる訳無い。
私は町でナイフを買った。
ディアナを傷付けることしか考えられない。
町に出て人の噂を頼りに、ディアナが働いていると評判になっている店を探しだした。
ーーけれど……
私は結局ディアナを傷付けることが出来なかった。
皆がディアナを庇う………。
私には庇ってくれる人なんていなかったのに……。
バルドルに怒鳴られた。
『お前達をディアナが助けた』
『陛下に嘆願した』
私を庇ってくれるのはディアナだけだったのか……。
私は牢には入らずサナトリウムの閉鎖病棟で療養する事になった。
同じ事を繰り返す毎日。
ここでは誰も自分と人とを比べない。
欲もない、そんな場所。
みんなで毎日花を見て空を眺め美味しい食事を食べる。
「お花ってこんなに可愛らしいのね。空って毎日色が違うの。初めて気が付いたわ。」
隣に居た同じような年頃の少女に話し掛けた。
「ミネルヴァさん、お花を見る余裕も空を見上げる時間も無かったのね。辛かったでしょう?」
……そう、私……辛かったの、ずっと分かって欲しかったの。
ーーディアナだったら私の気持ちを分かってくれたのだろうか?ーー
外に出て人に会うことはないからお洒落をする必要も無い。
「ミネルヴァさん、ここに来て表情が優しくなったわ。きっとこの生活が合うのね。」
私の主治医がそんな事を言っていた。
ここでの療養費はバルドルが出してくれたらしい。
私は穏やかな生活の中で大切にする人を間違えた事に気が付いた。
遅かった。
でも、気付くことが出来た。
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