ダンジョン行くなら監禁するよ?

浅上秀

文字の大きさ
上 下
79 / 120
第九章 任務とクエスト

3話

しおりを挟む
「これか」

二人はギルドを出発して、クエストにかかれていた薬草を求めて国の北東部にある森に来ている。

「どれくらい持っていくんだっけ」

マルクがグレンが手にしている依頼書を覗き込んだ。

「五十」

「そんなにいる?これだってただの傷薬になるだけなのに…」

「まぁ仕事なんだからしょうがねぇだろ」

二人は辺りに生えている薬草を積み始める。
あっという間に五十束集まった。

「終わったな」

「引き渡し行こうか」

「だな」

二人は森を出てギルドと依頼主に連絡する。

「薬草収集完了っと」

「こっちも連絡きたぞ。ここの居酒屋に来いとよ」

依頼主からはすぐに連絡がきた。
二人は店の名前もギルドに伝えると店に向かった。



夕方、二人は店にたどり着いた。

「怪しい店だな」

路地裏の奥まった場所に店はあった。

「出されたものは口にしないでおこうか」

マルクは表情を引き締める。

「おう」

二人はドアを開いて店に入る。

「いらっしゃい」

店員であるスキンヘッドに目つきの悪い男が二人を一瞥した。

「待ち合わせできたんだが」

グレンが睨み返す。

「…奥でお待ちだよ」

男は二人から目を離すとジョッキを磨き始めた。

「行こうか」

「おう」

二人は唾を飲み込んで奥に進んだ。



「ようこそ」

奥に入ると優しそうな男が二人に笑いかける。

「クエストの依頼の薬草を50束持ってきた」

「たしかに。ではこちらが今回の報酬です」

男は金の入った袋を手渡す。

「こんなに?これ一個売ったって大した金にならないだろ」

袋の中を確認したマルクは訝しげに男を見る。

「おや、察しが良いですね」

男が笑みを深める。

「何が狙いだ?」

グレンが尋ねる。

「もう一仕事、お願いしたくてですね」

「もう一仕事だと?」

「はい…少々お片付けを手伝っていただきたく」

男が一枚の紙を差し出す。

「この人物を殺してください」

「!!」

用紙を見たマルクは驚いた。

「これは…騎士団の団長じゃねーか。なんであんたがこの人を狙うんだ?」

グレンが男を睨みつける。

「それに関してお答えできることはございません」

「…何にせよ僕たちは殺しは対象外なんだ。帰らせてもらうよ。行こう」

マルクはテーブルの上に金貨の袋を戻すとグレンに声をかける。

「まぁまぁそうはおっしゃらず…ただで帰っていただくわけにも行きませんし」

男の声色が変わった。







しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

雄牛は淫らなミルクの放出をおねだりする

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

処理中です...