89 / 121
第四章 戦え! エルフの森
第七十九話 ナイスヘッショッ!
しおりを挟む
エルフの森に向けた街道を進む地を這う閃光号の少し後ろを、軽やかな足取りで走る恐竜がついてきている。サルタナさんによるとあの恐竜は「地走り竜」と呼ばれるドラゴンの一種で、南方連合国という国では主に軍用として飼育されているらしい。
乗騎としての性能は非常に優れており、食料の食いだめができ、水も馬ほどには飲まず、一日中休憩なしで走れるほどのスタミナがあるそうなのだ。欠点は気性が荒く乗り手を選ぶ性格で、竜に乗る騎兵たちは孵化した直後から家族のように大事に世話をし、絆を深めるのだそうだ。
「ご主人、前方にゴブリンの亜種。2体です」
「はーい、ミリーちゃん出番だよー」
「了解しました!」
後部座席のミリーちゃんがお腹の袋から鉄の棒を取り出し、窓から身を乗り出してそれを構える。
「撃ちます!」
ミリーちゃんの掛け声と共にドンと低い音が響く。続けてもう一発。100メートルほど先にいた2体の異形が頭から血を吹いて倒れた。ナイスヘッショッ!
ミリーちゃんが撃っているのはガンダリオン研究室が新たに開発した携行用の小型魔法銃だ。小型といっても、地球のライフルに比べてもまだまだ大きいのだけれど。道中で魔物に遭うこともあるだろうし、どうせなら実戦試験がしたいということでリッテちゃんが持ち込んだのだ。
ちなみに、この銃は重すぎてリッテちゃんではまともに狙いがつけられないらしい。さらなる軽量化を進めるか、あるいはパワードスーツ的な装備で射手の力を補うか、どちらの方向にするか検討中なのだそうだ。
ショッピングセンターでは銃火器を断ったわたしではあるが、弾薬補給の目処が立つこちらならかなり使いようがある。弾丸はただの金属の塊で、火薬の代わりに魔力を消費するだけなのだ。
おまけにミリーちゃんの地霊術があれば弾丸は自給も可能である。鍛冶場できちんと仕上げ加工をしたものと比べると精度は落ちてしまうらしいのだが、緊急時に弾切れにならないというのはかなりのアドバンテージだろう。
なお、この銃はわたしには使用できない。発動句で発射する方式だとどうしてもワンテンポ遅れるということで、魔力を流して引き金を引くことで発射するのだが……結局わたしは基礎魔術の習得すら無理だったので、魔力を流すという工程でつまずいてしまうのだ。
「あ、サルタナさんちょっと停めて」
「はい、何かございましたか?」
いま仕留めたゴブリンの脇を通り過ぎそうになったところで車を停めてもらい、降りて怪物の死体を確認する。光沢のある緑色の鱗に全身を覆われており、外皮は硬そうだ。
戦鎚を抜き、コツコツと外皮を叩いてみる。岩ゴブリンほどではないがかなりの強度があるようだ。だが、この程度ならいざ戦鎚で戦うことになったとしても問題なさそうである。
「なるほど、魔物の戦力を確認していたのですね」
「うん、何があるかわからないから一応ね」
わたしたちの目当ての人物であるプランツ教授がエルフの森から帰ってこれないのは、こういう怪物が原因である可能性もあるのだ。情報もなしにいきなり戦うなんて事態は避けたい。
「わわっ、これはトカゲゴブリン! こんな北の方まで来るなんて珍しいッスねえ」
追いついてきたロマノワさんが恐竜の上で驚きの声を上げる。あら、そのトカゲゴブリンとやらはこのあたりじゃ珍しいものなの?
「これまで確認されてきた生息域は王国南部の瘴気領域周辺が中心ッスね。ハグレの群れでも流れてきたんスかねえ」
それにしてはちょっと遠すぎるっすけど……と言いながら、紙束と筆記具を取り出してスケッチをはじめる。
もしそのトカゲゴブリンの群れが本当に流れてきているのだとしたら、プランツ教授が帰ってこない理由に関わっている可能性が高い気がする。
最悪の場合、すでに襲われて……いや、悪い想像ばかりしても仕方がない。エルフの森で何か研究心をくすぐられることに出会ってしまっただけかもしれないのだ。
トカゲゴブリンの死体を後にして、さらに街道を進む。そろそろ北の雷鳴が聞こえる頃かなってところで停車して野営の準備だ。自動車という輸送手段が手に入ったことで、調理器具や調味料は以前に比べて充実している。
とはいっても、生鮮品など持ち運んでられないから野営時の食事はやっぱり保存食だ。鍋にサルタナさんが精霊術で創り出した水を注ぎ、乾燥野菜を固めた保存食を入れる。以前はこれをお供に石パンをガジガジかじっていたのだが、今回はもうちょっとだけ工夫をする。
石パンを発熱した火霊石に載せ、全体に軽く焦げ目がつくまで焼く。それからトンカチで叩いて砕いていく。こうして細かくしたものをスープに入れると、香ばしいクルトンのような感覚で比較的食べやすくなるのだ。まあ、クルトンに比べると圧倒的に硬いんだけど。
当然といえば当然のことなのだが、街にいるときと野営のときとで食事のレベルが違いすぎるのが不満だったのだ。それを解決するため、学術都市の滞在中に野営食の改良を試みていたのである。
「よかったら、この干し肉も入れるッスか? スープと交換してもらえたらうれしいッス」
ロマノワさんが干し肉をぴらぴらと振りながらやってくる。元々急な合流だったのだ。野営用の食料はお互い別々に用意していたのだが、食料同士の物々交換であれば食料切れの心配もないだろう。
「それ、どういうお肉なんですか?」
ミリーちゃんが興味津々といった様子で質問する。ロマノワさんの干し肉は真っ赤な色をしていて、これまでの旅の中では見たことがないものだった。わたしも結構気になる。
「これはッスね。南方で食肉用として飼われているオオトカゲの肉を、激辛な香辛料で漬け込んで干したものッス。そのままかじると火を吹くほど辛いッスけど、スープに入れるとまろやかになって、おいしい出汁が出るッスよ」
ほほう、そういうことなら試してみよう。とはいえいきなり全量で試して失敗してはもったいない。出来上がりかけていたスープの一部を別の鍋に移し、そこに細かく裂いた干し肉を入れてもらう。
そのまましばらく煮ると、スープの色が赤く染まり、ツンとした刺激臭が漂ってくる。日本で東南アジア系の料理店に入るとこんな匂いがしていることが多かった気がするな。なかなか食欲の湧く香りだ。
干し肉が十分柔らかくなった頃合いを見て、みんなでスープを分け合って味見をする。淡白だった野菜スープに肉の旨味が加わって、かなり奥行きのある味わいになったな。
一口飲んだ印象では見た目ほど辛くない。むしろ肉の甘味が……あっ、いや、これは後から辛さが来るタイプだ。口から食道、胃袋までがぽかぽかと熱くなり、舌がちょっぴりヒリヒリする。ほどよい辛さで食欲が刺激される。
「むー、これは冷たいエールが欲しくなっちゃいますね」
「なかなか刺激的な味わいでございますね。不思議と後を引きます」
「気に入ってもらえたみたいでなによりッス!」
この干し肉はヒットだなあ。もしロマノワさんが調味料の配合とかを知っていたら後で聞いてみよう。まったく同じものは作れないにせよ、野営食のグレードアップにつながる何かは作れそうな気がするぞ。
-- あとがき --
リッテちゃん「魔物の解説はボクの出番なのに!」
ロマノワさん「わわ、ごめんなさいッス。ぽっと出なのにでしゃばったッス……」
サルタナさん「そんな遠方の魔物までご存知だったとはさすがはリッテ様ですね」
リッテちゃん「当然です! そもそもなぜ我が師ガンダリオンが万象を識るという二つ名をいただいているかと言えばですね(後略)」
乗騎としての性能は非常に優れており、食料の食いだめができ、水も馬ほどには飲まず、一日中休憩なしで走れるほどのスタミナがあるそうなのだ。欠点は気性が荒く乗り手を選ぶ性格で、竜に乗る騎兵たちは孵化した直後から家族のように大事に世話をし、絆を深めるのだそうだ。
「ご主人、前方にゴブリンの亜種。2体です」
「はーい、ミリーちゃん出番だよー」
「了解しました!」
後部座席のミリーちゃんがお腹の袋から鉄の棒を取り出し、窓から身を乗り出してそれを構える。
「撃ちます!」
ミリーちゃんの掛け声と共にドンと低い音が響く。続けてもう一発。100メートルほど先にいた2体の異形が頭から血を吹いて倒れた。ナイスヘッショッ!
ミリーちゃんが撃っているのはガンダリオン研究室が新たに開発した携行用の小型魔法銃だ。小型といっても、地球のライフルに比べてもまだまだ大きいのだけれど。道中で魔物に遭うこともあるだろうし、どうせなら実戦試験がしたいということでリッテちゃんが持ち込んだのだ。
ちなみに、この銃は重すぎてリッテちゃんではまともに狙いがつけられないらしい。さらなる軽量化を進めるか、あるいはパワードスーツ的な装備で射手の力を補うか、どちらの方向にするか検討中なのだそうだ。
ショッピングセンターでは銃火器を断ったわたしではあるが、弾薬補給の目処が立つこちらならかなり使いようがある。弾丸はただの金属の塊で、火薬の代わりに魔力を消費するだけなのだ。
おまけにミリーちゃんの地霊術があれば弾丸は自給も可能である。鍛冶場できちんと仕上げ加工をしたものと比べると精度は落ちてしまうらしいのだが、緊急時に弾切れにならないというのはかなりのアドバンテージだろう。
なお、この銃はわたしには使用できない。発動句で発射する方式だとどうしてもワンテンポ遅れるということで、魔力を流して引き金を引くことで発射するのだが……結局わたしは基礎魔術の習得すら無理だったので、魔力を流すという工程でつまずいてしまうのだ。
「あ、サルタナさんちょっと停めて」
「はい、何かございましたか?」
いま仕留めたゴブリンの脇を通り過ぎそうになったところで車を停めてもらい、降りて怪物の死体を確認する。光沢のある緑色の鱗に全身を覆われており、外皮は硬そうだ。
戦鎚を抜き、コツコツと外皮を叩いてみる。岩ゴブリンほどではないがかなりの強度があるようだ。だが、この程度ならいざ戦鎚で戦うことになったとしても問題なさそうである。
「なるほど、魔物の戦力を確認していたのですね」
「うん、何があるかわからないから一応ね」
わたしたちの目当ての人物であるプランツ教授がエルフの森から帰ってこれないのは、こういう怪物が原因である可能性もあるのだ。情報もなしにいきなり戦うなんて事態は避けたい。
「わわっ、これはトカゲゴブリン! こんな北の方まで来るなんて珍しいッスねえ」
追いついてきたロマノワさんが恐竜の上で驚きの声を上げる。あら、そのトカゲゴブリンとやらはこのあたりじゃ珍しいものなの?
「これまで確認されてきた生息域は王国南部の瘴気領域周辺が中心ッスね。ハグレの群れでも流れてきたんスかねえ」
それにしてはちょっと遠すぎるっすけど……と言いながら、紙束と筆記具を取り出してスケッチをはじめる。
もしそのトカゲゴブリンの群れが本当に流れてきているのだとしたら、プランツ教授が帰ってこない理由に関わっている可能性が高い気がする。
最悪の場合、すでに襲われて……いや、悪い想像ばかりしても仕方がない。エルフの森で何か研究心をくすぐられることに出会ってしまっただけかもしれないのだ。
トカゲゴブリンの死体を後にして、さらに街道を進む。そろそろ北の雷鳴が聞こえる頃かなってところで停車して野営の準備だ。自動車という輸送手段が手に入ったことで、調理器具や調味料は以前に比べて充実している。
とはいっても、生鮮品など持ち運んでられないから野営時の食事はやっぱり保存食だ。鍋にサルタナさんが精霊術で創り出した水を注ぎ、乾燥野菜を固めた保存食を入れる。以前はこれをお供に石パンをガジガジかじっていたのだが、今回はもうちょっとだけ工夫をする。
石パンを発熱した火霊石に載せ、全体に軽く焦げ目がつくまで焼く。それからトンカチで叩いて砕いていく。こうして細かくしたものをスープに入れると、香ばしいクルトンのような感覚で比較的食べやすくなるのだ。まあ、クルトンに比べると圧倒的に硬いんだけど。
当然といえば当然のことなのだが、街にいるときと野営のときとで食事のレベルが違いすぎるのが不満だったのだ。それを解決するため、学術都市の滞在中に野営食の改良を試みていたのである。
「よかったら、この干し肉も入れるッスか? スープと交換してもらえたらうれしいッス」
ロマノワさんが干し肉をぴらぴらと振りながらやってくる。元々急な合流だったのだ。野営用の食料はお互い別々に用意していたのだが、食料同士の物々交換であれば食料切れの心配もないだろう。
「それ、どういうお肉なんですか?」
ミリーちゃんが興味津々といった様子で質問する。ロマノワさんの干し肉は真っ赤な色をしていて、これまでの旅の中では見たことがないものだった。わたしも結構気になる。
「これはッスね。南方で食肉用として飼われているオオトカゲの肉を、激辛な香辛料で漬け込んで干したものッス。そのままかじると火を吹くほど辛いッスけど、スープに入れるとまろやかになって、おいしい出汁が出るッスよ」
