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第七章 ギルドと騎士団
4話
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「てことなんだけど…」
グレンの待つ部屋に戻ったマルクがグレンの肩に顔をうずめながら先ほどの話をグレンに伝える。
「俺は別にかまわないよ」
グレンはマルクの頭を撫でながら答える。
「ほんとか!」
がばっとマルクの顔がグレンの肩から上がる。
「お、おう、ギルドも困ってるんだろ?俺、ギルドには世話になったから恩返ししねぇと…それに」
「それに?」
「マルクと一緒にクエストに行ってみたかったんだ」
はにかむグレンにマルクはしっかりと抱き着いた。
「グレン、大好き。僕もグレンと一緒に任務に行ってみたかったんだ」
「はは、一緒だな」
「それに終わったら半年休みももらえるし」
「本当か!?」
「新婚旅行とか行きたいね」
「もはやこのクエストが新婚旅行なんじゃ…」
「それはやだ」
二人はじゃれあいながら未来に思いをはせるのだった。
…
次の日の朝、騎士団にて。
「失礼いたします」
団長室にマルクが入ってくる。
「おう、朝早くにどうした」
「昨日のお返事に参りました」
団長は手に持っていた書類を机に置くとマルクの方を見据える。
「で?」
「やらせてください」
「いいのか、本当に」
「はい」
二人の視線が交わる。
「そうかそうか。ああ、よかった」
団長はほがらかに笑う。
「てことで休暇、よろしくおねがいしますね」
「まずはちゃんと任務こなして来いよ」
「それはあたりまえです」
「・・・頼んだぞ」
「はい」
「ギルドの方には俺から連絡しておく。対象になりそうなクエストがギルドに依頼され次第、任務開始だ。任務の終了は組織の特定まで。特定できたら後は俺たち騎士団全員の仕事だ。それまで、頑張れよ」
団長がいつになく真剣にマルクを見つめる。
「はい」
マルクもその視線に答える。
「あああ、おまえがいないと仕事が滞りそうだ…」
「誰か代わりに団長の尻を叩いてくれそうな人を探しておきます」
「それは勘弁だ」
こうしてマルクの任務、グレンのギルドからの依頼のクエストが始まるのだった。
グレンの待つ部屋に戻ったマルクがグレンの肩に顔をうずめながら先ほどの話をグレンに伝える。
「俺は別にかまわないよ」
グレンはマルクの頭を撫でながら答える。
「ほんとか!」
がばっとマルクの顔がグレンの肩から上がる。
「お、おう、ギルドも困ってるんだろ?俺、ギルドには世話になったから恩返ししねぇと…それに」
「それに?」
「マルクと一緒にクエストに行ってみたかったんだ」
はにかむグレンにマルクはしっかりと抱き着いた。
「グレン、大好き。僕もグレンと一緒に任務に行ってみたかったんだ」
「はは、一緒だな」
「それに終わったら半年休みももらえるし」
「本当か!?」
「新婚旅行とか行きたいね」
「もはやこのクエストが新婚旅行なんじゃ…」
「それはやだ」
二人はじゃれあいながら未来に思いをはせるのだった。
…
次の日の朝、騎士団にて。
「失礼いたします」
団長室にマルクが入ってくる。
「おう、朝早くにどうした」
「昨日のお返事に参りました」
団長は手に持っていた書類を机に置くとマルクの方を見据える。
「で?」
「やらせてください」
「いいのか、本当に」
「はい」
二人の視線が交わる。
「そうかそうか。ああ、よかった」
団長はほがらかに笑う。
「てことで休暇、よろしくおねがいしますね」
「まずはちゃんと任務こなして来いよ」
「それはあたりまえです」
「・・・頼んだぞ」
「はい」
「ギルドの方には俺から連絡しておく。対象になりそうなクエストがギルドに依頼され次第、任務開始だ。任務の終了は組織の特定まで。特定できたら後は俺たち騎士団全員の仕事だ。それまで、頑張れよ」
団長がいつになく真剣にマルクを見つめる。
「はい」
マルクもその視線に答える。
「あああ、おまえがいないと仕事が滞りそうだ…」
「誰か代わりに団長の尻を叩いてくれそうな人を探しておきます」
「それは勘弁だ」
こうしてマルクの任務、グレンのギルドからの依頼のクエストが始まるのだった。
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