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DIY、とにかく戦い続ける
闘技大会無制限部門前篇 その24
しおりを挟むイベント世界 闘技島
瑠璃からの励ましを受け、元気が百倍かそれ以上になった気がする。
……なお翌日、子供たちも同じように応援してもらっていたぞ。
「さて、今日も張り切っていきますか!」
《おはようございます、旦那様》
「おう、おはよう。さっそくで悪いが、纏めてもらった情報を頼む」
《畏まりました──視界に投影しますので、どうぞご確認を。同時に、先ほど発表された組み合わせも映しておきます》
助かると返答をしつつ、用意してもらった二回戦出場者のリストをチェック。
俺、ショウ、マイはもちろんのこと、見覚えのある肩書をちらほら見つける。
「…………二回戦ぐらいで、てっきりぶつかると思ったんだが」
《旦那様、坊ちゃま、そしてお嬢様。お三方全員、休人との対戦予定となっていますね》
「うーん、天の意思もといルリの意思を感じる気がする……不正とかじゃなくて、こう楽しみは最後に、的な感じの」
ルリが俺はともかく子供たちの実力を疑うわけが無いので、心当たりは一つのみ。
──盛り上がる佳境で強い相手と、そうどこかで願っているのかもしれないな。
「しかし、今回【冒険勇者】は出場していないのか……【魔導勇者】だけでも大変だったからな。もし参加していたら、ダメだっただろうな」
《いえ、どうでしょうか。絶対など無い、旦那様はこれまでそう証明し続けているではありませんか》
「……したっけ?」
まあ、脱獄はしたけども。
アレは『騎士王』に核攻撃が効いた一度切りのやり方だし、次に同じことをやっても絶対無理だろうな……うん、100%無理。
「まあ、多世界の【勇者】が追加で参戦! みたいな流れじゃないことには感謝しておこうか。代わりにどっちの世界からも、逸脱した連中が紛れ込んでいるけど」
権能持ちの情報は、『騎士王』やタクマから広く集めているからな。
本名だろうと権能名だろうと、職業でも割り出すことができる──『SEBAS』が。
すでに一回戦の試合から、偽名でも特定に成功している『SEBAS』。
うん、さすがである……何というか、時代の一歩先を行っている気がするよ。
「それで、俺の相手の休人はどういったスタイルなんだっけ?」
《飛行戦を得意とする休人です。一方的に空から攻撃を行うスタイルのため、一回戦の対戦相手は成す術なく敗北しました》
「…………まあ、どうにかなるか。相手が空に来た時の対処法とかも、用意は絶対しているんだろうけども」
俺を開発技部門に出ていたノイズだと分かれば、空を飛ぶ……というか、宙を駆けることは分かるはず──さてさて、楽しんでいくとしますか。
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