13 / 99
13 街の名前は何ですか?
しおりを挟む
「ここはどこだろうか」
思わず声が出る。
周囲をよく見渡すと…グリーンも何かを探すかのように
「ちょっと公園をぐるっと回ってみましょう。ここがどういうところか分からないから」
と言ったところで、公園によくあるアレを発見。
「あれ、案内板じゃないか?」
指を指した先には2本の足で支えられているボードがあった。
そこに2人で行くと、予想通りの公園平面図があった。
「街へは、一本道を辿って行くと着けるらしいわ。なら、こっちね」
「すぐに街に行くのか?なぜか身体が軽いのだが」
「身体が軽い?年齢かな」
「年齢は26歳だが関係あるのか?」
「もしかするとキャラクターの年齢が18歳設定なのかもしれない」
「18歳か。いいな、これ」
「年が若いということ?」
「そうそう」
若いのは無条件にいいことだ。
そうか、ゲームは年齢が自由に変えられるのか。
「でも、これに慣れてもらわないとこれから大変かもよ。現実とここだと身体の作りが違うということだからね。現実でここと同じように動いたら腰、やっちゃうかもよ」
「そうか、そうだな」
確かに、現実とのギャップでうっかり変な動きをするとあっという間に動けない腰痛になりそうだ。
あれは、痛いなんてもんじゃない。
痛いだけじゃなくて、本当に動けない。
「とりあえず町まで行ってみましょう」
「分かった」
歩きながら身体の調子を確かめていく。
足を叩いて見たり、腕をぐるぐる回してみたり、端から見れば立派なおかしい人だよな。
しばらく歩くと
「この分岐点をこっちへ行くと街の中心方向へ行けるみたい。こっちは、街壁への近道みたい。街へ早く行きたいならこっち」
「近道の方へ行こう」
「ならこっちよ」
分岐点から近道に入るとしばらくして街を守る大きい壁が見えてきた。
「意外と大きいわね」
「城壁とは違う石組みだな」
レンガを積み重ねている組み方なのだが、所々丸い穴が開いている。
あれは何だろうか?銃座か?
城壁にある小さな門から中へ入る。
検問所になっていて、衛兵が来訪目的などを聞いたり犯罪歴がないかの確認をしている。
「今日は何で街に来た?」
「街で稼ごうと村から出て来ました」
「そうか、スゴロクの村か」
スゴロクの村って何だ?そういうことになっているのか?この辺りはグリーンにまかせておこう。
その後も定型な問いらしく、問題はなかったようだ。
「入って良いぞ」
「はい、ありがとうございます」
そういえば、街の名前は何と言うのだろうか。
思わず声が出る。
周囲をよく見渡すと…グリーンも何かを探すかのように
「ちょっと公園をぐるっと回ってみましょう。ここがどういうところか分からないから」
と言ったところで、公園によくあるアレを発見。
「あれ、案内板じゃないか?」
指を指した先には2本の足で支えられているボードがあった。
そこに2人で行くと、予想通りの公園平面図があった。
「街へは、一本道を辿って行くと着けるらしいわ。なら、こっちね」
「すぐに街に行くのか?なぜか身体が軽いのだが」
「身体が軽い?年齢かな」
「年齢は26歳だが関係あるのか?」
「もしかするとキャラクターの年齢が18歳設定なのかもしれない」
「18歳か。いいな、これ」
「年が若いということ?」
「そうそう」
若いのは無条件にいいことだ。
そうか、ゲームは年齢が自由に変えられるのか。
「でも、これに慣れてもらわないとこれから大変かもよ。現実とここだと身体の作りが違うということだからね。現実でここと同じように動いたら腰、やっちゃうかもよ」
「そうか、そうだな」
確かに、現実とのギャップでうっかり変な動きをするとあっという間に動けない腰痛になりそうだ。
あれは、痛いなんてもんじゃない。
痛いだけじゃなくて、本当に動けない。
「とりあえず町まで行ってみましょう」
「分かった」
歩きながら身体の調子を確かめていく。
足を叩いて見たり、腕をぐるぐる回してみたり、端から見れば立派なおかしい人だよな。
しばらく歩くと
「この分岐点をこっちへ行くと街の中心方向へ行けるみたい。こっちは、街壁への近道みたい。街へ早く行きたいならこっち」
「近道の方へ行こう」
「ならこっちよ」
分岐点から近道に入るとしばらくして街を守る大きい壁が見えてきた。
「意外と大きいわね」
「城壁とは違う石組みだな」
レンガを積み重ねている組み方なのだが、所々丸い穴が開いている。
あれは何だろうか?銃座か?
城壁にある小さな門から中へ入る。
検問所になっていて、衛兵が来訪目的などを聞いたり犯罪歴がないかの確認をしている。
「今日は何で街に来た?」
「街で稼ごうと村から出て来ました」
「そうか、スゴロクの村か」
スゴロクの村って何だ?そういうことになっているのか?この辺りはグリーンにまかせておこう。
その後も定型な問いらしく、問題はなかったようだ。
「入って良いぞ」
「はい、ありがとうございます」
そういえば、街の名前は何と言うのだろうか。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
前世は最強の宝の持ち腐れ!?二度目の人生は創造神が書き換えた神級スキルで気ままに冒険者します!!
