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5章 恋焦がれ巡る地獄旅行
温室栽培 3
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反射的に跳び退いたが、人影はカンダタの腰に抱きついき、大声で叫ぶ。
「ガンダダさんっ!」
鬼でもなく、囚人でもない、塊人でもない。驚くことに人影の正体は清音だった。
清音は鼻水や涙でカンダタの衣服を濡らし、何か必死に訴えるも嗚咽ばかりで言葉になっていない。
「わたっわたじ、うっこん、などごろでぇっ!ひぐっづれてごられでぇっ!どう、どうっしたらいいかっわかっわかっうっううっ!」
話を聞こうっちこの取り乱しようでは無理があるだろう。
「落ち着いてくれ」
カンダタに抱きついたまま、一向に離れようとしない。
「よがっだっカンダタさんがっきてくれで!よがっだぁ」
離れて欲しいのが本心である。しかし、1人恐怖で震えながら耐えていたと想像すると冷たく遇らうのをためらう。
清音の泣き声を聞きつけ、光弥が恐るおそる顔を覗かせる。
「もしかして、感動の再会の途中だった?」
緊張で強張っていた糸が一気に切れた光弥は間抜けな笑みを浮かべ、揶揄う。
カンダタは苦虫を噛んだような表情になるも返答しないでおいた。何を言っても茶化されそうだった。
その後、カンダタは清音を引きずるようにケイたちの元へと戻る。泣きながら現れた清音にケイは驚き、瑠璃を置いてこちらに駆け寄った。
清音と向かい合い、落ち着いた声色を意識しながら地獄に来るまでの過程を尋ねる。
清音は取り乱しながらも単語と単語を繋ぎ合わせた片言で話す。
その内容を簡潔にまとめると、いつも通り自宅で過ごしたていたそうだ。両親は不在であり、ケイも瑠璃のもとへと行った後なので1人暇していた。その時、チャイムが鳴りインターホンを出てみれば宅配便だと言う。疑念を抱かず、玄関のドアを開けるとガスマスクを装着した男がいた。そこからの記憶はなく、曖昧に覚えているのは白いガスのようなものをかけられたと言うことだ。そして意識を失い、目が覚めたらこの地獄にいた。
「私、し、死んだんですか?」
一通り話せば少し落ち着いたが、まだ動揺がある。涙を流しながらカンダタに問いかける。
その問いに答えようと割って入ってきたのは光弥だった。光弥は弾む口調で清音は死んでいないことを説明する。
2人の様子を傍目にカンダタは額に手を当てる。清音の話から推測するに、彼女は誰かに拐われ、地獄に連れてこられたのだろう。
しかし、なぜ彼女なのか。
人質のつもりだろうか。だとしても、カンダタたちのもとに合流させることはしないだろう。
誰が、何のために?
清音の方へ視線を向ければ、潤んだな目でこちらに助けを求めている。彼女の対応は光弥に任せ、カンダタは目を逸らす。
これから鏡を探さないといけない。光弥の話を信じるならば、カンダタは現在、第7層にいる。それを見つけ、第6に到着したとしても次の鏡を探さないといけない。
目を覚まさない瑠璃。拐われてきた清音。
頭が痛くなる出来事ばかりだ。
「俺は行けそうな道をもう一回探ってくるから光弥たちはそこにいてくれ」
光弥が話を終えた頃合いを見て、カンダタとは告げた。すると、光弥は不服そうに声を上げる。
「この状態で俺を置いていくの?」
気絶した瑠璃と未だに泣いている清音。ケイは清音の登場により周囲への警戒が強くなった。ピリついた空気の中、残されるのが心細いのであろう。
「悪いな」
カンダタはそれだけ言うと背を向ける。またしても不満で声を上げるが無視した。
不気味な果実が鳴る木々の下へと再び戻る。丘を登り、忍びながら影から出る。
あの農夫は果実を言いながら別の木と移動している。農夫が手にしているのは園芸用の鋏である。その鋏で果実と木をつなぐ枝を迷いなく、切った。慣れた手つきであった。
「あああっ」
採取された果実から人の声に似た鳴き声が上がる。悲鳴近いそれを聞いているだけで気が滅入る。
カンダタは耳を塞ぎたくなるを抑え、農夫の動向を意識しながら駆け足で進む。
