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13 街の名前は何ですか?

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「ここはどこだろうか」

思わず声が出る。
周囲をよく見渡すと…グリーンも何かを探すかのように

「ちょっと公園をぐるっと回ってみましょう。ここがどういうところか分からないから」

と言ったところで、公園によくあるアレを発見。

「あれ、案内板じゃないか?」

指を指した先には2本の足で支えられているボードがあった。
そこに2人で行くと、予想通りの公園平面図があった。

「街へは、一本道を辿って行くと着けるらしいわ。なら、こっちね」
「すぐに街に行くのか?なぜか身体が軽いのだが」
「身体が軽い?年齢かな」
「年齢は26歳だが関係あるのか?」
「もしかするとキャラクターの年齢が18歳設定なのかもしれない」
「18歳か。いいな、これ」
「年が若いということ?」
「そうそう」

若いのは無条件にいいことだ。
そうか、ゲームは年齢が自由に変えられるのか。

「でも、これに慣れてもらわないとこれから大変かもよ。現実とここだと身体の作りが違うということだからね。現実でここと同じように動いたら腰、やっちゃうかもよ」
「そうか、そうだな」

確かに、現実とのギャップでうっかり変な動きをするとあっという間に動けない腰痛になりそうだ。
あれは、痛いなんてもんじゃない。
痛いだけじゃなくて、本当に動けない。

「とりあえず町まで行ってみましょう」
「分かった」

歩きながら身体の調子を確かめていく。
足を叩いて見たり、腕をぐるぐる回してみたり、端から見れば立派なおかしい人だよな。
しばらく歩くと

「この分岐点をこっちへ行くと街の中心方向へ行けるみたい。こっちは、街壁への近道みたい。街へ早く行きたいならこっち」
「近道の方へ行こう」
「ならこっちよ」

分岐点から近道に入るとしばらくして街を守る大きい壁が見えてきた。

「意外と大きいわね」
「城壁とは違う石組みだな」

レンガを積み重ねている組み方なのだが、所々丸い穴が開いている。
あれは何だろうか?銃座か?

城壁にある小さな門から中へ入る。
検問所になっていて、衛兵が来訪目的などを聞いたり犯罪歴がないかの確認をしている。

「今日は何で街に来た?」
「街で稼ごうと村から出て来ました」
「そうか、スゴロクの村か」

スゴロクの村って何だ?そういうことになっているのか?この辺りはグリーンにまかせておこう。
その後も定型な問いらしく、問題はなかったようだ。

「入って良いぞ」
「はい、ありがとうございます」

そういえば、街の名前は何と言うのだろうか。
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