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お誘いお家訪問編
2話
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「そんなに固くならなくても」
真壁が笑いながら近藤を見る。
「す、すいません、なんか緊張しちゃって」
「はは、お茶でも持ってきますね」
真壁がキッチンにむかう。
「お、おかまいなく・・・」
近藤は小さい声で呟いたので、真壁には聞こえないようだった。
「どうぞ」
グラスに入れたお茶が差し出される。
「いただきます・・・」
近藤は緊張のあまり喉がカラカラだったので一気にあおった。
「おお、良い飲みっぷりですね」
真壁は笑いながら二杯目を持ってきてくれた。
そしてテレビの電源を入れた。
「着替えてくるので少しお待ちください」
「は、はい・・・」
「あと荷物はこちらにどうぞ」
近藤は荷物を膝からどけた。
真壁はリビングのドアから出て行く。
…
しばらくして戻ってきた真壁は白いTシャツに黒のチノ素材のパンツととてもカジュアルだった。
「お待たせしました」
「い、いえいえ」
近藤は待っている間ぼーっとテレビを見ていた。
しかし内容は全く頭に入ってきていなかった。
「面白いですか?」
「え?」
「テレビ」
「ええ、まぁ…」
近藤の緊張を察した真壁はクスリと笑う。
「そんなに緊張されなくても」
「う、うう」
近藤はあそうは言われても、人様の家に来ることが久しぶりだったのでどう寛いでいいのか分からなかった。
…
二人はしばらくソファに座って黙ってテレビを見ていた。
その沈黙を破ったのは真壁だった。
「近藤さん、お腹すきませんか?」
「あ、そういえば」
そういうとちょうど近藤のお腹が鳴った。
「ははは、言ってくださればよかったのに」
「言い出しにくいですよっ」
近藤は恥ずかしさで顔が真っ赤だった。
「何か作りましょうか。嫌いなものはありませんか?」
「強いて言えば、あさりが…」
「へ?あさり?」
「砂が入ってる時のあのじゃりっとした感じがどうも苦手で…」
「あさりですか…ずいぶん、それはまた…」
真壁は感慨深げな顔でソファを立った。
「え?何かダメですか?」
「いやいや、ずいぶんと…」
「ずいぶん?」
近藤があ首を傾げる。
「可愛らしいなと思って」
キッチンに向かっている途中で振り向いた真壁が笑う。
「か、かわいくないですよ、別に」
近藤はぷいと真壁から顔を背けた。
…
キッチンで真壁が食事を作っている間、近藤は再びテレビを見ていた。
「できましたよ」
良い匂いがしてきたと思ったら真壁に呼ばれた。
「あ、ありがとうございます」
近藤はソファから立ち上がる。
ダイニングテーブルにはパスタがオムライスが。
「オムライスですか?」
「はい、私の得意料理なんです」
真壁がお茶目に笑った。
真壁が笑いながら近藤を見る。
「す、すいません、なんか緊張しちゃって」
「はは、お茶でも持ってきますね」
真壁がキッチンにむかう。
「お、おかまいなく・・・」
近藤は小さい声で呟いたので、真壁には聞こえないようだった。
「どうぞ」
グラスに入れたお茶が差し出される。
「いただきます・・・」
近藤は緊張のあまり喉がカラカラだったので一気にあおった。
「おお、良い飲みっぷりですね」
真壁は笑いながら二杯目を持ってきてくれた。
そしてテレビの電源を入れた。
「着替えてくるので少しお待ちください」
「は、はい・・・」
「あと荷物はこちらにどうぞ」
近藤は荷物を膝からどけた。
真壁はリビングのドアから出て行く。
…
しばらくして戻ってきた真壁は白いTシャツに黒のチノ素材のパンツととてもカジュアルだった。
「お待たせしました」
「い、いえいえ」
近藤は待っている間ぼーっとテレビを見ていた。
しかし内容は全く頭に入ってきていなかった。
「面白いですか?」
「え?」
「テレビ」
「ええ、まぁ…」
近藤の緊張を察した真壁はクスリと笑う。
「そんなに緊張されなくても」
「う、うう」
近藤はあそうは言われても、人様の家に来ることが久しぶりだったのでどう寛いでいいのか分からなかった。
…
二人はしばらくソファに座って黙ってテレビを見ていた。
その沈黙を破ったのは真壁だった。
「近藤さん、お腹すきませんか?」
「あ、そういえば」
そういうとちょうど近藤のお腹が鳴った。
「ははは、言ってくださればよかったのに」
「言い出しにくいですよっ」
近藤は恥ずかしさで顔が真っ赤だった。
「何か作りましょうか。嫌いなものはありませんか?」
「強いて言えば、あさりが…」
「へ?あさり?」
「砂が入ってる時のあのじゃりっとした感じがどうも苦手で…」
「あさりですか…ずいぶん、それはまた…」
真壁は感慨深げな顔でソファを立った。
「え?何かダメですか?」
「いやいや、ずいぶんと…」
「ずいぶん?」
近藤があ首を傾げる。
「可愛らしいなと思って」
キッチンに向かっている途中で振り向いた真壁が笑う。
「か、かわいくないですよ、別に」
近藤はぷいと真壁から顔を背けた。
…
キッチンで真壁が食事を作っている間、近藤は再びテレビを見ていた。
「できましたよ」
良い匂いがしてきたと思ったら真壁に呼ばれた。
「あ、ありがとうございます」
近藤はソファから立ち上がる。
ダイニングテーブルにはパスタがオムライスが。
「オムライスですか?」
「はい、私の得意料理なんです」
真壁がお茶目に笑った。
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