ダンジョン行くなら監禁するよ?

浅上秀

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第七章 ギルドと騎士団

3話 

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「お断りします」

マルクははっきりと断る。

「そういうと思ったよ」

団長は苦笑する。

「ですがお二人くらいしか頼れる人が…」

職員がしょぼくれる。

「いやいるでしょ。僕たち以外にもたくさん人材いるでしょ!」

マルクが反論する。

「お恥ずかしながら、ギルドには信用という点では訝しいものが多くて…」

責任者も困り果てている。

「という訳で、マルク頼んだ」

団長がマルクの肩を叩いた。

「いやです」

マルクは団長の手を引きはがす。

「まぁまぁそう言わず…お礼、弾むぞ?」

「そんなんじゃ吊られませんよ」

「本当か…?」

団長が口角をあげる。

「もちろんギルドの方からも正式なクエストとして冒険者であるグレン様に依頼させていただきますので、それなりの報酬もご用意いたします」

責任者と職員が頷く。

「…一年」

「はい?」

ギルドの二人が首を傾げるが、団長は椅子から飛び上がった。

「だ、だめだ、一ヶ月だ」

「七カ月」

「…三カ月」

「半年」

「わかった、半年、半年だ」

団長がなにかに折れた。
マルクは小さくガッツポーズをした。

「いったい何が半年で…?」

ギルドの職員が尋ねる。

「休暇だよ、休暇」

「団長、中々長期で休みとらせてくれないので」

マルクがいたずらっ子のように笑みを浮かべる。

「ではよろしいですね?」

「うん、でも休暇以外にも欲しい物たくさんあるから、よろしく」

ギルド二人にもその笑みが向く。

「え、ええ」

「もちろんです」

「グレンには僕から伝えておくから。詳しいことは後日で」

「わかった。休んでるところ悪かったな」

そう言いながらも団長は悪びれる様子がない。

「全くですよ」

そんな団長をマルクはジト目で睨む。

「お邪魔しました」

「グレン様にもよろしくお伝えください…」

ギルドの二人も椅子から立ち上がってお辞儀をする。

「ええ、わざわざありがとうございました」

マルクは三人を玄関まで送り届けるとグレンの待つ部屋へと走るのだった。







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