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第一章 魔王討伐編
第9話 聖獣の長がやってきた
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「え、ちょっ」
いきなり足にこないだの聖獣が!
ぶつかってきたとかじゃなくて、なんかしっかり足をホールドされてる。
何これ。何これ!
「うおっ! いってて」
足をホールドされたことで体勢を崩し勢いよくこけた。お、俺、お、襲われてる!?
ど、どうして……。どこでミスった……? 手遅れか? 手遅れなのか?
どうする。これじゃ歩けないぞ?
「クゥクゥ」
「ど、どうした? ど、どど、どうした!?」
「キュキュ!」
聖獣はなんだか再会を喜んでいるように見える。尻尾もやけに振ってるし。
でも、足は離してくれない。え、何? こないだ帰ったから帰さないようにしてるってこと?
か、かわいい!
いや、違う違う。それはそれで困る。こんなことしてたら誰かに見つかってしまう。
「なあ、俺は別にお前が嫌いでどこかへ行ったんじゃないぞ? ここにいると危ないからだからな」
「キュキュ!」
ダメだ完全に遊んでくれてると思ってるっぽい。
仕方ない。満足するまで遊んでやるか。
「よしよしって、ん?」
早速誰か来た。
と言うか森から出てきた。子どもっぽい見た目なのに、森から?
危ないからはいっちゃいけないと言われているはずだが……。
でもなんか見覚えがあるような……あれ、もしかして聖獣の長じゃないか?
聖獣の長!?
ど、どどどうして!?
もしかして怒らせたか? 逃げるか? いや、そんなことしたら絶対怪しまれる。が、どうしよ。人の姿に擬態してる。なんでだよ。警戒してるんだろ。でもどうしてっ!
他の人には知られたくないってのか?
何にしても警戒してる証!
「アウアウ。クーンクーン」
何だか落ち着かせてくれようとしている気がする。
「あ、ありがとな」
もふもふしてると少し落ち着く。
「アオーン!」
「あっ!」
同時に長に知らせるように一声鳴いた。お詫びのように聖獣の子は頭を激しく擦り付けてくる。
くそう。かわいいから憎めない。
長はと言うと、なぜか一度ビクッとした後、慌てて俺の近くまで来ると木に隠れた。
そして、木の影からちょこんと顔を出した。
光に照らされ虹色に輝き、透き通るように白く長い不思議な髪。そして少女のような見た目。汚れ一つないワンピースだけを身に纏ったその姿はまるで妖精のよう。
何を言おうか迷っている様子の紫紺の瞳は、それだけで意識を奪われるほどの魅力がある。
これは聖獣の長。その人間態の見た目で間違いない。
「そ、そなたが獣使いか? こ、こやつを治した!」
どうして隠れて言う?
いや、確かこの聖獣の長、長い森での引きこもり生活で人見知りなんだっけか。
「はい。そうですけど」
「ほう! やはりそうじゃったか!」
急に声を大きくして聖獣の長は木の影から出てきた。
そうだ。初対面だけの人見知り。
急に大声。こんなキャラだった。
いや、でもこれはやばいだろ。俺、悪いことしてないのは確かだ。
なら、どうして目をつけられてるんだ。媚びたはずなのに。
「さて、早速だが」
何かが来る。
「そなたに一つやってもらいたいことがある」
「やってもらいたいこと? 何でしょう」
殺されない……?
そりゃそうか。ま、まだ怪我を治しただけだ。
「こやつと本契約してみせよ」
「なるほど。わかりました」
「ではやってみせよ」
「本契約ですね。本契約……。ええ!? 本契約!?」
「そうじゃ、まさかできないとは言わないよな」
「い、いや、儀式自体はできますけども」
本契約は信頼の証、それも実力に見合っていない相手とはできないような実力者の証。
聖獣と言えば、俺の足にしがみつくこの小さな個体でも、おそらく優秀な戦士相手なら軽くひねれるほどだ。
それをたかだか一年修行しただけの俺が?
「どうしてでしょう。人間が聖獣にしてきたことは知っているはずでしょう?」
「もちろんじゃ。しかし、こやつがさせろとうるさくてな」
「アオン!」
「聖獣と本契約できるほどの獣使いはそうおらん。加えて、こうして怪我を治して森に返すような人間も数えるほどしかいない。そういうことじゃ」
二人とも目が本気だ。どうやら、俺のことをバカにしてるわけではない。
少なくとも試そうとしているのだろうが、小さい子の方は本気で俺を信じてくれているようだ。
「わかりました」
そもそも今の俺に、はい以外の選択肢はない。
さて、改めてツリーさんから教わった本契約の概要を思い出そう。
本契約とは、仮契約と違い両者の信頼が試される特別な儀式。一人で旅できるほどの実力をつけ、実地で冒険を重ねた末に真なる相棒と呼べるような存在を見つけ、そこでモンスターと互いに認め合って初めて行うもの。
そして、ゲームでのルカラは一度として成功させることができなかったもの。
なぜか?
理由は明確だ。いくら獣使いとしての才能があり、いくら力を磨いても、信頼がなければ一時的な仮契約しかできない。
だからこそ、ルカラが本契約の代わりに使っていたのが強制使役だ。信頼を必要とせず、仮契約以上の要求を飲ませることができる。状態としては本契約と同じ。違う点は信頼がないため、能力低下してしまうこと。
ルカラはこれしかできなかった。だからこそ、主人公に敗北した後で、聖獣、魔獣から逆に使役されるような状態となり、肉塊に成り果てるわけだ。
そんな本契約。今の俺で本当にできるのか……。いや、できるかじゃない。やるんだ!
本契約のための詠唱を終え、俺は聖獣の子と目を合わせる。
力強い視線を受け、俺はうなずきかける。
後は契約相手の名前を呼びかけ、俺に応えてくれれば契約は成立だ。
……。あれ、名前……。
えーと……。
「タロ!」
!?
「アオン!」
!?!?
やっべ、名前ついてなかったのか!
名前のついていないモンスターとの本契約は、詠唱者が任意の名前をつけることができるのだが、俺、前世の飼い犬の名前つけちゃった。
けど、タロは応えてくれた。これで本契約は成立!
「ど、どうでしょうか……。ご満足いただけました?」
「アウアウー! ワンワン!」
「お、おお!」
長が返事するより早くタロが俺に飛びついてきた。タロの方は大満足らしい。
日本的な名前がわかるのか知らないが、モンスターは与えられた名前を大事にしているという設定だった。
名前をもらえたこと自体が嬉しいのだろう。
これまでで一番激しくしっぽを振り俺の顔をなめてくる。
「うむ。満足なようじゃな。余も満足じゃ。ここまで失礼した。遅ればせながら名乗らせてもらおう」
長が言うとタロが動きをぴたりと止め、俺の体から降りて長に対し頭を下げた。
「余は聖獣の長ルミリアじゃ」
「僕の方こそ失礼しました。僕の名前はルカラ・デグリアスです」
「ふむ。よいのじゃ。ここまで名も聞かずに進めてしまったからな。じゃが、決めたぞ。余からも褒美をやろう。タロを治し、そしてその願いを聞き届けてくれた褒美じゃ。可能なものならば何でも叶えてやろう」
「え、いや、そんな」
話が急すぎる。というか、俺に得がありすぎる。こんな条件怪しすぎる。
「警戒しなくてよい。これは感謝の印じゃ。余としてもそなたに何かを与えたいのじゃ。そもそもこれは、余のためでもあるのじゃからな」
う、うーん。
これは俺に恩を売ることが聖獣にとって得ってことか? どうして?