ほほう、そういうことなら試してみよう。とはいえいきなり全量で試して失敗してはもったいない。出来上がりかけていたスープの一部を別の鍋に移し、そこに細かく裂いた干し肉を入れてもらう。
そのまましばらく煮ると、スープの色が赤く染まり、ツンとした刺激臭が漂ってくる。日本で東南アジア系の料理店に入るとこんな匂いがしていることが多かった気がするな。なかなか食欲の湧く香りだ。
干し肉が十分柔らかくなった頃合いを見て、みんなでスープを分け合って味見をする。淡白だった野菜スープに肉の旨味が加わって、かなり奥行きのある味わいになったな。
一口飲んだ印象では見た目ほど辛くない。むしろ肉の甘味が……あっ、いや、これは後から辛さが来るタイプだ。口から食道、胃袋までがぽかぽかと熱くなり、舌がちょっぴりヒリヒリする。ほどよい辛さで食欲が刺激される。
「むー、これは冷たいエールが欲しくなっちゃいますね」
「なかなか刺激的な味わいでございますね。不思議と後を引きます」
「気に入ってもらえたみたいでなによりッス!」
この干し肉はヒットだなあ。もしロマノワさんが調味料の配合とかを知っていたら後で聞いてみよう。まったく同じものは作れないにせよ、野営食のグレードアップにつながる何かは作れそうな気がするぞ。
-- あとがき --
リッテちゃん「魔物の解説はボクの出番なのに!」
ロマノワさん「わわ、ごめんなさいッス。ぽっと出なのにでしゃばったッス……」
サルタナさん「そんな遠方の魔物までご存知だったとはさすがはリッテ様ですね」
リッテちゃん「当然です! そもそもなぜ我が師ガンダリオンが万象を識るという二つ名をいただいているかと言えばですね(後略)」
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
超人ゾンビ
魚木ゴメス
大衆娯楽
「十三歳でセックスしたら何が悪いんですか?」──こいつは何を言っているんだ?
日本中を震撼させた「歴代Z務事務次官連続殺害事件」の犯人が逮捕された。
Z務省──それは官庁の中の官庁にして時の首相をも操る、国家の中のもう一つの国家とも言うべき存在。
その頂点に立つ、上級国民の中の上級国民たる歴代Z務事務次官を十人殺すという、日本社会最大のタブーを犯した男の奇妙な告白から始まる物語──
キャンピングカーで往く異世界徒然紀行
タジリユウ
ファンタジー
《第4回次世代ファンタジーカップ 面白スキル賞》
【書籍化!】
コツコツとお金を貯めて念願のキャンピングカーを手に入れた主人公。
早速キャンピングカーで初めてのキャンプをしたのだが、次の日目が覚めるとそこは異世界であった。
そしていつの間にかキャンピングカーにはナビゲーション機能、自動修復機能、燃料補給機能など様々な機能を拡張できるようになっていた。
道中で出会ったもふもふの魔物やちょっと残念なエルフを仲間に加えて、キャンピングカーで異世界をのんびりと旅したいのだが…
※旧題)チートなキャンピングカーで旅する異世界徒然紀行〜もふもふと愉快な仲間を添えて〜
※カクヨム様でも投稿をしております
【異世界ショップ】無双 ~廃絶直前の貴族からの成り上がり~
クロン
ファンタジー
転生したら貴族の長男だった。
ラッキーと思いきや、未開地の領地で貧乏生活。
下手すれば飢死するレベル……毎日食べることすら危ういほどだ。
幸いにも転生特典で地球の物を手に入れる力を得ているので、何とかするしかない!
「大変です! 魔物が大暴れしています! 兵士では歯が立ちません!」
「兵士の武器の質を向上させる!」
「まだ勝てません!」
「ならば兵士に薬物投与するしか」
「いけません! 他の案を!」
くっ、貴族には制約が多すぎる!
貴族の制約に縛られ悪戦苦闘しつつ、領地を開発していくのだ!
「薬物投与は貴族関係なく、人道的にどうかと思います」
「勝てば正義。死ななきゃ安い」
これは地球の物を駆使して、領内を発展させる物語である。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
来訪神に転生させてもらえました。石長姫には不老長寿、宇迦之御魂神には豊穣を授かりました。
克全
ファンタジー
ほのぼのスローライフを目指します。賽銭泥棒を取り押さえようとした氏子の田中一郎は、事もあろうに神域である境内の、それも神殿前で殺されてしまった。情けなく申し訳なく思った氏神様は、田中一郎を異世界に転生させて第二の人生を生きられるようにした。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる