転生した俺は破壊と再構築スキルで這い上がってやる!

浅上秀

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試しに絡んできた少年を陥れてみた

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実家を出た俺は今まで以上に自由にクエストに参加できるようになった。
例えば泊りがけや遠征など、家を離れるクエストだ。

「カイルさん、俺今日から二日間、南の湖の探索のクエストに行ってきます」

泊りがけの時は事前にカイルさんに報告するようにはしている。

「わかった。まぁ俺も三日くらい家開けるけどな」

カイルさんは結構な頻度で家にいない。
一週間に一日でも滞在すれば珍しいほうだ。

それから俺はカイルさんの冒険者ランクやスキルについては一切知らない。
よくわからないが極秘らしい。



俺はカイルさんの家を出てクエストの集合場所まで向かった。
何気に初めて南の湖まで行くので楽しみだったりしている。

「よっ!レイ!」

ケイトが俺の背中をパシリとたたいた。

「あたっ、痛いよケイト」

「なぁあれから大丈夫だったか?」

実家を出てから久しぶりに会ったケイトは心配そうに声を潜めた。

「はは、大丈夫だよ」

「ならよかった」

ケイトはニカリと歯を出して笑った。

「今日一緒?」

「南の湖だろ?ここ最近で出たFランクのクエストこれくらいしかないから皆くるんじゃねーか」

ケイトと話していると、ジェイクがやって来た。

「お、おはよう…」

「おはよう」

「おぉ、ジェイクも来たのか」

「う、うん、南の湖には水辺にしかない薬草がたくさん生えてるみたいなんだ」

薬草の話になるとジェイクは声色が変わる。

「…うわっ」

ジェイクとほのぼの話していると、ケイトが突然大声を出した。

「あ、ザールも来てたんだ」

振り向くとぬっとザールが現れた。
音もなく突然現れてみんなをよく驚かせている。
最初のころは、ジェイクなんか驚きすぎて泣きそうになっていた。

「うん」

「みんないるとなんか安心するな」

ケイトがまたニッカリと笑った。

集まって人は最終的には10人くらいでちょっとした集団になっている。

「点呼とってさっさと出発するぞ」

気怠そうな男性が声をかける。
グレールと名乗った男性は腕にCランクのブレスレットをしていた。



「まぁ今日は湖のまわりの生物の調査だから、特に危険なこともないだろうってことでFランク向けのクエストになってる。気張りすぎずに頑張ってくれ。」

ギルドを出発すると南の湖に向かって全員で歩きだす。

道中、俺たち五人は最近のクエストやスキルの特訓の話などで盛り上がっていた。
すると一人の男が急に大声で全員に聞こえるように話し始めた。

「これだから田舎の初心者の冒険者は品がなくて困るよ」

俺たちのことかなと思ったが無視をして五人で話し続ける。







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