ダンジョン行くなら監禁するよ?

浅上秀

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第七章 ギルドと騎士団

1話

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グレンは気がつくといつもの屋敷の自分の部屋のベッドにいた。

「いってぇ」

今まであったことは夢だったのではないかと思ったが、起き上がろうとした際、とてつもなく腰が痛んだので現実だと嫌でもわかってしまった。

「あ、グレン、起きた?」

音もなくマルクが現われる。

「うおっ、マルク…」

マルクの手がグレンの額に添えられる。

「熱はないみたいだね。良かった解毒剤の副作用もないみたいで」

マルクがほっとしたように息をついた。

「わ、悪かったな…」

グレンはうつむいた。

「何が?」

「その、あの…無理やり連れてかれちまって」

「ほんとだよ。おまけに犯されかけてるし」

「何も言い返せねぇや」

グレンは苦笑して顔をあげた。
マルクは優しい顔でグレンを見ていた。

「やっぱり家から出しちゃダメだなって思った」

「ああ、俺もそんな気がする」

二人は目を合わせて思い切り笑った。



「で、何の用?」

応接室でマルクはギルドの人間を睨みつけていた。

「まぁまぁ、ちょっとは話聞いてやれ」

ギルドの職員と責任者を連れてきた騎士団の団長がマルクを宥める。

「先日はうちの人間が迷惑をかけた。これはお詫びの印だ。どうかこれでおさめてくれ」

責任者は深々と頭をさげてマルクに菓子折りを手渡す。

「はぁ、めんどくさ…」

「俺の顔を立てると思って受け取ってくれ」

団長に言われてマルクはだるそうに受け取るとすぐさま使用人に放り投げた。

「私からもお詫びを…」

職員も頭をさげるがマルクが片手で制した。

「あんたはいいよ。居場所教えてくれて部屋までつきとめてくれて。世話になったね」

マルクは真顔で礼をいった。

「いえいえ。元はといえば私がマルク様を呼び止めてしまったことが原因ですし」

「いやどの未知、いつかはグレンがあいつに襲われてたと思うから。それが僕のいる時におきて良かったって思ってるから。いいよ、気にしないで」

「はい、ありがとうございます」

職員は深々と頭をさげた。

「それで団長、謝罪だけのためにわざわざ家に来たわけじゃないんですよね?」

マルクの鋭い視線が今度は騎士団の団長に向いた。









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