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第12話 進化する”もの”
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「今回のペナルティーも、重いものではないのでしょう?」
俺の言葉に答えずに、ギルドマスターは、とんでもないことを言い始めた。
「実は、依頼はうちだけではない。近隣のギルド全てに出されている。まだ、進化個体がいると確認できていないのにだ。」
普通、進化個体によっては、高ランク所有者に討伐依頼がある。
人数をそれなりに揃える場合は、近隣の街からも集めた方が効率が良いのだ。
「すると、ペナルティーは2段ですか。」
「3段だ。」
「それは、ギルド員には説明したのですか?」
「したが、内容でこれまで通りだと思っているらしい。」
ペナルティーの段数は、そのままペナルティーの軽重になっていて、数字が大きければ重いペナルティーになっている。
「3段ということは、ギルド自体にもペナルティーがありますよね。」
「あるが、そちらはなんとかなるだろう。君もいるしな。」
「依頼主は誰ですか。」
「近くの塩鉱山の主からだ。」
「それはまずい。」
ペナルティーの中身が、塩関係だとすぐに分かった。
ここは、魔法であらゆる物が作り出せるような万能世界ではない。魔法で作れない物など数限りなくあるのだが、その中で一番重要な物は”塩”だった。
魔法で作れない塩を鉱山から採掘する主は、その塩の恩恵に預かっている者にとって、絶大な影響力を持つ。
「そうなんだ。だとすればだ、ペナルティー内容はすぐに分かるはずなのだが。」
「労働力ですか。高ランクは、鉱山に集まってくる魔獣退治などで、低ランクは採掘従事、ギルドには、その街への塩の供給停止か販売価格の上乗せというところですね。」
「その通りだ。いやはや、何も言わなかったのに、よくそこまで分かるな。」
「経験がありますからね。」
そのとき、部屋の中に”カローン”という音が響いた。
「おっと、君のお客が来たようだ。指名依頼だ。」
その言葉のすぐ後に、扉がノックされ、ギルドマスターが
「いいぞ。入ってくれ。」
「失礼するぞ。」
入ってきたのは3人。
先頭は、いかにも護衛と思われる革装備を着込んだ女性剣っぽい人。
次に、魔法使いの様な出で立ちで、ローブを引きずりつつとんがり帽子を深めにかぶっていて、性別はもちろん年齢も分からないが、背中の所にある大きなリボンで髪を止めていて、身長は低いような感じの者。
最後は、小太りな男性で、指や腕、首元にも大きな宝石がぶら下がっている。
俺の言葉に答えずに、ギルドマスターは、とんでもないことを言い始めた。
「実は、依頼はうちだけではない。近隣のギルド全てに出されている。まだ、進化個体がいると確認できていないのにだ。」
普通、進化個体によっては、高ランク所有者に討伐依頼がある。
人数をそれなりに揃える場合は、近隣の街からも集めた方が効率が良いのだ。
「すると、ペナルティーは2段ですか。」
「3段だ。」
「それは、ギルド員には説明したのですか?」
「したが、内容でこれまで通りだと思っているらしい。」
ペナルティーの段数は、そのままペナルティーの軽重になっていて、数字が大きければ重いペナルティーになっている。
「3段ということは、ギルド自体にもペナルティーがありますよね。」
「あるが、そちらはなんとかなるだろう。君もいるしな。」
「依頼主は誰ですか。」
「近くの塩鉱山の主からだ。」
「それはまずい。」
ペナルティーの中身が、塩関係だとすぐに分かった。
ここは、魔法であらゆる物が作り出せるような万能世界ではない。魔法で作れない物など数限りなくあるのだが、その中で一番重要な物は”塩”だった。
魔法で作れない塩を鉱山から採掘する主は、その塩の恩恵に預かっている者にとって、絶大な影響力を持つ。
「そうなんだ。だとすればだ、ペナルティー内容はすぐに分かるはずなのだが。」
「労働力ですか。高ランクは、鉱山に集まってくる魔獣退治などで、低ランクは採掘従事、ギルドには、その街への塩の供給停止か販売価格の上乗せというところですね。」
「その通りだ。いやはや、何も言わなかったのに、よくそこまで分かるな。」
「経験がありますからね。」
そのとき、部屋の中に”カローン”という音が響いた。
「おっと、君のお客が来たようだ。指名依頼だ。」
その言葉のすぐ後に、扉がノックされ、ギルドマスターが
「いいぞ。入ってくれ。」
「失礼するぞ。」
入ってきたのは3人。
先頭は、いかにも護衛と思われる革装備を着込んだ女性剣っぽい人。
次に、魔法使いの様な出で立ちで、ローブを引きずりつつとんがり帽子を深めにかぶっていて、性別はもちろん年齢も分からないが、背中の所にある大きなリボンで髪を止めていて、身長は低いような感じの者。
最後は、小太りな男性で、指や腕、首元にも大きな宝石がぶら下がっている。
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