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しおりを挟む亮真様と初めてお会いした日から四年が経ちました。
私は17歳に、亮真様は21歳になりました。
17歳になった私はこの数年で亮真様に見合う女性になりたいという思いから努力を続けてまいりました。
幸い心身ともに少しは成長できたのではないかと自負しております。
幸太郎お兄様には外に行く際には必ず供を付け、必ずお兄様にその旨を知らせるように口を酸っぱくして言われております。
お兄様曰く、
「お前は自分のことになるとあまり自覚がないようだが、いや、ないままでこの場合はいいのか?とにかく男どもに不用意に笑顔を向けたり愛想よくする必要はない。」
のだそうです。
なぜそこまでお兄様が過保護になられるのかと首をかしげると、お兄様に大きなため息をつかれてしまいました。
亮真様との交流も順調に行われておりまして、いまだにドキドキしてしまいますが多少は亮真様を目の前にしても平静を装うくらいはできるようになりました。
そして春うららかな今日、亮真様のお兄様であられる太賀お義兄様と琴葉様の婚姻の儀が執り行われております。
厳かに慎ましやかに式は粛々と執り行われましてそのあとは披露宴となりました。
私も亮真様の婚約者として披露宴では亮真様のお隣でお二人の門出をお祝いさせていただいております。
お色直しで現れました琴葉お義姉様は真っ白なドレスを身に纏われて、まるで白薔薇姫のようでした。
「とてもお綺麗ですね。」
「ああ、そうだな。」
亮真様と私も、来年夫婦となる予定です。琴葉お義姉様には足元にも及びませんが、亮真様に綺麗だと思っていただけるとよいのですが。
「亮真さん、似合ってるかしら?」
「ああ、義姉さんとても綺麗だ。」
「ふふふっ、ありがとう亮真さん。」
幸せそうにしておられるお義姉様を亮真様は目を細めて見つめていらっしゃいます。
義兄夫婦を見つめる亮真様は本当に嬉しそうにしていらして、家族思いで素敵な方なのだと改めて思いました。
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