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気づいてしまってから
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気づいてしまってから俺は、俺以外に二人の関係が知られて最悪の状況に陥った時のことを想像するようになってしまっていた。
「当事者でもないのになんで俺がこんなに気をもまなきゃいけないんだ…」
コーチは他のエリアや店舗も管理しているので毎日店に来るわけではない。
仮にコーチが来店したとしても二人がよく一緒にいたところで、業務上ありえないことではない。
「にしてもだよな…」
俺は二人で密室にこもる頻度が高いことにも気づいてしまった。
さすがに業務中にそんなこと…とは思った。
「最近よく店長室のカギ閉まってるよな」
何気なく聞こえた他のスタッフの声にドキリする。
するともう一人いた別のスタッフが答えた。
「あー、なんか本社で進めてる新規プロジェクトの実証実験をうちのお店でやるらしくて、その打ち合わせなんだって」
「おまえなんでそんなこと知ってるんだよ」
それは俺も思った。
「え、秘密」
そしてこの会話を聞いて少しほっとしてしまった自分にも驚いた。
なぜ俺はこんなにも安堵しているのだろうか。
「倉庫にもよく二人で籠ってるのもそのせい?」
そうだ、店長室はパソコンやら資料やらがあるから会議のために籠るのはわかる。
でもなんで倉庫に行く必要が…。
「あそこ防音ばっちりだから機密情報漏れないものね」
うん、防音ばっちりという情報はあまり聞きたくなかったかもしれなかった。
…
このように日々俺の頭を悩ませる二人だが、決定的に二人が付き合っているという場面に遭遇していないのではないか、という疑問にたどり着いてしまった。
見てやっぱり、と思いたい反面、見たくない気もしている。
これ以上踏み込みたくないが、気になる。
人間心理とはいかに矛盾したものであることよ…。
「当事者でもないのになんで俺がこんなに気をもまなきゃいけないんだ…」
コーチは他のエリアや店舗も管理しているので毎日店に来るわけではない。
仮にコーチが来店したとしても二人がよく一緒にいたところで、業務上ありえないことではない。
「にしてもだよな…」
俺は二人で密室にこもる頻度が高いことにも気づいてしまった。
さすがに業務中にそんなこと…とは思った。
「最近よく店長室のカギ閉まってるよな」
何気なく聞こえた他のスタッフの声にドキリする。
するともう一人いた別のスタッフが答えた。
「あー、なんか本社で進めてる新規プロジェクトの実証実験をうちのお店でやるらしくて、その打ち合わせなんだって」
「おまえなんでそんなこと知ってるんだよ」
それは俺も思った。
「え、秘密」
そしてこの会話を聞いて少しほっとしてしまった自分にも驚いた。
なぜ俺はこんなにも安堵しているのだろうか。
「倉庫にもよく二人で籠ってるのもそのせい?」
そうだ、店長室はパソコンやら資料やらがあるから会議のために籠るのはわかる。
でもなんで倉庫に行く必要が…。
「あそこ防音ばっちりだから機密情報漏れないものね」
うん、防音ばっちりという情報はあまり聞きたくなかったかもしれなかった。
…
このように日々俺の頭を悩ませる二人だが、決定的に二人が付き合っているという場面に遭遇していないのではないか、という疑問にたどり着いてしまった。
見てやっぱり、と思いたい反面、見たくない気もしている。
これ以上踏み込みたくないが、気になる。
人間心理とはいかに矛盾したものであることよ…。
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