まあ理由はどうあれ、断るのは論外だな。なんか嫌なやつっぽいし。
それに、ここで殺さないでくれって頼むのは絶対におかしい。
となると……。
「僕の友だちになってくれませんか?」
「トモダチ。そんなものでよいのか?」
「はい。そんなものがいいんです。お願いします」
別にぼっちだったからじゃない。
いつ変なフラグが立つか不安がるよりも、媚びを売るって決めたんだ。相手から出てきてくれたんだ。
それにわざわざ恩を売ろうとしてきているんだ。
なら、これからも媚びを売り続けやすくしておいた方がいい。
わざわざ迷惑をかけるようなことはしないが、迷惑はかけないより、かけても笑って許してくれるくらいの関係になるんだ。
友だちだからって殺されないとは限らないが、媚びを売るにもまずは友だちから、だ。
「あいわかった。今から余とルカラはトモダチじゃ」
「ありがとうございます」
「して、トモダチとは何じゃ?」
「わかりました。説明しましょう。友だちとは、一緒に遊ぶ仲間のこと、ですかね」
俺の端的な説明に長はアゴに手を当て考え込んでいる。
「そんなものでよいのか?」
「はい」
「わかった。いいじゃろう。余とルカラは友だちじゃ」
「はい! ありがとうございます」
よかった。これで、
「余のことはルミリアと呼ぶのじゃ」
「わかりました。ルミリアさん」
「さんはいらぬが、うむ。よい響きじゃ。ひとまずよしとしよう」
名前を呼んだだけで喜んでもらえた。
長だから対等な相手がいないとかだろうか。
様をつけなかったからと怒られなくてよかった。
さて、これで少しは安心だ。
これからどう媚びを売るのかという問題はあるけどな。
あと、身近にいるとなると、一応護身術も身につけておきたいよな。
「……となると、そろそろ剣術を学ぶか。師匠は……」
「やはり、ここ一年ほどで十分すぎるほど獣使いとして成長したのはやはりルカラじゃろう。物足りぬのではないか? ただ遊ぶだけでは余は物足りぬぞ。ここは平和すぎる。少し外に出てみたくはないのか?」
「僕は獣使いとしてしかスキルを扱えないので、剣術はさっぱりですし、旅とかは難しいですよ」
「そうか。なら任せておくのじゃ。剣術を余が教えてやるのじゃ」
聖獣の長って剣扱えるの?
いきなり足にこないだの聖獣が!
ぶつかってきたとかじゃなくて、なんかしっかり足をホールドされてる。
何これ。何これ!
「うおっ! いってて」
足をホールドされたことで体勢を崩し勢いよくこけた。お、俺、お、襲われてる!?
ど、どうして……。どこでミスった……? 手遅れか? 手遅れなのか?
どうする。これじゃ歩けないぞ?
「クゥクゥ」
「ど、どうした? ど、どど、どうした!?」
「キュキュ!」
聖獣はなんだか再会を喜んでいるように見える。尻尾もやけに振ってるし。
でも、足は離してくれない。え、何? こないだ帰ったから帰さないようにしてるってこと?
か、かわいい!
いや、違う違う。それはそれで困る。こんなことしてたら誰かに見つかってしまう。
「なあ、俺は別にお前が嫌いでどこかへ行ったんじゃないぞ? ここにいると危ないからだからな」
「キュキュ!」
ダメだ完全に遊んでくれてると思ってるっぽい。
仕方ない。満足するまで遊んでやるか。
「よしよしって、ん?」
早速誰か来た。
と言うか森から出てきた。子どもっぽい見た目なのに、森から?
危ないからはいっちゃいけないと言われているはずだが……。
でもなんか見覚えがあるような……あれ、もしかして聖獣の長じゃないか?
聖獣の長!?
ど、どどどうして!?
もしかして怒らせたか? 逃げるか? いや、そんなことしたら絶対怪しまれる。が、どうしよ。人の姿に擬態してる。なんでだよ。警戒してるんだろ。でもどうしてっ!
他の人には知られたくないってのか?
何にしても警戒してる証!
