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第167話 小さかったのですぐさま頼みたい
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「茜さん。制服が小さいんですって!」
咲夜は茜を見つけるなり、注意されないスピードの早歩きで茜に話かけに行った。
急に現れたことに驚いたのか、茜は咲夜の言葉を聞くなり、キャラに似合わないほどの驚きを見せた。
誰から見ても取り乱していることがわかる。それほどまでに慌てた様子だった。
「それ本当?」
「はい。さっき注意されちゃいました。まあ、キツイ気はしてたんですけど、やっぱり小さいみたいです」
「それは悪いことしたわね。どうしましょ」
「大変かもしれないですが、サイズが合ってるのをください。もしかしたらこれが一番大きいのかもしれないですけど」
「わかったわ。それくらい大丈夫よ。すぐに用意するから帰るまでは待ってて」
「ありがとうございます」
頭を下げる咲夜に微笑みかける茜。
どうやら茜はあくまですっとぼけているようだった。
ミスなどするはずがない神がミスをした。
それはつまり意図的に別のものを答えとして用意していたのではないか、と楓は勘繰った。
しかし、心の中をのぞいたわけではないため、本当のところはわからない。
あえて小さい服を渡したのではというのは楓の想像にすぎない。
「まあ、そんなわけなので僕からもよろしく」
「もちろんよ」
「朝ちゃんもどうも」
楓としては気兼ねなく話したつもりだったが、朝顔は茜の背後に隠れてしまった。
いきなりのことに口を開く楓。
目の前であからさまにさけられ、ショックを隠せなかった。
そのうえ、鋭い眼光を向けられ楓は顔を青くした。
「僕っていつの間に朝ちゃんに嫌われてたの?」
「そんなことないと思うわ」
「ここまでされて?」
「だって、朝顔ちゃんが楓を嫌う要素がないもの。多分、咲夜を警戒してのことじゃない?」
「咲夜を?」
楓は隣の咲夜を見ると、キョトンとした表情で首をかしげた。
そして、あらためて朝顔に視線を戻す。
睨みつけるような視線を送ってきている気がしたが、それは表情に気を取られ実際に視線をよく見ていなかった。
警戒の先は明らかに咲夜で、そうとわかると茜の言葉にも納得がいった。
思い返せば、朝顔が桜に対する時はいつもツンとしていた。
今のところ一度としてデレることはなく、突き放すような態度を一貫してとっていた。
「でも、どうして朝顔が警戒しなくちゃいけないの?」
「これも私の憶測だけど、出会いが悪かったんじゃないかと思うの」
こっちでも出会いが悪かったのか。楓がそう思っているうちに、茜は思い出すように上を向いた。
楓が気を失い寝ている間のこと。
茜は向日葵と咲夜の間を、必死に取り持とうとしていた。
家に帰ってくるところまではそこまで険悪に見えなかったが、楓をベッドに寝かせるなり空気が重くなった。
茜が気づいた時には、すでに犬猿の仲になっていた。
どうやら、何かあったらしい。
「二人ともどうしたの? そんなに仲が悪くなるようなことがあったの?」
「……」
ストレートに聞いてみてもどちらも声を発さなかった。
茜としては、せっかく第二の生を得られたのだから、思い出の地まで連れて行ってあげようと思い、秋元家があった場所へ連れて行ったのだった。
が、楓たちが来ることは想定していなかった。
先の先まで考えが及ばなかったことに後悔しながらも、今に対処しなければいけない。
そう思っていたところ、部屋のドアが勢いよく開かれた。
「か……!」
開かれたと同時に大声が響き、全員がドアの方に意識を向けた。
しかし、言葉はそれ以上紡がれることはなかった。
やってきた朝顔は目をしばたかせると、ゆっくりとドアを閉め、部屋を後にした。
「そんなタイミングで向日葵ちゃんと咲夜の様子を見て警戒してるんじゃないかと思うのよ」
「特に何か聞いたわけじゃないの?」
「ええ。でも、なんとなくそんなものじゃない? 他に思い当たるところもないし」
楓も思い返してみたが、咲夜が来てから今まで、夏目邸をうろついている間に朝顔と遭遇した記憶がなかった。
朝にしても、朝顔だけが一緒ではなかった。
「うーん。なんだかそんな気がしてきた」
「でしょう?」
「二人とも目の前にいるんだから聞けばいいのに」
呆れた様子の咲夜をよそに、楓は手をアゴに当てた。
向日葵と比べればまだ朝顔の方が傷が浅そうだ。
