魔法少女に就職希望！

第七章 修行の旅 後編

第三話 現地の魔法少女との交流

「は、はい！？ってどなた？」

二人が振り向くとそこには一人の女性が立っていた。

「初めまして。ワタシ、ヨウアンいいます。ココで魔法少女やってる。よろしくネ」

彼女は現地の魔法少女だった。

「初めまして。私はユリです。よろしくね」

「私はアミ、よろしくね」

二人は慌てて自己紹介をする。

「こっちがユリで、こっちがアミ、わかった。とりあえず、移動する、ついてきて」

「はい」

ぱたぱたと歩くヨウアンのあとを二人で追いかけた。

…

「それにしてもヨウアンさんは日本語がすごくお上手なんですね」

「ワタシ、日本の大学、行ってたから、日本語得意」

「へー！どこの大学に通ってたんですか？」

フレンドリーなアミはどんどんとヨウアンに話しかけてコミュニケーションを取っていく。
しかしユリはあまり初対面の人と離すことが得意ではないため、黙って二人の会話を聞きながら歩いていた。
二人が　に連れられたのは空港の駐車場だった。

「※※※」

駐車場に到着するとヨウアンは二人から離れて一人の男性に近づいていく。

「×××」

二人は現地の言葉で何かを話していた。

「何話してるんだろう…」

アミが興味津々に二人を見つめる。

「さぁ」

ユリは興味なさそうに当たりを見回していた。

「さ、来て、乗るよ」

「はーい」

ヨウアンが案内してくれたのはマイクロバスだった。
先ほど、離していた相手はマイクロバスの運転手だったのだ。

「おおき荷物、後ろに」

ヨウアンに言われて二人はスーツケースをトランク部分に乗せる。

「うわぁ」

アミはバスに乗って早々、興奮気味だった。

「やばそう…」

ユリはアミとは対照的に青い顔をしていた。

「ユリ、どうしたの？」

「私乗り物酔いしやすくて…」

「大丈夫、そんなに、揺れない」

ヨウアンがユリに笑いかける。

「うん、ありがとう」

ヨウアンの笑顔を見てユリも小さく笑った。