超高速転生令嬢は、流行を追い越していく！

165回目 刷り込み

「君のことが好きなんだ。だから、結婚しよう」
「何を言っているのか分かりません」

腐れ縁の彼は、初めて会ったその日から、結婚をしようと言ってくる。
初めて…それは、5歳の頃。
親に連れられて、懇親会に出た時から。

最初は、遊びだと思ったけれど両親に『男は獣、返事は死だと思いなさい』と、
かなり変わった事を教わり忠実に守ってきたから、彼の結婚の返事はいつもNO！だった。

そもそも、彼には婚約者がいる。
私の親友でもある彼女は、エリカ。

彼の言動には、笑っている豪胆な女性だ。

「あなたには、エリカがいるでしょう。それなのになぜ私と結婚したいと思うの」
「エリカとは、政略結婚だ。君とは、結婚を前提とした恋愛をしたい」
「…エリカに頼みなさい」

付き合いきれない。
そうこうするうちに、私にも婚約者ができた
私の方は、きちんと（？）恋愛結婚になる。
彼と私の間に入ってくれた人。

私と彼とカレンと婚約者。
4人のまとめ役。

「どうしてだ。毎日、愛を囁いていたのに！刷り込みはないと言うことなのか」

ひよこか。
私は。

結婚したのは、私たちが早かった。
でも…

「結婚しても大丈夫だ。そんな奴と離婚すれば、まだ結婚はできる」

彼は、いつまで夢？を追い続けるのかな。