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DIY、とにかく戦い続ける
特殊耐久サバイバル部門後篇 その11
しおりを挟む移動用の門が閉ざされ、裏切り者の一部が捕縛されて尋問(健全?)されていた。
なので俺はとても心苦しいが……仕込んでおいたドローンで服毒自殺を装うことに。
うんうん、彼らの仲間の情報は決して売らないという強い意志に応えたのだ。
……そう、たとえ(外見)美女に誘惑されていても、バラしそうではなかった。
「……これで良し。やはり、消耗度外視となりますと修復も一苦労ですね」
裏切り者たちは苛烈な戦いを生き残っており、相応に武具の耐久値が消耗している。
次の侵攻までに、契約した彼らの武具を修復するのが俺の今のお仕事だ。
「サクサクっと……まあ、別に全回復する必要が無いのが、幸いな点ですかね」
契約内容、それは一定水域を下回った耐久値をそこまで引き上げるというもの。
しっかり使い込めば、その分だけ直すのだが……多くの者はあまり減らしていない。
信用している職人ならともかく、頼れる職人がこの場には居ないからな。
俺の腕を信用などせず、自分でメンテナンスできるレベルでしか使ってない者が多い。
意図してそれができるぐらいには、強い者しかそもそも勧誘されていないんだよな。
だからこそ、俺という職人を最大限利用とする者たちこそを、俺たちは気にしている。
「……どう思うべき、ですかね?」
《旦那様は様々な場でご活躍しております。それをまったく知らない、というのも難しいでしょう》
「問題は、どういった伝手でということなんですよね……」
俺とて、自身に関する情報がいっさい外部へ漏れていないなんて思っていない。
理由は多々思い浮かぶが、やはり一番に頭に過るのは──ジンリだろう。
かつてのゲーム仲間にして、今の敵……ではないけど距離を取りたい相手。
俺をよく知っているからこそ、隠している情報もある程度暴いている。
そんな彼の駒──たぶんWinWin──ならば、俺を知っていてもおかしくない。
……自意識過剰じゃなければ、なんだか壮大な計画とか立ててそうなんだよな。
「で、私の実力を調べている……なんて、そういうこともあり得ますね」
《はい。充分にその可能性は高いかと》
「……本当に、どうしましょうかね」
まあ、結局のところ何もしないということで落ち着くわけなんだけれども。
うん、決してジンリも俺や家族を害そうというわけではないし。
あくまでも、俺をクランの代表に祭り上げてこき使うだけ……嫌だけど。
その程度だからこそ、ルリもニコニコ顔で何も思うところは無いわけだな。
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