26 / 99
26 超短期睡眠学習
しおりを挟む
そこからは早かった。
お婆ちゃんがいるまま4人の周囲にふわっという感じでエレベーターの壁が現れた。
壁が現れて周囲が囲われると同時にまたふわっという感じでエレベーターが動く。
動いたエレベーターには、お婆ちゃんを除く3人が残り、徐々に速度を上げていくのが分かる。
そして唐突に止まる。
衝撃も反動もなく目的地に着きましたという感じの停止だ。
「みどりちゃんは、こっちよ。一郎さんは、このまま乗って自分の階で降りてね」
そういうとみどりを連れてエレベーターを降りていった。
速やかに扉が閉まり、自室がある階に止まる。
そこで降りて、後ろを振り向くと既にエレベーターの痕跡はなく、壁が出現していた。
「やれやれ」
なんとなく大変なことになったなと思いながら、自室へ戻る。
しかし、地上ではお婆ちゃんしか会えなかった。
もっと他の人たちとも会えて、突然死に、でもこうして会えたことを喜ぼうと思っていたのに肩透かしだ。
ふと、腕に巻いたままの緑のブレスレットを見る。
これがあると地上へ行ける、帰ってこれるのだよな。
そもそも、審査官になったら地上とここは行動無制限って聞いてる。
いつでも地上に行けるのかな。
「はい。行くことは出来ますが、地上行き講習を受ける必要があります」
疑問点にはコア・ブレイン。
勝手に心を読んでしまったようだ。
すぐに疑問解消できるのはありがたいのだが、びっくりするよ。
「コア・ブレイン。地上行き講習をすぐに受けることは可能か?」
「超短期の睡眠学習で可能です」
「ではすぐ受けたい」
「受けてもともえ様の許可が必要で、今はみどりさんの所にいるので許可が出るかは微妙だと思われますが、講習は受けますか」
「許可は、審査官になった時に行動無制限って聞いたけれど」
「建前です」
「む。でも一応講習は受けておいて損はないと思うから受ける」
「分かりました」
いつもと同じ、リクライニングシートに横になり目を閉じる。
いつもとは違い、心がぐにゃりとなった感じがしたかと思うと、あっと言う間に眠りに引きずり込まれた。
あとから聞いた話では、超短期の場合は強制睡眠で10分から1時間程度で習得するのだと言う。
ちなみに、瞬間とか1分とかの瞬間記憶の場合は、時間が経つに連れ忘れていくのだそうだ。
ただし、忘れる前に睡眠学習をすると、今度は絶対忘れないようになるのだとか。
なるほど。
面白いな。
お婆ちゃんがいるまま4人の周囲にふわっという感じでエレベーターの壁が現れた。
壁が現れて周囲が囲われると同時にまたふわっという感じでエレベーターが動く。
動いたエレベーターには、お婆ちゃんを除く3人が残り、徐々に速度を上げていくのが分かる。
そして唐突に止まる。
衝撃も反動もなく目的地に着きましたという感じの停止だ。
「みどりちゃんは、こっちよ。一郎さんは、このまま乗って自分の階で降りてね」
そういうとみどりを連れてエレベーターを降りていった。
速やかに扉が閉まり、自室がある階に止まる。
そこで降りて、後ろを振り向くと既にエレベーターの痕跡はなく、壁が出現していた。
「やれやれ」
なんとなく大変なことになったなと思いながら、自室へ戻る。
しかし、地上ではお婆ちゃんしか会えなかった。
もっと他の人たちとも会えて、突然死に、でもこうして会えたことを喜ぼうと思っていたのに肩透かしだ。
ふと、腕に巻いたままの緑のブレスレットを見る。
これがあると地上へ行ける、帰ってこれるのだよな。
そもそも、審査官になったら地上とここは行動無制限って聞いてる。
いつでも地上に行けるのかな。
「はい。行くことは出来ますが、地上行き講習を受ける必要があります」
疑問点にはコア・ブレイン。
勝手に心を読んでしまったようだ。
すぐに疑問解消できるのはありがたいのだが、びっくりするよ。
「コア・ブレイン。地上行き講習をすぐに受けることは可能か?」
「超短期の睡眠学習で可能です」
「ではすぐ受けたい」
「受けてもともえ様の許可が必要で、今はみどりさんの所にいるので許可が出るかは微妙だと思われますが、講習は受けますか」
「許可は、審査官になった時に行動無制限って聞いたけれど」
「建前です」
「む。でも一応講習は受けておいて損はないと思うから受ける」
「分かりました」
いつもと同じ、リクライニングシートに横になり目を閉じる。
いつもとは違い、心がぐにゃりとなった感じがしたかと思うと、あっと言う間に眠りに引きずり込まれた。
あとから聞いた話では、超短期の場合は強制睡眠で10分から1時間程度で習得するのだと言う。
ちなみに、瞬間とか1分とかの瞬間記憶の場合は、時間が経つに連れ忘れていくのだそうだ。
ただし、忘れる前に睡眠学習をすると、今度は絶対忘れないようになるのだとか。
なるほど。
面白いな。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
♪イキイキさん ~インフィニットコメディー! ミラクルワールド!~ 〈初日 辰みっつの刻(8時30分頃)〉
神棚 望良(かみだな もちよし)
ファンタジー
『みなさん!こんにちはっ!私の名前は、大事 守香!やっと、ネコさんに会えました!
もう、嬉しくて、嬉しくて!早速、自分のタブレットを取り出して、職場に報告しようとしたのですが・・・・・・。
あ、あと、ネコさんのご厚意で、お茶に呼ばれてしまいました!ただ、これが、もう、嬉しさの連続で・・・・・・』
聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
超越者となったおっさんはマイペースに異世界を散策する
神尾優
ファンタジー
山田博(やまだひろし)42歳、独身は年齢制限十代の筈の勇者召喚に何故か選出され、そこで神様曰く大当たりのチートスキル【超越者】を引き当てる。他の勇者を大きく上回る力を手に入れた山田博は勇者の使命そっちのけで異世界の散策を始める。
他の作品の合間にノープランで書いている作品なのでストックが無くなった後は不規則投稿となります。1話の文字数はプロローグを除いて1000文字程です。
神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~
雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。
公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)
音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。
魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。
だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。
見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。
「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる