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目覚め
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覚えているのは白い光。まばゆい光に満ち満ちた魔法陣の中心に、び込めと言われて飛び込んだ。
そんな場面でこの身の記憶は途切れていた。
今目の前にいるのは見知った人外。離れたくて離れた相手。
「よお。隠れ鬼は愉しかったかい?」
見知った男が見たこともないギラギラとした目をしてこちらを見下ろしていた。
嵐のように組み敷かれ、最初は正常位、後背位、側位。そして今、背後から抱き込まれて胡坐をかいた男の上に乗せられて揺すぶられ続けている。許容を超え、腹から溢れた白濁が尻に敷いた男とシーツを濡らす。いい加減、姿勢も保てなくなってきたころに、中に突っ込まれたまま、腹に添えられた男の掌から我慢が出来ないほどの熱が注がれて悲鳴を上げた。
顔など涙やら涎やら鼻水やらで、もはやぐしゃぐしゃだろう。
熱い熱いと男の手を何とか外そうと藻掻いても、男の甲を掻くばかりで、藻掻くうちに更に奥にモノを押し込まれて別の悲鳴が喉を灼いた。そのまま揺すぶられ続けて幾ばく。
次に正気に戻った時には全てが変わってしまっていた。
※
船尾に蛸が絡みついている。
正気に返って、まず頭に浮かんだのはそれだった。
まるでこの身に起きたように、生々しく船尾を這う蛸の足を感じたのだ。
目覚めて、嘗て左手首にあった刻印と同じ意匠がより大きく臍の上に鎮座しているのに気付いた。
思い出したのは直近の行為中、腹に注がれた熱の記憶。
・・・悪魔はテリトリー意識が強く、酷く嫉妬深い。どうやら俺はそれを最悪な方法で刺激してしまったらしかった。
fin
そんな場面でこの身の記憶は途切れていた。
今目の前にいるのは見知った人外。離れたくて離れた相手。
「よお。隠れ鬼は愉しかったかい?」
見知った男が見たこともないギラギラとした目をしてこちらを見下ろしていた。
嵐のように組み敷かれ、最初は正常位、後背位、側位。そして今、背後から抱き込まれて胡坐をかいた男の上に乗せられて揺すぶられ続けている。許容を超え、腹から溢れた白濁が尻に敷いた男とシーツを濡らす。いい加減、姿勢も保てなくなってきたころに、中に突っ込まれたまま、腹に添えられた男の掌から我慢が出来ないほどの熱が注がれて悲鳴を上げた。
顔など涙やら涎やら鼻水やらで、もはやぐしゃぐしゃだろう。
熱い熱いと男の手を何とか外そうと藻掻いても、男の甲を掻くばかりで、藻掻くうちに更に奥にモノを押し込まれて別の悲鳴が喉を灼いた。そのまま揺すぶられ続けて幾ばく。
次に正気に戻った時には全てが変わってしまっていた。
※
船尾に蛸が絡みついている。
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まるでこの身に起きたように、生々しく船尾を這う蛸の足を感じたのだ。
目覚めて、嘗て左手首にあった刻印と同じ意匠がより大きく臍の上に鎮座しているのに気付いた。
思い出したのは直近の行為中、腹に注がれた熱の記憶。
・・・悪魔はテリトリー意識が強く、酷く嫉妬深い。どうやら俺はそれを最悪な方法で刺激してしまったらしかった。
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