「アウアウ。クーンクーン」
何だか落ち着かせてくれようとしている気がする。
「あ、ありがとな」
もふもふしてると少し落ち着く。
「アオーン!」
「あっ!」
同時に長に知らせるように一声鳴いた。お詫びのように聖獣の子は頭を激しく擦り付けてくる。
くそう。かわいいから憎めない。
長はと言うと、なぜか一度ビクッとした後、慌てて俺の近くまで来ると木に隠れた。
そして、木の影からちょこんと顔を出した。
光に照らされ虹色に輝き、透き通るように白く長い不思議な髪。そして少女のような見た目。汚れ一つないワンピースだけを身に纏ったその姿はまるで妖精のよう。
何を言おうか迷っている様子の紫紺の瞳は、それだけで意識を奪われるほどの魅力がある。
これは聖獣の長。その人間態の見た目で間違いない。
「そ、そなたが獣使いか? こ、こやつを治した!」
どうして隠れて言う?
いや、確かこの聖獣の長、長い森での引きこもり生活で人見知りなんだっけか。
「はい。そうですけど」
「ほう! やはりそうじゃったか!」
急に声を大きくして聖獣の長は木の影から出てきた。
そうだ。初対面だけの人見知り。
急に大声。こんなキャラだった。
いや、でもこれはやばいだろ。俺、悪いことしてないのは確かだ。
なら、どうして目をつけられてるんだ。媚びたはずなのに。
「さて、早速だが」
何かが来る。
「そなたに一つやってもらいたいことがある」
「やってもらいたいこと? 何でしょう」
殺されない……?
そりゃそうか。ま、まだ怪我を治しただけだ。
「こやつと本契約してみせよ」
「なるほど。わかりました」
「ではやってみせよ」
「本契約ですね。本契約……。ええ!? 本契約!?」
「そうじゃ、まさかできないとは言わないよな」
「い、いや、儀式自体はできますけども」
本契約は信頼の証、それも実力に見合っていない相手とはできないような実力者の証。
聖獣と言えば、俺の足にしがみつくこの小さな個体でも、おそらく優秀な戦士相手なら軽くひねれるほどだ。
それをたかだか一年修行しただけの俺が?
「どうしてでしょう。人間が聖獣にしてきたことは知っているはずでしょう?」
「もちろんじゃ。しかし、こやつがさせろとうるさくてな」
「アオン!」
「聖獣と本契約できるほどの獣使いはそうおらん。加えて、こうして怪我を治して森に返すような人間も数えるほどしかいない。そういうことじゃ」
二人とも目が本気だ。どうやら、俺のことをバカにしてるわけではない。
少なくとも試そうとしているのだろうが、小さい子の方は本気で俺を信じてくれているようだ。
「わかりました」
そもそも今の俺に、はい以外の選択肢はない。
さて、改めてツリーさんから教わった本契約の概要を思い出そう。
本契約とは、仮契約と違い両者の信頼が試される特別な儀式。一人で旅できるほどの実力をつけ、実地で冒険を重ねた末に真なる相棒と呼べるような存在を見つけ、そこでモンスターと互いに認め合って初めて行うもの。
そして、ゲームでのルカラは一度として成功させることができなかったもの。
なぜか?
理由は明確だ。いくら獣使いとしての才能があり、いくら力を磨いても、信頼がなければ一時的な仮契約しかできない。
だからこそ、ルカラが本契約の代わりに使っていたのが強制使役だ。信頼を必要とせず、仮契約以上の要求を飲ませることができる。状態としては本契約と同じ。違う点は信頼がないため、能力低下してしまうこと。
ルカラはこれしかできなかった。だからこそ、主人公に敗北した後で、聖獣、魔獣から逆に使役されるような状態となり、肉塊に成り果てるわけだ。
そんな本契約。今の俺で本当にできるのか……。いや、できるかじゃない。やるんだ!
本契約のための詠唱を終え、俺は聖獣の子と目を合わせる。
力強い視線を受け、俺はうなずきかける。
後は契約相手の名前を呼びかけ、俺に応えてくれれば契約は成立だ。
……。あれ、名前……。
えーと……。
「タロ!」
!?
「アオン!」
!?!?
