ダンジョン行くなら監禁するよ?

浅上秀

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第五章 結婚

5話

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二人はその足でまず騎士団に向かった。
事務局に婚姻証明を提出するためである。

「グレンも来る?」

「俺部外者だけど…」

「パートナーに訓練見せたりする人もいるからいいよ、行こう」

騎士団に到着するとマルクはグレンの肩を抱いて歩き出した。

「なぁ、あれマルクさんじゃないか?」

「今日って公休じゃなかったか」

「おい、誰か一緒にいるぞ」

「え?」

野次馬のごとく、騎士団の人々が次々と現れ、グレンの肩を抱いているマルクの様子に白目をむいて驚いていた。

「マルク、騎士団ではおまえってどういう立位置なんだよ…」

「普通に優しい副団長とかだと思うけど…?」

マルクは小首をかしげている。
そんな話をしているうちに事務局に辿り着いた。

「お疲れ様です」

「あ、お疲れ様です」

窓口の眼鏡をかけた女性はマルクが来たのを見るなり、頬を赤く染めた。

「事務局長はいるかな?」

「は、はい。いらっしゃいます」

「そう。グレン、行くよ」

「お、おう」

マルクは足早に事務局長室に向かって行く。
コンコンとノックして慣れた手つきで扉を開けた。

「おや、マルクくん、今日は非番じゃないのかね」

「いやん」

部屋の中では金髪の女性と髭面の男性がイイことの真っ最中だったようだ。
女性の服ははだけており、身体は男性にしなだれかかっている。

「事務局長、あいかわらずお元気なことで。婚姻証明を提出に来たのでさっさと判をください」

マルクはそんな様子にものともせず、デスクにバンっ書類をおいた。

「はは、君もあいかわらずだねぇ」

事務局長はほいほいと判を押す。

「これで大丈夫だ。グレン、帰るぞ」

「う、うん」

「ああ、そうだ。おめでとう、マルクくん」

「…ありがとうございます。事務局長、ではお邪魔しました」

さっさと事務局長室から出ると、別の部屋にむかってマルクは歩き出した。

「いつもああなのか?」

「事務局長?うん、パートナーとイチャコラしまくってるよ。仕事はできるから誰も文句言わないんだ」

「へー…」

次に辿り着いたのは一際目立つ大きな扉の部屋、団長室だった。







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