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DIY、とにかく戦い続ける
闘技大会無制限部門終了 その03
しおりを挟むこの大会を最後に、殿堂入り扱いとなってしまった俺。
いつかは『騎士王』級の連中と、試合することになるらしい……先延ばししたいな。
「まあ、これについては後で考えることにして忘れるとして、今は特殊耐久サバイバル部門について考えないとな。俺たちの決勝が終わってから、情報が開示されたんだよな?」
《はい。直前、というほど前ではありませんが、ある程度は──まず、持ち込むことができるアイテムは一つのみです》
「サバイバル……というか、無人島に持っていく物は一つだけみたいな話は、昔から定番らしいけど。アイデアとして、それを挙げたヤツが居るってことか?」
もともと、この部門は休人たちに求められたアンケート調査で出たものだ。
大まかな内容だけでなく、こういったルールもそちらからアイデアを貰ったのかもな。
《また、これまでの試合と違い、予選・本戦と試合が分けられておりません。参加者は一度に特殊なエリアへ転送され、時間になるまで残った者が全員入賞となります》
「なんか、これまでより仕様が雑な気がするな……ああ、これってテスト版なのか」
《おそらくは。今後のイベントで、より多くの参加者を対象とした何かが行われる、そのための布石でしょう》
まあ、今回だけでも四桁ぐらいは普通に居ると思われるのだが。
そんな別空間に放り込まれた俺たちが、生き残れるのかを調べるのが今回の部門。
「それで、どんな感じの試合になるんだ?」
《それが……現時点で開示されている情報、それが以上となっております》
「……不味くないか?」
《控えめに言って、不味いかと》
「──制限時間、発表されてないのか」
どれくらいの間、その別空間に飛ばされるのかが明言されていないのだ。
当然、消耗するアイテムを選んで持っていけば、最悪終わる前に使い切ってしまう。
だからこそ、それを把握したうえでアイテムの吟味などを普通はしたくなる。
……だがここでふと、かつてのイベントを思い出す。
「生産部門の時は、そういう場所で加工ができる魔物なんかも出てきたよな。そもそも、バトルロイヤルをやるわけでも無いし……つまり、優先するのはそういう生き残るために必要なアイテムか?」
現地調達すれば、持っていかずとも困らないという理屈。
それについては、:DIY:を持つ俺が誰よりも有利な点といえよう。
ちなみに、空間拡張系のアイテムを持っていても、ましてやそれ関係の魔法やスキルがあっても意味は無い……一時的にリセットされる仕様らしいからな。
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