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第六章 久しぶりにギルドに行く
7話
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バーンと弾ける音がダリルとグレンがいる部屋に響く。
音共に扉が吹っ飛び、吹っ飛んだ扉が壁に激突する。
「な、なんだ!?」
ダリルは慌ててベットから身体を起こす。
「おいこら…」
扉がなくなった部屋の入口からマルクが入ってくる。
「お、おまえは!」
ダリルはマルクの顔を見て驚いた。
「おまえ、誰のモノに手出してんだよ」
マルクの絶対零度の視線がダリルを射抜く。
後ろから騎士団の団長も部屋に入ってきた。
「おまえがダリルか。現行犯で逮捕する」
団長は素早くダリルを床に押さえつけた。
「げ、現行犯ってなんのだよ!」
「とぼけんじゃねーよ」
マルクが床に伏しているダリルの頭を踏みつける。
「うっぐ」
ダリルはうめき声をあげたが、マルクには関係なかった。
「俺のグレンに手だしやがって…」
「ち、ちげぇよ!グレンに誘われたんだよ!」
ダリルは慌てて言い訳する。
「はぁっ!?」
マルクは足に込めている力を強めた。
「ううううう」
ダリルの顔はどんどんと床板に押し込まれていく。
「誰が誰を誘ったってぇ!?」
「おい、その辺にしておけ」
団長があきれ顔でマルクを諫めた。
「団長、でも…」
「おまえの怒りはわかった。でも先にグレンのこと助けてやれ」
マルクは正気を取り戻し、ダリルの頭の上から足をどけた。
「グレン!!!」
慌ててベットに近寄ると、服をはだけさせて息を荒げているグレンがいる。
「マ、ルク・・・」
「しゃべらなくていい。行くぞ」
マルクはベットから軽々とグレンを抱き上げる。
「あ、あの!」
様子を部屋の入り口から伺っていた職員がマルクに声をかける。
「何?急いでるんだけど」
マルクはイラついた様子で職員に返事をする。
「ひっ、あのあちらの空き部屋をおえましたので、よろしければそちらでお休みになって下さい。グレン様もその状態では馬車には乗れないでしょうし…」
職員は恐る恐るマルクに進言した。
「マルク、部屋いけ」
「団長、そいつどうするんですか?」
「もうすぐ騎士団の奴らが来るからそいつらと一緒に連れてく。俺なら一人でも大丈夫だから、マルクはグレン尾こと何とかしてやれ」
マルクの腕の中でグレンは息絶え絶えだった。
「わ、わかりました…」
マルクは渋々、グレンを連れて職員が取ってくれた部屋に急ぐのだった。
音共に扉が吹っ飛び、吹っ飛んだ扉が壁に激突する。
「な、なんだ!?」
ダリルは慌ててベットから身体を起こす。
「おいこら…」
扉がなくなった部屋の入口からマルクが入ってくる。
「お、おまえは!」
ダリルはマルクの顔を見て驚いた。
「おまえ、誰のモノに手出してんだよ」
マルクの絶対零度の視線がダリルを射抜く。
後ろから騎士団の団長も部屋に入ってきた。
「おまえがダリルか。現行犯で逮捕する」
団長は素早くダリルを床に押さえつけた。
「げ、現行犯ってなんのだよ!」
「とぼけんじゃねーよ」
マルクが床に伏しているダリルの頭を踏みつける。
「うっぐ」
ダリルはうめき声をあげたが、マルクには関係なかった。
「俺のグレンに手だしやがって…」
「ち、ちげぇよ!グレンに誘われたんだよ!」
ダリルは慌てて言い訳する。
「はぁっ!?」
マルクは足に込めている力を強めた。
「ううううう」
ダリルの顔はどんどんと床板に押し込まれていく。
「誰が誰を誘ったってぇ!?」
「おい、その辺にしておけ」
団長があきれ顔でマルクを諫めた。
「団長、でも…」
「おまえの怒りはわかった。でも先にグレンのこと助けてやれ」
マルクは正気を取り戻し、ダリルの頭の上から足をどけた。
「グレン!!!」
慌ててベットに近寄ると、服をはだけさせて息を荒げているグレンがいる。
「マ、ルク・・・」
「しゃべらなくていい。行くぞ」
マルクはベットから軽々とグレンを抱き上げる。
「あ、あの!」
様子を部屋の入り口から伺っていた職員がマルクに声をかける。
「何?急いでるんだけど」
マルクはイラついた様子で職員に返事をする。
「ひっ、あのあちらの空き部屋をおえましたので、よろしければそちらでお休みになって下さい。グレン様もその状態では馬車には乗れないでしょうし…」
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「マルク、部屋いけ」
「団長、そいつどうするんですか?」
「もうすぐ騎士団の奴らが来るからそいつらと一緒に連れてく。俺なら一人でも大丈夫だから、マルクはグレン尾こと何とかしてやれ」
マルクの腕の中でグレンは息絶え絶えだった。
「わ、わかりました…」
マルクは渋々、グレンを連れて職員が取ってくれた部屋に急ぐのだった。
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