yoshikazu
ファンタジー
主人公クレイは幼い頃に両親を盗賊に殺され物心付いた時には孤児院にいた。このライリー孤児院は子供達に客の依頼仕事をさせ手間賃を稼ぐ商売を生業にしていた。しかしクレイは仕事も遅く何をやっても上手く出来なかった。そしてある日の夜、無実の罪で雪が積もる極寒の夜へと放り出されてしまう。そしてクレイは極寒の中一人寂しく路地裏で生涯を閉じた。
だがクレイの中には創造神アルフェリアが創造した神の称号とスキルが眠っていた。しかし創造神アルフェリアの手違いで神のスキルが使いたくても使えなかったのだ。
創造神アルフェリアはクレイの魂を呼び寄せお詫びに神の称号とスキルを書き換える。それは経験したスキルを自分のものに出来るものであった。
そしてクレイは元居た世界に転生しゼノアとして二度目の人生を始める。ここから前世での惨めな人生を振り払うように神級スキルを引っ提げて冒険者として突き進む少年ゼノアの物語が始まる。
【完結】精霊言語の通訳者
入魚ひえん
ファンタジー
国の辺境に位置する領主の令嬢フェアルは、入ることを禁じられた森で一晩を過ごし、帰ってきた時には、人ではない姿となっていた。
呪われていると家族から疎まれ、婚約は破談となり、それ以来幽閉されている。
ある日、とある王子と小窓ごしに話していると、10年ぶりに外へ連れ出された。
「ごめんなさい! 私を助けるために、ほぼ一文無しにさせてしまって!」
「フェアルを助けるなんて、俺、言ってないけど」
「え」
「なんか勘違いしてるみたいだけど。おまえ、呪われていないからな」
******
閲覧ありがとうございます、完結しました!
シリアスとコメディ混在のファンタジーです。恋愛要素あり。甘めなおまけ付き。
お試しいただけると嬉しいです。
異世界は選択の連続である[Re:] ~ブラック社員、自らのチート能力に叛逆す~
八白 嘘
ファンタジー
異世界に転移した主人公・鵜堂形無に与えられたのは、選択肢が見える能力
青枠は好転
白枠は現状維持
黄枠は警告
赤枠は危険
青い選択肢を選べば、常に最善の結果が得られる
最善以外を選択する意味はない
確実な成功を前にして、確実な失敗を選ぶことほど愚かな行為はないのだから
だが、それは果たして、自らが選択したと言えるのだろうか
人は、最善からは逃げられない
青の選択肢を与えられた形無は、神の操り人形に過ぎない
だからこそ──
これは、神に与えられた"最善"に抗う物語である
八白 嘘
https://x.com/neargarden
婚約破棄されて異世界トリップしたけど猫に囲まれてスローライフ満喫しています
葉柚
ファンタジー
婚約者の二股により婚約破棄をされた33才の真由は、突如異世界に飛ばされた。
そこはど田舎だった。
住む家と土地と可愛い3匹の猫をもらった真由は、猫たちに囲まれてストレスフリーなスローライフ生活を送る日常を送ることになった。
レコンティーニ王国は猫に優しい国です。
小説家になろう様にも掲載してます。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
おっとりドンの童歌
花田 一劫
児童書・童話
いつもおっとりしているドン(道明寺僚) が、通学途中で暴走車に引かれてしまった。
意識を失い気が付くと、この世では見たことのない奇妙な部屋の中。
「どこ。どこ。ここはどこ?」と自問していたら、こっちに雀が近づいて来た。
なんと、その雀は歌をうたい狂ったように踊って(跳ねて)いた。
「チュン。チュン。はあ~。らっせーら。らっせいら。らせらせ、らせーら。」と。
その雀が言うことには、ドンが死んだことを(津軽弁や古いギャグを交えて)伝えに来た者だという。
道明寺が下の世界を覗くと、テレビのドラマで観た昔話の風景のようだった。
その中には、自分と瓜二つのドン助や同級生の瓜二つのハナちゃん、ヤーミ、イート、ヨウカイ、カトッぺがいた。
みんながいる村では、ヌエという妖怪がいた。
ヌエとは、顔は鬼、身体は熊、虎の手や足をもち、何とシッポの先に大蛇の頭がついてあり、人を食べる恐ろしい妖怪のことだった。
ある時、ハナちゃんがヌエに攫われて、ドン助とヤーミでヌエを退治に行くことになるが、天界からドラマを観るように楽しんで鑑賞していた道明寺だったが、道明寺の体は消え、意識はドン助の体と同化していった。
ドン助とヤーミは、ハナちゃんを救出できたのか?恐ろしいヌエは退治できたのか?
欲望の赴くままに、素直に前へ
ネギマネギ
ファンタジー
25歳の中間管理職だった佐竹 高虎はいつも通り早朝に出勤し、いつも通りの道順で会社へと向かっていた。
しかし、いつも通りの日常は急に壊れる事となる。
現状に不満しかない高虎は待ってましたと言わんばかりに非日常へと進み出す。
欲望の赴くままに人間らしく生きる師匠に憧れ、自分もその様に生きようと決意する。
ソレを成すには力が必要である。
高虎は楽しく生きるために初めて死に物狂いで努力をするのだった。
魔王も勇者もいない、チートでも最強でもないが、欲望に忠実に泥臭く一歩一歩しっかりと前へと進む物語。
裏社会の令嬢
つっちー
ファンタジー
ある日、学校へ行く途中トラックに轢かれそうになった小さな子供を助けたと同時に身代わりになって死んでしまった私、高ノ宮 千晴は目が覚めたら見知らぬ天井を見上げていた。
「ふぇ!?ここどこっ!?」
そして鏡を見るとそこには見目麗しい5歳?の少女が...!!
これは異世界転生してしまった少女、高ノ宮 千晴改めアリス・ファーロストがなんとなく生きていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる