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うなされては目が醒めて、吐き気と頭痛に冷や汗を流し、再び意識をなくしておりました。 

気が付けば身に着けていたものがすべて汗でぐっしょりと濡れていおります。 

ふらふらしますがすべてを脱いで備え付けの椅子に掛けて水を少し口に含みます。 

寝台に戻ろうと一歩踏み出したところで視界がグワンと揺れてそのまま床に倒れてしまいました。 

「はぁはぁっ」 

地べたを這って寝台にしがみつきながらどうにかして寝台に這いずり上りました。 

一国の王妃ともあろうもののこのような姿を誰が想像できるでしょうか。 

身の回りの世話をするものにさえも拒絶され、蔑ろにされ、新婚早々夫は違う女性を選んでしまったただ働くだけの出来損ない王妃だなんて。 

王妃として尊敬してくれる多くの国民を目の前にして救われた感情も、ここ王宮で仕事をこなすだけの環境に戻ると一瞬で惨めな現実に引き戻されます。 

息も切れてガタガタ震えているうちに、再び意識を失ってしまいました。 

 
ーーー

「王妃陛下いらっしゃいませんか?ここに書類を置いておきますよー。」 

「おい、いないのにそれはないだろ?」 

「一応だよ一応、しっかし執務室にわざわざ書類持ってきてやったってのにいねえんだからなー。出来損ないって呼ばれるだけあるよな!」 

はははっ!! 

 

バタバタとうるさい音で目が醒めました。 

喉が非常に乾いておりますが、もう既に水は飲みほしてしまったようです。 

痛む節々をどうにか動かして生乾きの服をかぶり、乱れた髪をひとくくりに結びなおします。 

寝台の上の布はびっしょりと汗で濡れておりますし喉も乾いておりますので、とにかく自室に戻ることにしました。 

「はぁっはぁっ…」 

こんな状態で廊下に出ればさらに皆からの笑いものにされることでしょう。 

それでも扉を開けてゆっくりと歩いて行きます。 

案の定汗だくで息の上がった名ばかりの王妃である私が一人でどうにか姿勢を正し、冷や汗を流しながら歩いているのを手伝おうとするものはおりません。 

「…なんだあれ…具合が悪いのか…しかし…ああなっても放っておかれるとは…惨めだな…」 

「くくくっ…見ろよ…顔を真っ青にして髪の一括りにして飾りっ気が全くねーんだからよ。汗で髪の毛張り付けて歩いてるぜ…」 

私を遠目に皆が嘲笑しております。 


私が角を曲がった瞬間ドッと背後に笑い声が木霊していきます。 

「はぁっはぁっ…」 

やっとのことで自室に戻った私はすぐに呼び鈴を鳴らしますが案の定誰も来ることはありません。 

「水を…そうだわ…」 

浴槽に栓をして座り、どうにかして水を蛇口からひねり出し口を近づけ夢中で水を飲み続けていると唇を切ってしまいました。 

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