農夫の死角になるように木の影を利用して移動する。ひと通りの収穫を終えた農夫は隣の木へと鋏を向かわせる。その動きに合わせ、カンダタは木の影に留まり、再び巨人が収穫するが終わるのをじっと待つ。
農夫が移動するまでカンダタは微動だにせず、観察する。
頭上には人が織り重なった果実があり、もぞもぞと赤い人間たちが身動きをする。蠢く人の波に揉まれているうちに1人が押し出され、熟れたくれた果実の皮がめくれるように集合体から外れ、カンダタの真後ろに落ちた。
群れから外れた囚人は肌が赤く爛れて破け、脛の肉から黄ばんだ骨の断片がはみ出ている。脚から着地したせいだろう。口から漏れる音は人のものには聞こえず、細い筒から風が通るか弱い音しか聞こえない。欠損した両足で踠き、這いつくばりながらカンダタに近づく。
カンダタは農夫から目を離し、赤い果実の一部を見つめる。警戒と言うよりは嫌悪に近い感情を抱いていた。
人間に近い四肢と胴を持っているが、腕・足、脂肪や筋肉といったものが一切ついていない。だと言うのに、腹部の周りだけゼリー状の物質を皮の下に詰められてたような腹がたぷたぷと揺らしている。それはおとぎ話や仏教で聞く餓鬼そのものだ。
地獄絵図に近い。そう実感すれば、ビニールハウスの室内は背筋に悪寒が走った。悪寒がすれば残してきた瑠璃たちがしこりになって胸に閊える。
なぜそれがしこりになっているのか理由は定かでは無い。これは勘みたいなものだ。第7層と言う未知の世界に対する恐れのせいかもしれない。
農夫は一通りの作業を完遂させ、鋏を懐に仕舞うと収穫物が詰まった籠に蓋をする。これ以上ここにいても得られるものはなさそうだ。
それよりもカンダタは直感に従った。
「ガンダダさんっ!」
鬼でもなく、囚人でもない、塊人でもない。驚くことに人影の正体は清音だった。
清音は鼻水や涙でカンダタの衣服を濡らし、何か必死に訴えるも嗚咽ばかりで言葉になっていない。
「わたっわたじ、うっこん、などごろでぇっ!ひぐっづれてごられでぇっ!どう、どうっしたらいいかっわかっわかっうっううっ!」
話を聞こうっちこの取り乱しようでは無理があるだろう。
「落ち着いてくれ」
カンダタに抱きついたまま、一向に離れようとしない。
「よがっだっカンダタさんがっきてくれで!よがっだぁ」
離れて欲しいのが本心である。しかし、1人恐怖で震えながら耐えていたと想像すると冷たく遇らうのをためらう。
清音の泣き声を聞きつけ、光弥が恐るおそる顔を覗かせる。
「もしかして、感動の再会の途中だった?」
緊張で強張っていた糸が一気に切れた光弥は間抜けな笑みを浮かべ、揶揄う。
カンダタは苦虫を噛んだような表情になるも返答しないでおいた。何を言っても茶化されそうだった。
その後、カンダタは清音を引きずるようにケイたちの元へと戻る。泣きながら現れた清音にケイは驚き、瑠璃を置いてこちらに駆け寄った。
清音と向かい合い、落ち着いた声色を意識しながら地獄に来るまでの過程を尋ねる。
清音は取り乱しながらも単語と単語を繋ぎ合わせた片言で話す。
その内容を簡潔にまとめると、いつも通り自宅で過ごしたていたそうだ。両親は不在であり、ケイも瑠璃のもとへと行った後なので1人暇していた。その時、チャイムが鳴りインターホンを出てみれば宅配便だと言う。疑念を抱かず、玄関のドアを開けるとガスマスクを装着した男がいた。そこからの記憶はなく、曖昧に覚えているのは白いガスのようなものをかけられたと言うことだ。そして意識を失い、目が覚めたらこの地獄にいた。
「私、し、死んだんですか?」
一通り話せば少し落ち着いたが、まだ動揺がある。涙を流しながらカンダタに問いかける。
その問いに答えようと割って入ってきたのは光弥だった。光弥は弾む口調で清音は死んでいないことを説明する。
2人の様子を傍目にカンダタは額に手を当てる。清音の話から推測するに、彼女は誰かに拐われ、地獄に連れてこられたのだろう。
しかし、なぜ彼女なのか。
人質のつもりだろうか。だとしても、カンダタたちのもとに合流させることはしないだろう。
誰が、何のために?
