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DIY、とにかく戦い続ける
特殊耐久サバイバル部門前篇 その11
しおりを挟む湖の魔獣領域を抜け、俺は荒野の空白領域へと移動する。
そこでは多くの参加者たちが集まり拠点を築いており、いづれ来る戦いに備えていた。
そんな様子を見ながらも、移動の合間に素材の採取を行うことに。
今は:DIY:の素材生成チートが使えないので、きちんと集めないといけないのだ。
「…………なんて言ってたら、まさかこんな形で見つかるとは」
家族会議をしている時に語ったが、今回の特殊耐久サバイバル部門において指定した持ち込んだアイテム以外の物──主に装備──もまた、条件を満たせば力を十全に使える。
それはフィールドのどこかにある、解放用のアイテムを見つけて使うこと。
かなり低確率だが、採取でも討伐でも得られるので理論上は誰でも見つけられる。
そして、そんなアイテムを採掘に勤しんでいる間に見つけることに成功した。
アイテム名は『リミットブレイカー』、使用することで封印を解放できるとのこと。
「ただし、必要量を集めたら、みたいだな」
《初期の街で得られる装備と、終盤の街で得られる装備を同一にはできないのでしょう。この必要量という点で、差をつけることがその対策といったところですね》
ちなみにだが、俺が装備してきたアイテムはだいたい星具。
能力の解放に設定されていた数も、最大数である……一つじゃ足りないよ。
「せめて、:DIY:だけでも解放できれば良かったんだが……部分的になら、何とか可能か?」
《一度獲得したアイテムに限り、身力を消費することで再生成可能にするという方法であれば、一つでも問題無いでしょう》
「なんてったって、うちにはエクリが居るからな。よし、その方向で解放をしようか」
アイテムの使用を[メニュー]から選び、条件付けをすることで解放に必要な数が減っていくことを確認。
無限生成ではまだ足りなかったものも、相応の身力を払うという条件を設けることでどうにか一つ分に収まったようだ。
「──それじゃあ、解放っと」
眼前に先ほど得たリミットブレイカーが出現し、体内に取り込まれる。
一瞬、体がピカッとして演出は終了──制限が一部解除された、と[ログ]が出た。
「:DIY:スタート……うん、アイテムの生成機能だけは回復したな」
《旦那様、石の生成だけでかなりの消耗が確認されました。エクリの魔力で一割です》
「…………ぼったくり半端ないな」
俺の魔力……の十人分ほど。
大魔導士としてもやっていけるのが、エクリのとんでもスペックの一つ。
そんなエクリの一割、つまり俺なら十割の魔力を使わないとアイテムが出せなかった。
おまけにこれ、アイテムの質で更に魔力の必要量も増加するとのこと。
……いやまあ、ある程度は予測できていたからいいんだけどさ。
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