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目指せ、スキルのレベルアップ
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カイルさんが話してくれたのは国民なら全員が知っているものだ。
人になぜスキルが授かるようになったのかを示す、古くから伝わるいわば神話のようなものである。
「この祠が重要なんだよ」
「祠って実際に存在するんですか!?」
「うん、行ったことあるからね」
ケロっとした顔でカイルさんは言うが、俺はこの話は眉唾だと思っていたので唖然としてしまった。
「えええええ!」
「ただたどり着くまでが大変なんだよ」
「でしょうね」
「冒険者ランクAでギリギリかな。村までなら余裕、森に入ると魔物が多いからちょっと厳しい、洞窟まで来るとあれはもはや魔窟だね。その奥の祠に辿り着くまでには8割が死んでしまうよ」
「よくたどり着けましたね…」
「はは、身内に放りこまれてね」
なんてことないように言うが非常に恐ろしい身内をお持ちのようだ。
「祠にいくと絶対にレベルが上がるんですか?」
「そりゃあ強い魔物と戦い放題なんだから必然的にレベルは上がるよ」
「てことは祠の恩恵ではないってことですか?」
「いや祠自身にも力があるから、祠に辿り着ければさらにレベルが上がるというかレベルの上限が解放されるって感じかな」
「ん?レベルって上限あるんですか?」
「うん、なにもしていないと頭打ちになっちゃうよ」
知らなかった。
「というかこんな話、俺にして大丈夫なんですか!?」
「はは、国家レベルの機密ではある」
カイルさんはヘラヘラ笑いながらそう答えた。
「ですよね!?だって俺、誰からもこんな話聞いたことないですから!!!!」
かなり重要な秘密を聞いてしまった俺はテンパっていた。
「ただあの場所は不思議でね。倒しても倒してもどこからか魔物が湧き出るんだ」
カイルさんはそんな俺を見ないふりをしているのか平然と話し始めた。
「祠の力なんじゃないんですか」
「たぶんそうだけど。だとしたら魔物を生む祠は果たして味方なのかな」
なんて難しいことを俺に投げかけるんだよカイルさん。
「…とりあえず今の俺でも祠まで行けるんですか?」
「無理だろうね」
「あっさり」
俺はカイルさんから話を聞いて正直迷っていた。
自分が行くのは確定だが、一緒にパーティーを組んでいるダニエルやケイト、ジェイクにザールを連れていくのかだ。
「今すぐ行って来いって話じゃないから存分に悩めよ」
カイルさんはそういうと俺の頭をぐちゃぐちゃに掻き混ぜると仕事のため先に家を出ていった。
「はぁ、どうしようかな」
そもそもみんなにこの話をするかも悩む。
というか国家レベルの秘密をぺらぺらと話していいものなのだろうか?
ただ俺だけある日突然レベルが上がっていたら絶対にみんなはその理由を知りたがるだろう。
俺が逆の立場だったらなんとしてでも聞き出したいと思うだろうし。
「とりあえず俺も今日の仕事に行かないと」
重い腰を上げてノロノロと出かける準備をするのだった。
…
ギルドに到着するともうすでに四人がいた。
「おい、遅いぞレイ!」
ケイトが折れの肩に手を回してくる。
「ごめんごめん」
目ざといダニエルが俺に声をかけてきた。
「レイ、何かあった?」
「…いや、別に」
「そう?ならいいけど」
きっと誤魔化せてはいないからあとで二人きりになったら問い詰められるだろうなぁと苦笑してしまった。
人になぜスキルが授かるようになったのかを示す、古くから伝わるいわば神話のようなものである。
「この祠が重要なんだよ」
「祠って実際に存在するんですか!?」
「うん、行ったことあるからね」
ケロっとした顔でカイルさんは言うが、俺はこの話は眉唾だと思っていたので唖然としてしまった。
「えええええ!」
「ただたどり着くまでが大変なんだよ」
「でしょうね」
「冒険者ランクAでギリギリかな。村までなら余裕、森に入ると魔物が多いからちょっと厳しい、洞窟まで来るとあれはもはや魔窟だね。その奥の祠に辿り着くまでには8割が死んでしまうよ」
「よくたどり着けましたね…」
「はは、身内に放りこまれてね」
なんてことないように言うが非常に恐ろしい身内をお持ちのようだ。
「祠にいくと絶対にレベルが上がるんですか?」
「そりゃあ強い魔物と戦い放題なんだから必然的にレベルは上がるよ」
「てことは祠の恩恵ではないってことですか?」
「いや祠自身にも力があるから、祠に辿り着ければさらにレベルが上がるというかレベルの上限が解放されるって感じかな」
「ん?レベルって上限あるんですか?」
「うん、なにもしていないと頭打ちになっちゃうよ」
知らなかった。
「というかこんな話、俺にして大丈夫なんですか!?」
「はは、国家レベルの機密ではある」
カイルさんはヘラヘラ笑いながらそう答えた。
「ですよね!?だって俺、誰からもこんな話聞いたことないですから!!!!」
かなり重要な秘密を聞いてしまった俺はテンパっていた。
「ただあの場所は不思議でね。倒しても倒してもどこからか魔物が湧き出るんだ」
カイルさんはそんな俺を見ないふりをしているのか平然と話し始めた。
「祠の力なんじゃないんですか」
「たぶんそうだけど。だとしたら魔物を生む祠は果たして味方なのかな」
なんて難しいことを俺に投げかけるんだよカイルさん。
「…とりあえず今の俺でも祠まで行けるんですか?」
「無理だろうね」
「あっさり」
俺はカイルさんから話を聞いて正直迷っていた。
自分が行くのは確定だが、一緒にパーティーを組んでいるダニエルやケイト、ジェイクにザールを連れていくのかだ。
「今すぐ行って来いって話じゃないから存分に悩めよ」
カイルさんはそういうと俺の頭をぐちゃぐちゃに掻き混ぜると仕事のため先に家を出ていった。
「はぁ、どうしようかな」
そもそもみんなにこの話をするかも悩む。
というか国家レベルの秘密をぺらぺらと話していいものなのだろうか?
ただ俺だけある日突然レベルが上がっていたら絶対にみんなはその理由を知りたがるだろう。
俺が逆の立場だったらなんとしてでも聞き出したいと思うだろうし。
「とりあえず俺も今日の仕事に行かないと」
重い腰を上げてノロノロと出かける準備をするのだった。
…
ギルドに到着するともうすでに四人がいた。
「おい、遅いぞレイ!」
ケイトが折れの肩に手を回してくる。
「ごめんごめん」
目ざといダニエルが俺に声をかけてきた。
「レイ、何かあった?」
「…いや、別に」
「そう?ならいいけど」
きっと誤魔化せてはいないからあとで二人きりになったら問い詰められるだろうなぁと苦笑してしまった。
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