運命の乗船

綿天モグ

文字の大きさ
上 下
84 / 125

第84話 ニールは当直中

しおりを挟む

「ンッ、ンッ」

 アサの可愛い鳴き声が部屋に響き渡り、俺は仕事のことを忘れ夢中でアサのモノを扱いていた。
 いや、仕事のことは頭の片隅にあった。あとどのくらいしたらショーンが怒鳴り込みにくるかとか、これ以上おそくなったらどのくらい船長から叱られるかとか…でも、俺の膝の上で可愛く啼きだしたアサを放って仕事に戻るなんて、今の俺にはできないことだ。

「気持ちいいか、アサ?」
「ンッ、ニール、モ?」

 腰の下で硬くなった俺のモノを感じたのだろう。アサは細い指を這わせると、首を傾けた。

「くっ」

 その可愛い様子だけで達せるくらいだ。本気でこんなことをしている場合ではないが、今の俺だったらそれほどもたないだろう。触らずにアサの顔を見ているだけでイケる、情けないがそんな自信がある。

「アサ、それはやめろ」
「ャッ…ンッンッ」

 無意識にだろうか。アサが細い腰をこすりつけ始めた。そんな、わずかな刺激でさえとてつもなく凶暴で強力だ。口づけをしたまま、俺の首にまとわりつきこしを揺らすアサのモノを撫でながら、俺は自分のズボンを緩めた。

「ニール、キモチ、イ?」
「っ、アサッ」

 幼さの残る指がスルスルと俺の性器を撫でていく。
 長くはもたない。そう思った俺の予感は当たりそうだ。

「アサ、手、そのまま」
「ン、ャン、ンッ、アッアッ」

 アサのモノと共に自分のモノを握ると、温かい体温を筋裏に感じた。クルクルと先端を撫で、お互いのモノを擦り合わせると滑りがよくなっていき、発狂しそうなくらい気持ちよい快感がうまれていく。

「ニールッ、ボ、ク…ダ、、、、メ」
「駄目?アサ、何がダメなんだ?」
「ンッ、ャッ」

 膝の上で啼く少年の頬はいつも以上に紅く、涙で濡れている。わずかに開かれた唇は俺と、アサの唾液で濡れ、甘くて熱い吐息を吐き続けていた。
 
「手を、止めてほしいのか?」
「……?」

 アサの望まないことを続けてもしょうがない。幾度も体を重ねた関係でも、お互いのモノを合わせて扱く行為が気に食わなかったのだろうか?

「ナン、デ?」
「駄目、と言っただろう?」
「チ、ガウ、コレ…」

 困ったように顔をゆがませたアサの目元は紅く染まっていた。何かを耐えるように、俺の手を掴むと、ぐっと俺たちの性器に添えてくる。
 続けてほしいのか。それでは何が「駄目」だったんだ?

「こうやって動かしてほしいのか?」
「チガウ…コレ…ヒャンッ」

 自分の手で二人の先端を撫でたアサはびくっと跳ねると夢中でそこを撫で始めた。傷一つない色白の指が俺の亀頭を撫で、アサの小ぶりな亀頭を撫でていく様子は、この世界で一番目に毒だ。
 これだけで何度でもイケる、と心の中で思った俺は二人分を握ると上下に手を動かし始めた。ゆっくりとしている時間は、残念ながらない。なるべく早く達しないと…

「ンッ、ニールッ、ァンッ、ンーーーー!」

 どろりとアサの性器から粘液が垂れる。温かいソレのぬめりを借りて俺も絶頂を目指した。

「アサ、アサッ」

 ぐっと細身のアサの唇を奪うとパタパタと精液が散る。なんて幸せなひと時なのだろう。
 精神的にも身体的にもすっきりした俺は、胸に頭を寄せてきたアサのぬくもりを楽しみながら余韻に漬かっていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

次男は愛される

那野ユーリ
BL
ゴージャス美形の長男×自称平凡な次男 佐奈が小学三年の時に父親の再婚で出来た二人の兄弟。美しすぎる兄弟に挟まれながらも、佐奈は家族に愛され育つ。そんな佐奈が禁断の恋に悩む。 素敵すぎる表紙は〝fum☆様〟から頂きました♡ 無断転載は厳禁です。 【タイトル横の※印は性描写が入ります。18歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい。】 12月末にこちらの作品は非公開といたします。ご了承くださいませ。 近況ボードをご覧下さい。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

大学生はバックヤードで

リリーブルー
BL
大学生がクラブのバックヤードにつれこまれ初体験にあえぐ。

つまりは相思相愛

nano ひにゃ
BL
ご主人様にイかないように命令された僕はおもちゃの刺激にただ耐えるばかり。 限界まで耐えさせられた後、抱かれるのだが、それもまたしつこく、僕はもう僕でいられない。 とことん甘やかしたいご主人様は目的達成のために僕を追い詰めるだけの短い話です。 最初からR表現です、ご注意ください。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

被虐趣味のオメガはドSなアルファ様にいじめられたい。

かとらり。
BL
 セシリオ・ド・ジューンはこの国で一番尊いとされる公爵家の末っ子だ。  オメガなのもあり、蝶よ花よと育てられ、何不自由なく育ったセシリオには悩みがあった。  それは……重度の被虐趣味だ。  虐げられたい、手ひどく抱かれたい…そう思うのに、自分の身分が高いのといつのまにかついてしまった高潔なイメージのせいで、被虐心を満たすことができない。  だれか、だれか僕を虐げてくれるドSはいないの…?  そう悩んでいたある日、セシリオは学舎の隅で見つけてしまった。  ご主人様と呼ぶべき、最高のドSを…

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

放課後教室

Kokonuca.
BL
ある放課後の教室で彼に起こった凶事からすべて始まる

処理中です...