これ以上悪くならないうちに手を打とう。
そもそも朝顔の意思を変えられなければ、向日葵の意思など変えられるはずがない。
楓はそう自分に言い聞かせて、朝顔に向けて一歩足を踏み出した。
「朝ちゃん。僕の隣にいるのは咲夜。僕の弟だよ」
「かえ姉のお、弟!?」
「前世のね」
「あーなるほど」
納得したように朝顔は首を縦に振った。
この説明ができるだけでどれだけラクか。
楓はしみじみとそう思った。
いっそ世界全てがつながっていたらいいのに。まあ、そんなことはないのだが、と心の中で苦笑した。
「悪いやつじゃないから、できれば仲良くしてあげてほしいな」
楓の説明を聞くと、朝顔は再びコクリと頷き、ゆっくりと茜の背後からその姿を現した。
「改めまして、夏目朝顔です。今まで失礼しました。これからよろしくお願いします」
「いや、全然。俺は秋元咲夜って言います。こちらこそよろしくお願いします」
お互いよそよそしく頭を下げ合うと、はにかむように目を合わせた。
真里の時はかなり振り回されたが、この調子なら向日葵陥落も近いだろう。
楓はそう楽観視した。
姉も妹も同居中の悪魔まで仲良くしているとなれば、自分だけ抵抗しているのもいずれ気が引けてくるだろう。
「夏目ってことは」
「はい。朝顔も姉二人と同じで神様やってます」
「やっぱり、ひしひしと感じます」
「感じるんですか?」
茜とも咲夜についてまだ話していなかったのか、咲夜の肉体について茜がサラッと説明した。
「なるほど。かえ姉とはだいぶ違うんですね」
「そうですそうです。でも、朝顔さんは兄者のことかえ姉って呼んでるんですね」
「はい。朝顔にとっては姉のような存在ですから」
「わかります。兄者は今でも俺の兄者です」
ニコニコ笑顔で二人から見つめられ、楓は恥ずかしくなり頭をかいた。
慕ってくれることは嬉しいものの、目の前で共通の慕う人物として挙げられるのを見るのは初めての経験で、どうしたらいいのかわからなくなった。
「かえ姉照れてる」
「そりゃ照れるよ」
「仲良いんだね。朝顔さんは兄者と何か遊んだりするんですか?」
「かえ姉とは朝顔のペットと一緒に遊んだ仲です」
「ペットって、あれはどちらかというと、できれば消し去った方がいい記憶じゃないかな?」
「ふふふ。今ではいい思い出ですよ」
「なになに? 聞きたい聞きたい」
触手のことへ発展しかけた話題を楓は必死に静止した。
それでもきっと、どこかで楓抜きで会った時に勝手に話されてしまうのだろう。
同じ屋根の下に住んでいるのだ。その時は遅からずやってくる。
そう思うと心は重かったが、はたから見ても楽しそうに話す二人を見ていると、いないところでならいいかもと思えていた。
二人は趣味や興味、関心などなどお互いに聞き合っていた。
時折歓声を漏らし、新しい発見もあったようだった。
そのせいか短い間ですぐに打ち解けていた。
「俺も朝ちゃんって呼んでいいかな?」
「いいですよ」
「やった。じゃあ俺のことも、咲夜でもさくちゃんでも好きに呼んでくれていいからね」
「本当ですか? だったら、敬意を込めて咲姉って呼ばせてもらいます」
「あはは。咲姉か。俺が姉なんてなんだか照れ臭いな」
「朝顔からしたら十分咲姉ですよ」
はにかみながら頭をかいていた咲夜も朝顔のに乗せられたらしく、呼ばれ方を受け入れたようだった。
それから、すっかり意気投合したらしく、最後に二人は熱い握手まで交わしていた。
「じゃ、帰ったら俺の知らない兄者のことを詳しく教えてね。こっちの世界でも色々あったみたいだし」
「はい。咲姉こそ、朝顔の知らないかえ姉を聞かせてください。前の世界ではどんなだったか興味あります」
「ちょっと待って。さっきまで全く違う話題の話をしてたよね? どうしてそんなことになってるの?」
「兄者の前では話しにくいこともあるからさ」
「そういうことです」
ここまで堂々と言われるとは思っていなかっただけに、面食らった楓だった。
「それで、さっきのペットのことだけど、ほんのさわりだけでも聞かせてくれない?」
「いや、目の前で聞くの? でも、聞かない方がいい類のやつだよ?」
「余計気になる。どんなだったの?」
「そうですね。実は今も寿命を待っている状態なのですが、朝顔の部屋にはペットがいてですね」
新しいのなのか? 楓がそう思っていると、朝顔は手をうねうねと動かし出した。
「こういう感じの」
「やっぱダメなやつだよ! ダメ。ここで離しちゃダメ」
楓は注意しながらバッと飛び出し、朝顔の背中を押し始めた。
観念したのか、朝顔は舌を出しながら笑うと、咲夜に手を振っていた。
咲夜は茜を見つけるなり、注意されないスピードの早歩きで茜に話かけに行った。
急に現れたことに驚いたのか、茜は咲夜の言葉を聞くなり、キャラに似合わないほどの驚きを見せた。
誰から見ても取り乱していることがわかる。それほどまでに慌てた様子だった。
「それ本当?」
「はい。さっき注意されちゃいました。まあ、キツイ気はしてたんですけど、やっぱり小さいみたいです」
「それは悪いことしたわね。どうしましょ」
「大変かもしれないですが、サイズが合ってるのをください。もしかしたらこれが一番大きいのかもしれないですけど」
「わかったわ。それくらい大丈夫よ。すぐに用意するから帰るまでは待ってて」
「ありがとうございます」
頭を下げる咲夜に微笑みかける茜。
どうやら茜はあくまですっとぼけているようだった。
ミスなどするはずがない神がミスをした。
それはつまり意図的に別のものを答えとして用意していたのではないか、と楓は勘繰った。
しかし、心の中をのぞいたわけではないため、本当のところはわからない。
あえて小さい服を渡したのではというのは楓の想像にすぎない。
「まあ、そんなわけなので僕からもよろしく」
「もちろんよ」
「朝ちゃんもどうも」
楓としては気兼ねなく話したつもりだったが、朝顔は茜の背後に隠れてしまった。
いきなりのことに口を開く楓。
目の前であからさまにさけられ、ショックを隠せなかった。
そのうえ、鋭い眼光を向けられ楓は顔を青くした。
「僕っていつの間に朝ちゃんに嫌われてたの?」
「そんなことないと思うわ」
「ここまでされて?」
「だって、朝顔ちゃんが楓を嫌う要素がないもの。多分、咲夜を警戒してのことじゃない?」
「咲夜を?」
楓は隣の咲夜を見ると、キョトンとした表情で首をかしげた。
そして、あらためて朝顔に視線を戻す。
睨みつけるような視線を送ってきている気がしたが、それは表情に気を取られ実際に視線をよく見ていなかった。
警戒の先は明らかに咲夜で、そうとわかると茜の言葉にも納得がいった。
思い返せば、朝顔が桜に対する時はいつもツンとしていた。
今のところ一度としてデレることはなく、突き放すような態度を一貫してとっていた。
「でも、どうして朝顔が警戒しなくちゃいけないの?」
「これも私の憶測だけど、出会いが悪かったんじゃないかと思うの」
こっちでも出会いが悪かったのか。楓がそう思っているうちに、茜は思い出すように上を向いた。
楓が気を失い寝ている間のこと。
茜は向日葵と咲夜の間を、必死に取り持とうとしていた。
家に帰ってくるところまではそこまで険悪に見えなかったが、楓をベッドに寝かせるなり空気が重くなった。
茜が気づいた時には、すでに犬猿の仲になっていた。
どうやら、何かあったらしい。
「二人ともどうしたの? そんなに仲が悪くなるようなことがあったの?」
「……」
ストレートに聞いてみてもどちらも声を発さなかった。
茜としては、せっかく第二の生を得られたのだから、思い出の地まで連れて行ってあげようと思い、秋元家があった場所へ連れて行ったのだった。
が、楓たちが来ることは想定していなかった。
先の先まで考えが及ばなかったことに後悔しながらも、今に対処しなければいけない。
そう思っていたところ、部屋のドアが勢いよく開かれた。
「か……!」
開かれたと同時に大声が響き、全員がドアの方に意識を向けた。
しかし、言葉はそれ以上紡がれることはなかった。
やってきた朝顔は目をしばたかせると、ゆっくりとドアを閉め、部屋を後にした。
「そんなタイミングで向日葵ちゃんと咲夜の様子を見て警戒してるんじゃないかと思うのよ」
「特に何か聞いたわけじゃないの?」
「ええ。でも、なんとなくそんなものじゃない? 他に思い当たるところもないし」
楓も思い返してみたが、咲夜が来てから今まで、夏目邸をうろついている間に朝顔と遭遇した記憶がなかった。
朝にしても、朝顔だけが一緒ではなかった。
「うーん。なんだかそんな気がしてきた」
「でしょう?」
「二人とも目の前にいるんだから聞けばいいのに」
呆れた様子の咲夜をよそに、楓は手をアゴに当てた。
向日葵と比べればまだ朝顔の方が傷が浅そうだ。
これ以上悪くならないうちに手を打とう。
そもそも朝顔の意思を変えられなければ、向日葵の意思など変えられるはずがない。
楓はそう自分に言い聞かせて、朝顔に向けて一歩足を踏み出した。
「朝ちゃん。僕の隣にいるのは咲夜。僕の弟だよ」
「かえ姉のお、弟!?」
「前世のね」
「あーなるほど」
納得したように朝顔は首を縦に振った。
この説明ができるだけでどれだけラクか。
楓はしみじみとそう思った。
いっそ世界全てがつながっていたらいいのに。まあ、そんなことはないのだが、と心の中で苦笑した。
「悪いやつじゃないから、できれば仲良くしてあげてほしいな」
楓の説明を聞くと、朝顔は再びコクリと頷き、ゆっくりと茜の背後からその姿を現した。
「改めまして、夏目朝顔です。今まで失礼しました。これからよろしくお願いします」
「いや、全然。俺は秋元咲夜って言います。こちらこそよろしくお願いします」
お互いよそよそしく頭を下げ合うと、はにかむように目を合わせた。
真里の時はかなり振り回されたが、この調子なら向日葵陥落も近いだろう。
楓はそう楽観視した。
姉も妹も同居中の悪魔まで仲良くしているとなれば、自分だけ抵抗しているのもいずれ気が引けてくるだろう。
「夏目ってことは」
「はい。朝顔も姉二人と同じで神様やってます」
「やっぱり、ひしひしと感じます」
「感じるんですか?」
茜とも咲夜についてまだ話していなかったのか、咲夜の肉体について茜がサラッと説明した。
「なるほど。かえ姉とはだいぶ違うんですね」
「そうですそうです。でも、朝顔さんは兄者のことかえ姉って呼んでるんですね」
「はい。朝顔にとっては姉のような存在ですから」
「わかります。兄者は今でも俺の兄者です」
ニコニコ笑顔で二人から見つめられ、楓は恥ずかしくなり頭をかいた。
慕ってくれることは嬉しいものの、目の前で共通の慕う人物として挙げられるのを見るのは初めての経験で、どうしたらいいのかわからなくなった。
「かえ姉照れてる」
「そりゃ照れるよ」
「仲良いんだね。朝顔さんは兄者と何か遊んだりするんですか?」
「かえ姉とは朝顔のペットと一緒に遊んだ仲です」
「ペットって、あれはどちらかというと、できれば消し去った方がいい記憶じゃないかな?」
「ふふふ。今ではいい思い出ですよ」
「なになに? 聞きたい聞きたい」
触手のことへ発展しかけた話題を楓は必死に静止した。
それでもきっと、どこかで楓抜きで会った時に勝手に話されてしまうのだろう。
同じ屋根の下に住んでいるのだ。その時は遅からずやってくる。
そう思うと心は重かったが、はたから見ても楽しそうに話す二人を見ていると、いないところでならいいかもと思えていた。
二人は趣味や興味、関心などなどお互いに聞き合っていた。
時折歓声を漏らし、新しい発見もあったようだった。
そのせいか短い間ですぐに打ち解けていた。
「俺も朝ちゃんって呼んでいいかな?」
「いいですよ」
「やった。じゃあ俺のことも、咲夜でもさくちゃんでも好きに呼んでくれていいからね」
「本当ですか? だったら、敬意を込めて咲姉って呼ばせてもらいます」
「あはは。咲姉か。俺が姉なんてなんだか照れ臭いな」
「朝顔からしたら十分咲姉ですよ」
はにかみながら頭をかいていた咲夜も朝顔のに乗せられたらしく、呼ばれ方を受け入れたようだった。
それから、すっかり意気投合したらしく、最後に二人は熱い握手まで交わしていた。
「じゃ、帰ったら俺の知らない兄者のことを詳しく教えてね。こっちの世界でも色々あったみたいだし」
「はい。咲姉こそ、朝顔の知らないかえ姉を聞かせてください。前の世界ではどんなだったか興味あります」
「ちょっと待って。さっきまで全く違う話題の話をしてたよね? どうしてそんなことになってるの?」
「兄者の前では話しにくいこともあるからさ」
「そういうことです」
ここまで堂々と言われるとは思っていなかっただけに、面食らった楓だった。
「それで、さっきのペットのことだけど、ほんのさわりだけでも聞かせてくれない?」
「いや、目の前で聞くの? でも、聞かない方がいい類のやつだよ?」
「余計気になる。どんなだったの?」
「そうですね。実は今も寿命を待っている状態なのですが、朝顔の部屋にはペットがいてですね」
新しいのなのか? 楓がそう思っていると、朝顔は手をうねうねと動かし出した。
「こういう感じの」
「やっぱダメなやつだよ! ダメ。ここで離しちゃダメ」
楓は注意しながらバッと飛び出し、朝顔の背中を押し始めた。
観念したのか、朝顔は舌を出しながら笑うと、咲夜に手を振っていた。
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