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ルリちゃんとユウくん
最悪の結末
しおりを挟むルリちゃんの鳴き声。
押し寄せる罪悪感、背徳感、そして快楽。
私たちはもう、この時、狂っていた。
「ぁぅっ。ぁっあっ。ユウくん…っ。ぁっ」
言いようのない興奮が、胸を覆い尽くして行った。ルリちゃんの泣き声が聞こえる中で、腰を動かすと、背徳感や狂気と共に、言いようのない快楽が全身を掛け巡った。
「うそ…なにやってんの!?早く離れてよ気持ち悪い! 離れて!」
ルリちゃんは、ヒステリックに叫びながら、抱き合って再び腰を振り始めた私たちに向かって手を伸ばした。そしたら、ユウくんがその手を振りほどく。そのひょうしに、彼女はバランスを崩して尻もちをついた。
「うるせぇな。出てけよ」
ユウくんの聞いたことがないくらい、冷たくて低い声。
もうユウくん、浮気バレちゃって開き直ってる感じだった。最低すぎてやばかった。出てけってここルリちゃんの家なのに。
尻もちを付いて私とユウくんを見上げるルリちゃん。私は彼女と目が合った。
「ごめんね、ルリちゃん…。んっ。気持ちぃ。止まんないっ。ぁっあんっ」
私は、腰を動かし続けるユウくんの上で体を揺らしながら、快楽に歪んだ顔を彼女に向けた。
ギシギシ…ギシギシ…。
ルリちゃんのソファーが、揺れて行く。
「ぁっあんっ。んぁっ。ユウくんっ。ルリちゃん見てるのにぃっ。ぁっんっ」
私は、彼の首に抱きついて、声を上げた。
「いいからっ。ほらもっとっ。はっ」
ユウくんは、私のお尻を持って、腰を動かし続けていた。
ギシギシギシギシ。
私たちの動きに合わせて鳴るソファー。
「ぁっあんっ。んぁっ。あっぁっ。ユウくんっぁっ」
「アイっ。好きだよっ。はっ」
「私もっ。ぁんっんぁっユウくん激しっ。んっ」
ギシギシギシギシギシギシギシギシ…。
もう、狂った私たちは、抱き合ってキスしたりしながら、もう本能のままに快楽を求め続けていた。
ルリちゃんは、尻もちを着いて座ったまま、表情を引きつらせながら、激しく交わる私たちをただ見ていた。もう、頭が真っ白になってるような、そんな感じで。
そんなルリちゃんをちらちら見ながら、えっちしていたら、私は押し倒されて、次は正常位でユウくんに入れられた。
二人で表情を引きつらせるルリちゃんを視界に入れながら、また動き始めた。ルリちゃんの引き攣った顔を見たら、なんだかすごく、ぞくってした。
「ひどい…。止めて…、やめてってば! やめてよ! あんたらおかしいんじゃないの!?」
この異常な状態に、ルリちゃんはヒステリックに叫び始めた。さっきまで漠然と見てるだけだったのに、何かの糸が切れたかのようだ。
またルリちゃんは、私の上で動くユウくんの背中を叩いて、彼を揺さぶって「やめてやめてやめて!」って騒ぎ始めた。
ユウくんは、彼女を突き飛ばして、私に腰を振り続けた。もう、ルリちゃんから見たら地獄だっただろうな。ルリちゃんは狂ったような泣き声を上げて、突き飛ばされた先でしゃがみこんでいた。
「ぁっんぁっあんっあっ! ユウくんっ。ぁんっルリちゃんがっぁっ!」
私は、おっぱいを大げさに揺らされながら、甘い声を出す。
ガタガタガタガタ…。
ソファーが揺れる。
「ルリなんてもういいよっ。アイっ。好きだよ付き合お。はっ。…っ!」
「んっ。ぁっあっあん! ユウくんっ嬉しいっぁんっあっ」
ルリちゃんの泣き声が響く中で、私とユウくんは抱き合ってえっちし続けた。
罪悪感も背徳感も全部通り越した、狂気的な興奮が止まらない。
ルリちゃんが、床に座って涙で顔をぐちゃぐちゃにして、私たちを憎しみを込めた目で睨み付けている。過呼吸になるんじゃないかってくらい息を荒くするルリちゃん。泣き声を響かせて、どう見てももう、彼女は正常な精神状態ではなかった。
私は彼女と目を合わせる。ユウくんも彼女を見てた。そんな状態の彼女を見ながらするえっちに、萎えるどころか興奮しちゃってる私たち。
「んっぁっ、あっあっ。だめっ。ぁんっだめぇっ」
私は止まらない。
ガタガタガタガタガタ…。
ユウくんも、止まらなくて。
どれくらいなんだろ。
どれくらい私たちは、ルリちゃんの目の前でえっちし続けたんだろ。10分くらいだったかな。もっと長かったかな。わからないや。
私たちは最後、これでもかってくらい激しくえっちしてイった。快楽が解き放たれたとき、お腹に精子を出したユウくん。
私とユウくんは、しばらく息切れしていた。
「ーーーーーっ!」
鼻をすする音。下を向いたまま泣き声を響かせるルリちゃん。
私とユウくんは、無言で着替えはじめた。えっちが終わったら、少しずつ冷静になって行く。私は、妙にドキドキしていた。緊張って言うのかな。なんだか、我に返って、罪悪感と緊張感が一気に押し寄せて来た感じだった。
やばい…。
なんて事しちゃったんだろ…。
俯くルリちゃんを見て、思った。
でも今更ごめんなんて言えない。話しかける事もできない。
着替えながら、私の手は震えていた。
人の彼氏とのえっちは今までにしてきたけど、これはさすがにやり過ぎ…。でも、今までで一番興奮したのも事実で…。
もう、手が震えてた。やばかった。本当に。
そのあと、どうしたんだっけ。私は、ルリちゃんと話すことなく、彼女の家を出て行ったんだっけ。ユウくんも一緒に出た気がする。あまり覚えてない。声出して泣くルリちゃん。確か、出てけって叫ばれて、私とユウくんは何も言えずに出てったような。
さっきの快楽が嘘のように、ユウくんと私の冷めきった空気。ルリちゃんのあの顔が頭から離れなかった。
ルリちゃんの家からの帰り、ユウくんの車で家の近くまで送ってもらう。ユウくんも多分、最後我に返ったみたいで、車ではすごい暗い顔をしていた。あんまり会話もなかった。
なにやってんだろ。ルリちゃんのあんな顔初めて見た。今頃どんな気持ちで、彼氏と友達が浮気してた部屋に一人でいるんだろう。本当に、何してんだろ私。
それから、私はユウくんともルリちゃんとも、連絡を途絶えさせた。ユウくんから何回も連絡来てたけど、ラインブロックして、着信拒否にした。
ユウくんとルリちゃんは、あれ以来別れたらしい。そりゃそうだよね…。
オンラインゲームももうやめた。
私は、この時を最後に、二人に会う事はなかった。
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