やっべ、名前ついてなかったのか!
名前のついていないモンスターとの本契約は、詠唱者が任意の名前をつけることができるのだが、俺、前世の飼い犬の名前つけちゃった。
けど、タロは応えてくれた。これで本契約は成立!
「ど、どうでしょうか……。ご満足いただけました?」
「アウアウー! ワンワン!」
「お、おお!」
長が返事するより早くタロが俺に飛びついてきた。タロの方は大満足らしい。
日本的な名前がわかるのか知らないが、モンスターは与えられた名前を大事にしているという設定だった。
名前をもらえたこと自体が嬉しいのだろう。
これまでで一番激しくしっぽを振り俺の顔をなめてくる。
「うむ。満足なようじゃな。余も満足じゃ。ここまで失礼した。遅ればせながら名乗らせてもらおう」
長が言うとタロが動きをぴたりと止め、俺の体から降りて長に対し頭を下げた。
「余は聖獣の長ルミリアじゃ」
「僕の方こそ失礼しました。僕の名前はルカラ・デグリアスです」
「ふむ。よいのじゃ。ここまで名も聞かずに進めてしまったからな。じゃが、決めたぞ。余からも褒美をやろう。タロを治し、そしてその願いを聞き届けてくれた褒美じゃ。可能なものならば何でも叶えてやろう」
「え、いや、そんな」
話が急すぎる。というか、俺に得がありすぎる。こんな条件怪しすぎる。
「警戒しなくてよい。これは感謝の印じゃ。余としてもそなたに何かを与えたいのじゃ。そもそもこれは、余のためでもあるのじゃからな」
う、うーん。
これは俺に恩を売ることが聖獣にとって得ってことか? どうして?
まあ理由はどうあれ、断るのは論外だな。なんか嫌なやつっぽいし。
それに、ここで殺さないでくれって頼むのは絶対におかしい。
となると……。
「僕の友だちになってくれませんか?」
「トモダチ。そんなものでよいのか?」
「はい。そんなものがいいんです。お願いします」
別にぼっちだったからじゃない。
いつ変なフラグが立つか不安がるよりも、媚びを売るって決めたんだ。相手から出てきてくれたんだ。
それにわざわざ恩を売ろうとしてきているんだ。
なら、これからも媚びを売り続けやすくしておいた方がいい。
わざわざ迷惑をかけるようなことはしないが、迷惑はかけないより、かけても笑って許してくれるくらいの関係になるんだ。
友だちだからって殺されないとは限らないが、媚びを売るにもまずは友だちから、だ。
「あいわかった。今から余とルカラはトモダチじゃ」
「ありがとうございます」
「して、トモダチとは何じゃ?」
「わかりました。説明しましょう。友だちとは、一緒に遊ぶ仲間のこと、ですかね」
俺の端的な説明に長はアゴに手を当て考え込んでいる。
「そんなものでよいのか?」
「はい」
「わかった。いいじゃろう。余とルカラは友だちじゃ」
「はい! ありがとうございます」
よかった。これで、
「余のことはルミリアと呼ぶのじゃ」
「わかりました。ルミリアさん」
「さんはいらぬが、うむ。よい響きじゃ。ひとまずよしとしよう」
名前を呼んだだけで喜んでもらえた。
長だから対等な相手がいないとかだろうか。
様をつけなかったからと怒られなくてよかった。
さて、これで少しは安心だ。
これからどう媚びを売るのかという問題はあるけどな。
あと、身近にいるとなると、一応護身術も身につけておきたいよな。
「……となると、そろそろ剣術を学ぶか。師匠は……」
「やはり、ここ一年ほどで十分すぎるほど獣使いとして成長したのはやはりルカラじゃろう。物足りぬのではないか? ただ遊ぶだけでは余は物足りぬぞ。ここは平和すぎる。少し外に出てみたくはないのか?」
「僕は獣使いとしてしかスキルを扱えないので、剣術はさっぱりですし、旅とかは難しいですよ」
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