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上京してきて金がない大学生に出資してみた

6話

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「あれ?もしかしてお仕置きしてほしかったのか?ごめんなぁ、気づかなくて」

「そ、そんなわけないだろおおおお!いいから、とめててえええええ」

「止めて下さい、だろ?」

先端のおもちゃも再び振動を強くしてあげる。

「だあああ、とめてえええ、とめてくださいいいいい」

涙をぼろぼろながして、口からよだれの泡を漏らしながら懇願する姿はとても滑稽だった。

「まぁなんだっていいや」

しょうがないから振動をとめる。

「ひぃ、っぃうっ」

「で、何?」

コウジくんの顔をタオルで拭う。

「か、彼氏が、金、取ってこいって…それで、あの…」

「彼氏が、ねぇ…彼氏が登録したの?」

「はい、ある日急に、それでこの家に行けって」

コウジくんは涙を流している。

「ほんとかなぁ」

コウジくんの顔に全てのリモコンを近づけてわざとカチカチと音を鳴らした。

「ほ、ほんとです!!なんか、金が必要だから、財布からも盗ってこいって…」

「ふーん…でも大丈夫?俺、運営に通報しちゃったよ」

「通報?」

さぁーっとコウジくんから顔色が失われていく。

「そ、通報」

「警察に捕まるの?」

「さぁどうだろうな」

あのサイト自体、違法なものだから警察には連絡が行かない気もするが。

「ど、どうすれば…」

コウジくんはガクガク震え出した。

「うーん、俺は知ったことじゃないけど、とりあえず気持ちよくなろうか」

俺はコウジくんに覆いかぶさる。



コウジくんは再び気絶した。
ナカから引っこ抜くとゴポリと音を立てて出したものが溢れ出てきた。

「うわ、やば」

コウジくんのソコを縛っていたことを忘れていたから、紐を外してあげるとものすごい勢いで液体が飛び出してくる。

「ベットさっさと買い換えようっと」

コウジくんはしばらくは目を覚まさないだろう。
俺は徹夜で眠たい頭を動かしながら、シャワーを浴びて着替える。
パソコンのマウスを動かすと開いたままの裏クラウドファンディングのサイトが立ち上がった。

「お、そろそろか」

お迎えの連絡が入っている。
一応、コウジくんに服を着せて荷物も近くに置いた時に家のインターホンのチャイムが鳴った。

「はーい」

「お待たせしております」

スーツ姿に覆面の男性がいた。

「…どなたでしょう」

「こちらのサイトのものです」

男はスマホで開いた裏クラウドファンディングのサイトのホームページを開いてインターホン越しに見せてくる。

「あぁ、どうぞ」

俺はエントランスの鍵を開ける。

「失礼いたします」



玄関の扉を開けると、インターホン越しには気付かなかったが男性が二名いた。

「なんか、彼氏に金持って来いって言われたらしいです」

「そうでしたぁ。ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございません。こちらご入金いただいた額のご返金分と、ベット等の弁償代でいかがでしょうか?」

抑揚のない声で男が厚めの封筒を差し出す。

「…まぁもらえるならもらっとくよ。これ、コウジくんの荷物ね」

「ありがとうございます」

二人で話している間にもう一人の男はベットからコウジくんを抱え上げていた。

「では」

二人は静かに去って行った。
奇妙な休日の朝だった。

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