魔法少女に就職希望!

浅上秀

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第八章 打倒四天王!

第四話 アズvs北の王 セクハラオヤジ

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「帰ってきて早々大変ね」

「ほんと、エグチさんちょっと依怙贔屓してない?」

先輩魔法少女たちがアミとユリが出て行った部署で愚痴っている。

「アズ・・・」

「才能ない奴ほどよく吠えるってこと。ほっとこミヅキ」

「うん」

二人でこそこそと話しているとエグチに呼ばれた。

「お二人も出てください」

「でも今日の当番は…」

ミヅキがホワイトボードを振り返る。

「わかりました、出ます」

アズはミヅキの言葉を遮った。

「いいの?」

「うん、せっかくだし、アミやユリに負けてられない」

「そう、だね」

二人は目を合わせて頷きあった。

「では、いってらっしゃい」

エグチは二人を笑顔で見送る。



アズとミヅキもビルから出た瞬間、霧に包まれた。

「うわっ、ここどこよ…」

アズが連れてこられたのは風が吹きすさぶ砂漠のような場所だった。

「よくきたな、魔法少女よ」

怪人はすでにアズの真正面にいた。

「あんたは…四天王の…」

「さよう、我は魔法怪人団四天王、北の王セクハラオヤジぞ」

アズは怪人を睨む。

「何の用」

「なぁに、ちょっと静かになってもらうだけだ」

「そんなこと、させるわけないでしょ」

アズは腕時計をしている手をあげた。

「チェンジ」

「チェンジ、スタート」

甘めで腰にきそうなくらいセクシーで低い男性の声が辺りに響く。

「な、なんだ…!?」

セクハラオヤジはその声だけで若干、腰が引けていた。

「魔法少女アズ、チェンジフィニッシュ」

アズがポーズを取ってロットを構える。

「まぁいい、我が技の餌食にしてくれるぞ」

怪人が手を振りかざす。

「お主、彼氏はおらんのか?まぁそのような様子じゃあいるわけないかのう…がはは、セクハラタイフーン」

セクハラオヤジは辺りの砂を巻き込んだ強風をアズにぶつけてくる。

「こいつっ!シールド、オン」

アズは防御しながらもセクハラの言動にイライラしていた。

「ほほほ、イライラしておるのう…さては生理中かのう?」

セクハラオヤジは下品な笑みを浮かべながら攻撃してくる。
しかし怪人の風が強風すぎて思うようにアズは動けなかった。

「あー。もう、うっとおしい」

アズは顔に張り付いた前髪をかきあげる。

「魔法少女ちゃんや、そろそろ終わりにしようかのう」

「そうね…私もこれで終わりにしてやる」

アズの眼光に光が宿る。
怪人が次の技のために力を蓄えようと風を消したその時だった。

「全力必殺ウッドアターック」

アズのロットから巨木が現われ、怪人を押しつぶす。

「うぎゃああああ」

怪人は巨木に圧迫されて押しつぶされた。
最後にはチリとなって宙に消えたのだった。

「はぁ、胸糞悪い」

アズは魔法でその場からすぐに転移してミヅキの元にむかった。











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