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第20話 進化と成長
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「まずは、この周囲からミスリルを分離抽出して、指の先に出してくれ」
そう言って、右人差し指を近くの坑道地面を指し示した。
「うん、どれくらいくれる?」
精霊は、精霊力という名の力を代償として欲し、その精霊力の量と質で履行できる内容が異なる。
今回を例とすると、量だけを重視すれば、広範囲からミスリルを抽出できるが、その精度は下がり完全分離は出来ないだろう。
質を重視した場合は、範囲は狭いが、その範囲だけなら完全分離も出来るだろう。
しかし、広範囲に渡っている場合は、その有効範囲外は同じ事を繰り返すことになる。
そして、量も質も十分に与えられば、この2つを並行して実行することは可能となる。
ただし、他の問題が生じてしまう。
必要以上の精霊力を与えられた精霊は、上位精霊として成長してしまう。
精霊力による力の行使は、上位であればあるほど効率が良くなる。
「では、こんな感じで。」
提示したのは、塩山と川の全体を覆う超広範囲の完全分離。
分離したものは、渡した精霊力の余剰力となるもので、完全吸収をお願いした。
「そ、そんなにもらって良いの?」
「いいよ。上位精霊になれる程というのは、分かっているし、そうなってから追加も考える。まぁ、必要がないと思うけれど。」
過去の経緯から、俺と彼女の持つ精霊力は非常識に多い。
魔力も精霊力に引きずられてか、異常な多さなのだ。
大地の精霊に対して、精霊力の移譲を行使。
「あ~、これやるから、頑張ってくれ」
普通は、仰々しく「精霊樹王…」とやるのだろうが、堅苦しいのは苦手な上に、同じ効果ができるから、やったことがない。
精霊の成長が始まり、精霊は大地の精霊の上位精霊・大地の精霊剣に変化した。
精霊は、元々好戦的ではない。
だが、上位存在になればなるほど、危害を加える者が増えていく。従属させるべく、無茶な召喚や契約をしようとするのだ。
このため、精霊の上位の精霊は攻守どちらかの性質を持つ。そして、攻守は同一場所に現れる。
属性が決まっていない妖精は、すぐに大地の精霊となり、さらに上位の精霊で守り側を受け持つ、精霊剣対の大地の精霊盾にへと成長した。
今までの属性がなくて、存在が不安定だった妖精はもういない。
この精霊達で、俺の要求した内容の履行が果たされることになる。
--
精霊王も含めて、精霊達に”お父さん”と呼ばれる所以が、この行為になることを理解していないのは、おそらく、この者だけ。
不思議には思っていたし、何度も聞かされていたが、完全に理解するまで長い時間が必要で、完全に分かった時には、手遅れというのは、別の話になる。
そう言って、右人差し指を近くの坑道地面を指し示した。
「うん、どれくらいくれる?」
精霊は、精霊力という名の力を代償として欲し、その精霊力の量と質で履行できる内容が異なる。
今回を例とすると、量だけを重視すれば、広範囲からミスリルを抽出できるが、その精度は下がり完全分離は出来ないだろう。
質を重視した場合は、範囲は狭いが、その範囲だけなら完全分離も出来るだろう。
しかし、広範囲に渡っている場合は、その有効範囲外は同じ事を繰り返すことになる。
そして、量も質も十分に与えられば、この2つを並行して実行することは可能となる。
ただし、他の問題が生じてしまう。
必要以上の精霊力を与えられた精霊は、上位精霊として成長してしまう。
精霊力による力の行使は、上位であればあるほど効率が良くなる。
「では、こんな感じで。」
提示したのは、塩山と川の全体を覆う超広範囲の完全分離。
分離したものは、渡した精霊力の余剰力となるもので、完全吸収をお願いした。
「そ、そんなにもらって良いの?」
「いいよ。上位精霊になれる程というのは、分かっているし、そうなってから追加も考える。まぁ、必要がないと思うけれど。」
過去の経緯から、俺と彼女の持つ精霊力は非常識に多い。
魔力も精霊力に引きずられてか、異常な多さなのだ。
大地の精霊に対して、精霊力の移譲を行使。
「あ~、これやるから、頑張ってくれ」
普通は、仰々しく「精霊樹王…」とやるのだろうが、堅苦しいのは苦手な上に、同じ効果ができるから、やったことがない。
精霊の成長が始まり、精霊は大地の精霊の上位精霊・大地の精霊剣に変化した。
精霊は、元々好戦的ではない。
だが、上位存在になればなるほど、危害を加える者が増えていく。従属させるべく、無茶な召喚や契約をしようとするのだ。
このため、精霊の上位の精霊は攻守どちらかの性質を持つ。そして、攻守は同一場所に現れる。
属性が決まっていない妖精は、すぐに大地の精霊となり、さらに上位の精霊で守り側を受け持つ、精霊剣対の大地の精霊盾にへと成長した。
今までの属性がなくて、存在が不安定だった妖精はもういない。
この精霊達で、俺の要求した内容の履行が果たされることになる。
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精霊王も含めて、精霊達に”お父さん”と呼ばれる所以が、この行為になることを理解していないのは、おそらく、この者だけ。
不思議には思っていたし、何度も聞かされていたが、完全に理解するまで長い時間が必要で、完全に分かった時には、手遅れというのは、別の話になる。
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