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94 ハジメとコア・ブレインの話を盗み聞き 火の魔法準備

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「コア・ブレイン?」
「思考サポート、コア・ブレインです」
「…コア・ブレインだよな」
「そうですよ。ちょっとバージョンが古いですが、あなたと毎日お話をしている者のコピーです。機能限定版みたいなものです。魔法のイメージ補助のため参上しました」
「そうか。古くても毎日お話しているのは知っているんだ」
「当然です。私たちは光子通信ができますので、どこにいても私は私。まぁ、少し制約はありますが、たいしたことではありません」
「なんだか良く分からないが、まぁいいや。時間は有限。さっそく魔法を使ってみたい」
「まずはどれを使いますか?」
「まずは火だな。さっき全然イメージが湧かなかった」
「さっき…ああ、スキルを持たない人だとイメージも湧かないように制約があるのです。今は全属性で全ての魔法が使える状態です。MPも消費しないので大規模魔法でも大丈夫ですよ。詠唱もいりませんし、魔法陣とか魔法円とか魔法発動体もいりません」
「イメージだけでいいのか」
「やってみれば分かります」
「分かった」

おっと、ハジメは火の魔法の準備を始めたようだ。
どうなるのか。

ボッ

いきなり火が着いた。
イメージしていないわね。
音で作った感じ。

魔法の練習になるのかしら、これ。
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