転生した俺は破壊と再構築スキルで這い上がってやる!

浅上秀

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試しに絡んできた少年を陥れてみた

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「ふぅ」

あれから俺の破壊スキルでドームを大まかに壊して破片をザールとケイトに砕いてもらった。
破壊された土のドームが砂状になったところでダニエルの風のスキルでジェイクが植物に影響がないと思われる範囲を割り出してそこに飛ばしてもらった。

「一件落着」

「さぁて、とりあえず合流だけするか」



あれからあっさりとリーダーを見つけて採集の結果を報告した。

「今日は野営だから準備してこい」

「はい」

俺たち五人は野営の準備を手伝いながら、作戦を立てた。

「まず懲らしめるにはあいつの弱みを知らないとな」

「弱みしかなさそうだよね」

「ジェイク、意外と辛辣…」

俺たちは二手に分かれることにした。
自分たちの野営準備を終わらせる組とさりげなく他のチームの食料の確保やテントを立てる手伝いをしながら情報を集める組だ。

料理が得意なジェイクと無口なザールに準備を任せて、俺とダニエルとケイトは他のチームへの聞き取りに回る。

「これ、よかったらどうぞ」

隣でテントを立てて火おこしをしていた隣のチームに薪を渡す。

「お、ありがとう。お礼にあげれるもの、何かあるかな」

受け取った男性がきょろきょろとあたりを見回す。

「ああ、全然いいんです!気にしないでください。ただちょっと教えていただきたいことがありまして…」



「できた」

ザールが全員を呼び集めてくれて俺たちは夕食にすることにした。

「うわぁ、うまそう…」

ジェイクが持っていた薬草で薬膳鍋を作ってくれた。

「疲労回復と身体を温める薬草が入ってます」

「干肉のはずなのに臭みもなくてうまい!」

ケイトがガツガツと食べすすめていく。

「ケイト、ちょっと落ち着きなよ。それで集めた情報を共有しようか」

ダニエルが苦笑いで話を始める。

「俺は隣のチームから聞いたんだけど、他にも邪魔されたチームも何個かあったらしい。邪魔されなかったチームと比較すると貴族の子息や令嬢がいるかいないかで区別してたみたいだ」

「あれ?レイって貴族だよね?」

「そのはずなんだけどなぁ」

俺、そんなに貴族に見えないのかなぁ…とほほ。

「まぁレイのことはおいておいて、ケイトは?」

「ほへふふふんん」

「食べながらしゃべるな」

ザールが冷たく睨む。

「んぐっ、わりぃわりぃ。腹減ってたからよ。俺は偶然、親父の知り合いがいたからその人に話聞いてきた。その人自身も貴族だからそっちの事情に詳しいと思ってな。社交界でもあいつ浮いてるらしい。一人息子だから甘やかしすぎたせいじゃないかってさ」

「ふ~ん…甘やかされたやつに効く薬ってことだね」

「ジェイク、お前毒でも盛るつもりか」

「それもありでは?」

「いや、なしだろ」

夕食を食べながら毒を盛る以外でどうやって陥れるか話し合うのだった。

「いやぁ今夜はいい夢が見れそうだ」




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