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本編
8話
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ショウはあっという間に高校三年生になった。
友人の誘いで始めて見たプログラミングに見事にハマったショウは大学で工学部に入りたいと考えるようになった。
そこで一人暮らしができる、すこし遠くの大学を受験することにした。
「まさか大学まで同じとこ選ぶとはなぁ」
友人はそうショウをちゃかした。
…
勉強は部活を引退してから本格的に始めたものの、以前から理系科目への抵抗がなかったためすんなりと点数は上がっていった。
そして直前の模試では余裕の合格圏内の判定が出ていた。
「これなら大丈夫だろう」
担任も太鼓判を押してくれたので、ショウは安心して当日は受験会場に向かった。
「頑張ってね、いってらっしゃい」
見送りは母だけだった。
イツキは現在、出張で不在だった。
「どうよ」
会場で偶然、前後の席になった友人がショウに声をかける。
「余裕」
ショウはニヤリと口角をあげた。
…
試験が終わってからは友人と毎日遊び続けた。
「生きててあんなに勉強したの初めてだった」
「きつかった?」
「まぁそれなりにな」
「でも開放感すごくね?」
「それな」
卒業式が終わってしまうと合格発表まであっという間だった。
「…あった」
「え、あったの!?どこ!??」
合格発表の日、母はどうしてもついて行くと言って聞かなかった。
ショウは自分の番号を見つけると安堵し、そのまま帰宅の途に着こうとした。
「あ」
「おう」
友人にあった。
「どうだった?」
「おまえこそ」
二人は顔を見合わせた。
「せーの」
「受かってた」
声が被る。
「ここにきても腐れ縁続行か」
「めでたいな」
「ほんとだよ」
…
「おめでとう」
家に帰ると母から連絡をもらっていたのかイツキが笑顔で出迎えてくれた。
「…どうも」
「今日はご馳走ね」
母は目に見えて嬉しそうだ。
「でも一人暮らしになるんだろう?寂しくなるわ」
母は少し寂しそうだった。
…
一人暮らしをする家を選んだり、入学準備に追われてあっという間にショウが引っ越す日が訪れてしまったのだった。
友人の誘いで始めて見たプログラミングに見事にハマったショウは大学で工学部に入りたいと考えるようになった。
そこで一人暮らしができる、すこし遠くの大学を受験することにした。
「まさか大学まで同じとこ選ぶとはなぁ」
友人はそうショウをちゃかした。
…
勉強は部活を引退してから本格的に始めたものの、以前から理系科目への抵抗がなかったためすんなりと点数は上がっていった。
そして直前の模試では余裕の合格圏内の判定が出ていた。
「これなら大丈夫だろう」
担任も太鼓判を押してくれたので、ショウは安心して当日は受験会場に向かった。
「頑張ってね、いってらっしゃい」
見送りは母だけだった。
イツキは現在、出張で不在だった。
「どうよ」
会場で偶然、前後の席になった友人がショウに声をかける。
「余裕」
ショウはニヤリと口角をあげた。
…
試験が終わってからは友人と毎日遊び続けた。
「生きててあんなに勉強したの初めてだった」
「きつかった?」
「まぁそれなりにな」
「でも開放感すごくね?」
「それな」
卒業式が終わってしまうと合格発表まであっという間だった。
「…あった」
「え、あったの!?どこ!??」
合格発表の日、母はどうしてもついて行くと言って聞かなかった。
ショウは自分の番号を見つけると安堵し、そのまま帰宅の途に着こうとした。
「あ」
「おう」
友人にあった。
「どうだった?」
「おまえこそ」
二人は顔を見合わせた。
「せーの」
「受かってた」
声が被る。
「ここにきても腐れ縁続行か」
「めでたいな」
「ほんとだよ」
…
「おめでとう」
家に帰ると母から連絡をもらっていたのかイツキが笑顔で出迎えてくれた。
「…どうも」
「今日はご馳走ね」
母は目に見えて嬉しそうだ。
「でも一人暮らしになるんだろう?寂しくなるわ」
母は少し寂しそうだった。
…
一人暮らしをする家を選んだり、入学準備に追われてあっという間にショウが引っ越す日が訪れてしまったのだった。
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