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第15話 デートの予約って
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「それでは。依頼の内容は、ずばり…湖に出てしまった”エラ”の原因である、鉱山内のミスリル量の調査とそれを取り除く作業をお願い。又、”エラ”が進化して、周囲の生命を変異させる”バグ”、さらに進化して周囲を破壊し尽くす”ドクラ”になった場合は、討伐もお願いします」
「量と取り除く方は、以前にもやったことがあるよ」
「なら、簡単な依頼だね」
「まぁ。精霊にお願いするからね」
そう言うと、大地の精霊王の方を見たら、精霊たちが山のように数限りなく視界一面を塗りつぶして、こちらをじーっと見ていた。よく見れば、星霊もいるようだが?
ただし、主からは、繋がりの強い大地の精霊しか見えない様で、俺が頭を抱えているのを不思議そうな表情で見ていた。
「どうしたの?」
「い、いや、見てはいけないような。いやいや、思い出した。気にしなくていいよ」
今更だが、この魔法使い風の者。
塩山の主であると同時に、顔見知りでもある。
ただし、世間では年齢不詳ということになっている。
実際は、幼なじみというか腐れ縁という感じで、年齢その他は知っている。
もっとも、女性の年齢を考えること自体が、撲殺されても文句は言えないが…。
「それで、指名料と報酬なんだけど…」
「ギルドで言った通りだ」
「やっぱりね。じゃあ、前回と同じく、私に貸し1…。やっぱり貸し3でいいね。そうしましょう。そうそう」
「あのなぁ~」
普通は、こちらが報酬をもらう側で、逆だと思うのだが。こっちが規定以上を受け取らないから、過去の経緯から、そういう風になってしまった。
いわゆる、報酬の予約で、いわゆる”押しかけデートの予約”となっている。
まぁ、昔からの因縁…というか、双方ともに初恋の人だから、複雑な心情になってしまうのが問題。
なお、精霊王たちは、この経緯も知っているから、後日結託するのは確定で、言い逃れをすることは、街への被害も考えたら、当然できない。
「明日のギルドでの話合いは、こちらからキャンセルしておくから、明日は早めに山の方へ来て、待ってるからね」
「分かった」
幼なじみ&腐れ縁の元彼女の貸し借り発言の後、明日は、朝から塩山の方へ出向くという話をして終わった。
「量と取り除く方は、以前にもやったことがあるよ」
「なら、簡単な依頼だね」
「まぁ。精霊にお願いするからね」
そう言うと、大地の精霊王の方を見たら、精霊たちが山のように数限りなく視界一面を塗りつぶして、こちらをじーっと見ていた。よく見れば、星霊もいるようだが?
ただし、主からは、繋がりの強い大地の精霊しか見えない様で、俺が頭を抱えているのを不思議そうな表情で見ていた。
「どうしたの?」
「い、いや、見てはいけないような。いやいや、思い出した。気にしなくていいよ」
今更だが、この魔法使い風の者。
塩山の主であると同時に、顔見知りでもある。
ただし、世間では年齢不詳ということになっている。
実際は、幼なじみというか腐れ縁という感じで、年齢その他は知っている。
もっとも、女性の年齢を考えること自体が、撲殺されても文句は言えないが…。
「それで、指名料と報酬なんだけど…」
「ギルドで言った通りだ」
「やっぱりね。じゃあ、前回と同じく、私に貸し1…。やっぱり貸し3でいいね。そうしましょう。そうそう」
「あのなぁ~」
普通は、こちらが報酬をもらう側で、逆だと思うのだが。こっちが規定以上を受け取らないから、過去の経緯から、そういう風になってしまった。
いわゆる、報酬の予約で、いわゆる”押しかけデートの予約”となっている。
まぁ、昔からの因縁…というか、双方ともに初恋の人だから、複雑な心情になってしまうのが問題。
なお、精霊王たちは、この経緯も知っているから、後日結託するのは確定で、言い逃れをすることは、街への被害も考えたら、当然できない。
「明日のギルドでの話合いは、こちらからキャンセルしておくから、明日は早めに山の方へ来て、待ってるからね」
「分かった」
幼なじみ&腐れ縁の元彼女の貸し借り発言の後、明日は、朝から塩山の方へ出向くという話をして終わった。
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