16 / 120
第二章 監禁スタート(?)
6話
しおりを挟む
昼食を終えたグレンは食事を下げに来た執事に尋ねる。
「あの、何かやることないですか…?」
「やることですか?」
「はい、なんか暇で…」
グレンは頭をかきながら答える。
執事はしばらく目を瞬かせるが、直ぐに笑顔でグレンに尋ねる。
「読書はお嫌いですか?」
「はい、あまり本は好きになれなくて…」
「作用でございますか…ではこちらを」
「これは?」
「マルク様からお預かりしているものです」
執事はグレンに白い箱を渡してきた。
「何が入ってるの?」
「私にはわかりかねます」
「ふーん」
「それでは失礼いたします」
執事は部屋を出て行った。
グレンは白い箱を振ってみた。
カタカタと音がする。
開けてみようかと思ったが、なんとなく嫌な予感がしたのでおいておいた。
そうしているうちに日は落ちていった。
…
静かだった廊下が騒がしくなる。
ガチャリと部屋の鍵が開いた。
「たーだいま」
マルクが仕事から帰宅したのだった。
「マルク!おかえり!」
「グレン!今日は何してた?」
マルクは騎士団の服装から着替えながら話しかけてくる。
着替え終わると執事を呼んで服を片付けさせて、夕食の準備をさせた。
「何もしてなかった」
「そうなの?俺、執事に暇つぶし預けておいたんだけど」
「あぁ、これ?」
ベットサイドにおいていた白い箱を持ちあげる。
「そうそれ」
マルクが箱を受け取る。
「開けてみた?」
「ううん、なんか・・・嫌な予感がして」
マルクはグレンの返答を聞いて笑った。
「ははは、おまえの動物的な勘は相変わらずだね。恐れ入るよ」
「え?」
「開けてみようか」
マルクがふたに手を掛ける。
その時だった。
ドアのノックが鳴った。
「はーい」
マルクがドアを振り向きながらノックに答える。
「失礼いたします」
執事が入ってきた。
「ディナーの用意が整いましたのでお迎えに伺いました」
「あれ?部屋に持って来いって言ったよね?」
「はい、しかしグレン様はお部屋をお出になられる機会がないご様子ですので、折角ですのでダイニングでお食事をしてはいかがかと・・・」
「わざと閉じ込めてんだよ」
執事の答えにマルクはぼそりとつぶやいた。
「マルク様?」
「ううん、なんでもない、行こうか」
マルクはがらりと表情を変えた。
そして笑顔でグレンに言った。
「俺、こんな格好だけど…」
グレンはディナーに行くような清掃ではなく、ネグリジェのようなものを身にまとっていた。
「何?裸が良いの?」
「そ、そんなこと言ってないだろ!」
マルクは笑っている。
「僕の家だから、いいんじゃないかな」
「う、うん・・・」
笑顔のマルクはグレンの足元の枷を外した。
二人はそのまま一緒にダイニングにむかい夕食を共にした。
「あの、何かやることないですか…?」
「やることですか?」
「はい、なんか暇で…」
グレンは頭をかきながら答える。
執事はしばらく目を瞬かせるが、直ぐに笑顔でグレンに尋ねる。
「読書はお嫌いですか?」
「はい、あまり本は好きになれなくて…」
「作用でございますか…ではこちらを」
「これは?」
「マルク様からお預かりしているものです」
執事はグレンに白い箱を渡してきた。
「何が入ってるの?」
「私にはわかりかねます」
「ふーん」
「それでは失礼いたします」
執事は部屋を出て行った。
グレンは白い箱を振ってみた。
カタカタと音がする。
開けてみようかと思ったが、なんとなく嫌な予感がしたのでおいておいた。
そうしているうちに日は落ちていった。
…
静かだった廊下が騒がしくなる。
ガチャリと部屋の鍵が開いた。
「たーだいま」
マルクが仕事から帰宅したのだった。
「マルク!おかえり!」
「グレン!今日は何してた?」
マルクは騎士団の服装から着替えながら話しかけてくる。
着替え終わると執事を呼んで服を片付けさせて、夕食の準備をさせた。
「何もしてなかった」
「そうなの?俺、執事に暇つぶし預けておいたんだけど」
「あぁ、これ?」
ベットサイドにおいていた白い箱を持ちあげる。
「そうそれ」
マルクが箱を受け取る。
「開けてみた?」
「ううん、なんか・・・嫌な予感がして」
マルクはグレンの返答を聞いて笑った。
「ははは、おまえの動物的な勘は相変わらずだね。恐れ入るよ」
「え?」
「開けてみようか」
マルクがふたに手を掛ける。
その時だった。
ドアのノックが鳴った。
「はーい」
マルクがドアを振り向きながらノックに答える。
「失礼いたします」
執事が入ってきた。
「ディナーの用意が整いましたのでお迎えに伺いました」
「あれ?部屋に持って来いって言ったよね?」
「はい、しかしグレン様はお部屋をお出になられる機会がないご様子ですので、折角ですのでダイニングでお食事をしてはいかがかと・・・」
「わざと閉じ込めてんだよ」
執事の答えにマルクはぼそりとつぶやいた。
「マルク様?」
「ううん、なんでもない、行こうか」
マルクはがらりと表情を変えた。
そして笑顔でグレンに言った。
「俺、こんな格好だけど…」
グレンはディナーに行くような清掃ではなく、ネグリジェのようなものを身にまとっていた。
「何?裸が良いの?」
「そ、そんなこと言ってないだろ!」
マルクは笑っている。
「僕の家だから、いいんじゃないかな」
「う、うん・・・」
笑顔のマルクはグレンの足元の枷を外した。
二人はそのまま一緒にダイニングにむかい夕食を共にした。
10
お気に入りに追加
954
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。





王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜のたまにシリアス
・話の流れが遅い


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる