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25 時間の流れが違う?
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「ともえ、来たぞ」
「はいはいはい」
ともえさんが悪ふざけをしたと思った。
案の定、お婆ちゃんから指摘が入る。
「はいは、1回」
「はい。お手数をおかけしています」
「全くじゃ。とりあえず、奥の間に行こう」
お婆ちゃんの後ろには、“生身”のみどりが着いてきている。
やっぱりグリーンと違うな。
こっちの方が幼馴染みのみどりだという実感がある。
キャラクターはやっぱり自分のような自分でないような感じが違和感を持っているのだろう。
神の間の前から4人で神の間、その隣の奥の間に移動する。
ここは、世界樹から降りてきたときに着いた場所だ。
「すぐに上に上がるか?事情説明は必要か?」
お婆ちゃんがともえさんに確認をしている。
「事情説明は不要と思うわ。既にキャラクターで融合異世界の巡視に行ってもらっているもの」
「そか、じゃがここと上とでは時間の流れが違うのは、あらかじめ説明が必要かと思うのじゃが?」
「あ~あ~、そうねそれもあったわね」
時間の流れが違う?
「時間の流れが違うというのはね、上つまり世界樹での1年はここ地上での25年に相当するのよ。単純に25倍速いスピードで地上が過ぎるということ。上での1日はここでの25日という感じね」
「感じなかった」
「普通は感知できないわ。最大速度で25倍の開きがあるということで、ずっと25倍という訳でも無いの。しかも、この町自体も周囲の町と比べて時間の流れがゆっくりだから、周囲の町の1日はここでの1時間に相当することもあったり、周囲1日がここで2日だったり安定していないわ」
「高校に行く時には、きちんと4月に行ったような気がしたけれど?」
そんなにすごい時間の流れが違うなら、上京した時に気がつかないか?
「そこは特別な方法を使って居てね。上の世界樹に入ったりしないと時間の流れの問題は認識できないようにしているのよ」
「認識と違うと思うけれど」
「違わない。大丈夫、悪いようにならないから」
うーん、時間の流れが違うとか、認識が違うだけでそうなるものなのか?
「みどりさん。ここであなたに1つ決めてもらうことがあります」
「なんでしょうか、ともえ様」
「私たちと一緒に上の方…世界樹に来てもらうか、ここに留まるか。上に来た場合でも、ちょっとした操作でこの地上の明日に帰ってくることができます」
「明日に帰れる…。依頼は、そのままですか」
「依頼。ああ、あれはそうよ」
「それなら、上に行きます。資格、あるんですよね?」
「あるわ。取ってきたわ。問題はないわ」
「ほほう。何かあった時の覚悟はできているみたいだね」
「と、当然です」
ちょっとだけ、ともえさんが動揺したようだ。
何をしたんだろう。
「はいはいはい」
ともえさんが悪ふざけをしたと思った。
案の定、お婆ちゃんから指摘が入る。
「はいは、1回」
「はい。お手数をおかけしています」
「全くじゃ。とりあえず、奥の間に行こう」
お婆ちゃんの後ろには、“生身”のみどりが着いてきている。
やっぱりグリーンと違うな。
こっちの方が幼馴染みのみどりだという実感がある。
キャラクターはやっぱり自分のような自分でないような感じが違和感を持っているのだろう。
神の間の前から4人で神の間、その隣の奥の間に移動する。
ここは、世界樹から降りてきたときに着いた場所だ。
「すぐに上に上がるか?事情説明は必要か?」
お婆ちゃんがともえさんに確認をしている。
「事情説明は不要と思うわ。既にキャラクターで融合異世界の巡視に行ってもらっているもの」
「そか、じゃがここと上とでは時間の流れが違うのは、あらかじめ説明が必要かと思うのじゃが?」
「あ~あ~、そうねそれもあったわね」
時間の流れが違う?
「時間の流れが違うというのはね、上つまり世界樹での1年はここ地上での25年に相当するのよ。単純に25倍速いスピードで地上が過ぎるということ。上での1日はここでの25日という感じね」
「感じなかった」
「普通は感知できないわ。最大速度で25倍の開きがあるということで、ずっと25倍という訳でも無いの。しかも、この町自体も周囲の町と比べて時間の流れがゆっくりだから、周囲の町の1日はここでの1時間に相当することもあったり、周囲1日がここで2日だったり安定していないわ」
「高校に行く時には、きちんと4月に行ったような気がしたけれど?」
そんなにすごい時間の流れが違うなら、上京した時に気がつかないか?
「そこは特別な方法を使って居てね。上の世界樹に入ったりしないと時間の流れの問題は認識できないようにしているのよ」
「認識と違うと思うけれど」
「違わない。大丈夫、悪いようにならないから」
うーん、時間の流れが違うとか、認識が違うだけでそうなるものなのか?
「みどりさん。ここであなたに1つ決めてもらうことがあります」
「なんでしょうか、ともえ様」
「私たちと一緒に上の方…世界樹に来てもらうか、ここに留まるか。上に来た場合でも、ちょっとした操作でこの地上の明日に帰ってくることができます」
「明日に帰れる…。依頼は、そのままですか」
「依頼。ああ、あれはそうよ」
「それなら、上に行きます。資格、あるんですよね?」
「あるわ。取ってきたわ。問題はないわ」
「ほほう。何かあった時の覚悟はできているみたいだね」
「と、当然です」
ちょっとだけ、ともえさんが動揺したようだ。
何をしたんだろう。
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