清音の方へ視線を向ければ、潤んだな目でこちらに助けを求めている。彼女の対応は光弥に任せ、カンダタは目を逸らす。
これから鏡を探さないといけない。光弥の話を信じるならば、カンダタは現在、第7層にいる。それを見つけ、第6に到着したとしても次の鏡を探さないといけない。
目を覚まさない瑠璃。拐われてきた清音。
頭が痛くなる出来事ばかりだ。
「俺は行けそうな道をもう一回探ってくるから光弥たちはそこにいてくれ」
光弥が話を終えた頃合いを見て、カンダタとは告げた。すると、光弥は不服そうに声を上げる。
「この状態で俺を置いていくの?」
気絶した瑠璃と未だに泣いている清音。ケイは清音の登場により周囲への警戒が強くなった。ピリついた空気の中、残されるのが心細いのであろう。
「悪いな」
カンダタはそれだけ言うと背を向ける。またしても不満で声を上げるが無視した。
不気味な果実が鳴る木々の下へと再び戻る。丘を登り、忍びながら影から出る。
あの農夫は果実を言いながら別の木と移動している。農夫が手にしているのは園芸用の鋏である。その鋏で果実と木をつなぐ枝を迷いなく、切った。慣れた手つきであった。
「あああっ」
採取された果実から人の声に似た鳴き声が上がる。悲鳴近いそれを聞いているだけで気が滅入る。
カンダタは耳を塞ぎたくなるを抑え、農夫の動向を意識しながら駆け足で進む。
農夫の死角になるように木の影を利用して移動する。ひと通りの収穫を終えた農夫は隣の木へと鋏を向かわせる。その動きに合わせ、カンダタは木の影に留まり、再び巨人が収穫するが終わるのをじっと待つ。
農夫が移動するまでカンダタは微動だにせず、観察する。
頭上には人が織り重なった果実があり、もぞもぞと赤い人間たちが身動きをする。蠢く人の波に揉まれているうちに1人が押し出され、熟れたくれた果実の皮がめくれるように集合体から外れ、カンダタの真後ろに落ちた。
群れから外れた囚人は肌が赤く爛れて破け、脛の肉から黄ばんだ骨の断片がはみ出ている。脚から着地したせいだろう。口から漏れる音は人のものには聞こえず、細い筒から風が通るか弱い音しか聞こえない。欠損した両足で踠き、這いつくばりながらカンダタに近づく。
カンダタは農夫から目を離し、赤い果実の一部を見つめる。警戒と言うよりは嫌悪に近い感情を抱いていた。
人間に近い四肢と胴を持っているが、腕・足、脂肪や筋肉といったものが一切ついていない。だと言うのに、腹部の周りだけゼリー状の物質を皮の下に詰められてたような腹がたぷたぷと揺らしている。それはおとぎ話や仏教で聞く餓鬼そのものだ。
地獄絵図に近い。そう実感すれば、ビニールハウスの室内は背筋に悪寒が走った。悪寒がすれば残してきた瑠璃たちがしこりになって胸に閊える。
なぜそれがしこりになっているのか理由は定かでは無い。これは勘みたいなものだ。第7層と言う未知の世界に対する恐れのせいかもしれない。
農夫は一通りの作業を完遂させ、鋏を懐に仕舞うと収穫物が詰まった籠に蓋をする。これ以上ここにいても得られるものはなさそうだ。
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